あなたが不動産に関わるとき「特定防災街区整備地区」という単語を目にするかもしれない。
これは密集市街地における災害拡大防止や避難道路・避難公園を設けるための制度だ。
用途地域の他に様々な地域地区があり、必要に応じて都市計画が定められている。ここではその中の特定防災街区整備地区について説明する。
特定防災街区整備地区とは?
特定防災街区整備地区とは、市街地において老朽化した木造住宅等が密集し、地震やそれに伴う火災等の災害に対して、延焼防止や特定防災機能(近隣住民が避難するための整備された道路や避難公園等)が確保がされていない地区に、防災機能を確保するために定められる地区のことだ。
特定防災街区整備地区は、防火地域または準防火地域のうち防災街区として整備すべき区域について指定され、次の制限が定められ、建築物はその基準を満たさなければならない。
- 建築物の敷地面積の最低限度
- 壁面の位置の制限
- 建築物の防災都市計画施設の間口率
- 建築物の高さの最低限度
例えば、東京都世田谷区の世田谷区役所周辺は「世田谷区役所周辺地区防災街区整備地区」に指定されている。
世田谷区といえば高級住宅街のイメージがあるが(成城学園等)は、大部分は江戸時代においては江戸市中に向けて野菜を供給する近郊農村地帯だった。その後明治の終わりから、田園都市線や京王線が開通し、住宅地の開発が急速に進んだ。そして1923(大正12)年に起きた関東大震災により、被災した人々が世田谷区に身を寄せ、そのまま定住する人もおり人口が急増した。農地に家を建て、あぜ道がそのまま道路となり、細々とした迷路のような道が現在では世田谷ダンジョンなどと呼ばれ、消防車も通れないような道路も多い地区もある。
地区内で、建築行為等(土地の区画形質の変更、建築物の建築、工作物の建設)をする場合は、原則として、工事着手の30日前までにへ届出が必要だ。
特定防災街区整備地区は、それぞれの自治体によって制限の内容が異なるため、必ず確認が必要だ。