こんにちはMakotoです。
さて人は目の前で血を流している人を見たらどういう行動をとるだろうか? 作者は先日通りすがりで頭から血を出している人を見つけた。
その時に取った作者自身の行動と周りの人の行動を分析してみた。
取った行動で、正しかった行動ともっと改善できたであろう行動があった。
その辺を中心にまとめてみたいと思う。
<血を流している現場に遭遇の経緯>
さて作者は夕方家の近くのスーパーに買い物に行こうと道を歩いていると、30m位先に人が倒れていた。ちょうど作者を追い抜いた自転車の人がそこで立ち止まった。
ただならぬ雰囲気がして作者も走って近寄る。もう一方から来た人と合わせてそこで大人が3人集まった。
すると頭から血を流して手が血で真っ赤に染まった男の子が倒れている。その近くに小学生の男の子がいてしきりに大人に助けを求めていた。
その様子をみて車にひかれたのかと思うほど血まみれだった。まず、その様子を見て、最初の自転車の人が救急車に連絡をした。
さて、作者ともう一人の女性の人だが、とりあえず救急車を呼んでいることに一安心をしてしまった。
※心理1 救急車を呼んだら安心してしまう心理
この時けが人はいわゆる放置された状態。
はっと思い、しゃがんで電話をかけている横で怪我した男の子を覗き込む。
何が大事かというと応急処置だ。
なんと血が止まってない。額のところからまだまだ血が出てきている。
と、作者大量の血を見るとクラッと貧血になる、が、そんなこと言ってられない。
やばい、止血だ!
と思いカバンをみるものの財布と鍵しか持っていずタオルなんてものはもちろんない。
いや冷静に考えればいつも入れてないだろう!とツッコミを入れるところだ。
その時はそれどころでは無く、とりあえず周りの人に「誰か止血できるタオル持ってませんか?」と聞く。意外にみんな持っていないものである。
大人全滅。
そして持っていたのは最初に手招きで教えてくれた小学生。
えらいぞ小学生。
悪いけどそれを借りる。
あれ?いやに綺麗だな?学校で手を洗ったあとハンカチで手を拭いていないな?と思ったがここは黙っておく。
怪我をしている男の子は意識もはっきりしていて、そうこうしている間に状況を説明してくれている。
道路を歩いていたらつまずいて転んだらしい。転んだ拍子に縁石に頭をぶつけたという。小学校4年生だという。
「転んだらこんなになっちゃった」と言って血だらけの手を見せてくれた。
小学生よ、意外と冷静だな。
そして、タオルを出してもらっている間に、作者の仲のいい友人ドクターに電話する。仕事中だと出てくれないのだが以外にもワンコールで出てくれた
「頭から血を流してるんだけど、止血していいの?」
ま、今思うと当たり前なんだけど、血が出ているところにタオルで上から押さえつけて本当にいいのか勇気がいる。※心理2 とっさの時に自分のとった行動が正しくないのではと思い不安になる。
作者「頭から血を出している人がいるんだけど止血していいの? 」
友人A「どこから血が出ている? 」
作者「頭から」
友人A「だから、頭のどの辺? 」
作者「額から」
友人A「止血して。それから首を動かさないように。」
そう言われてやっと安心して止血出来る。
さて、やっとタオルを手に入れた作者、血が出ているところの上にタオルを乗せてギュッと上から抑え込む。頭がアスファルトで痛そう。いいのがあった!作者の被っている毛糸の帽子を頭の下に引く。これで後頭部は痛くないだろう。
ここまでの時間多分2,3分
すると次から次へと通りがかりの人が増えていく。そして、作者にみんな次どうしたらいいか聞いてくる。「タオルもっといらないか?」とか「何したらいいか?」と。
いや、それ作者が聞きたい。でも頼られて、何故か指示を出してしまった。
※心理3 人間頼られるとつい期待に答えようとする。
指示その1
男の子の家の場所がわかり近所だというので、一人の人に見に行ってもらう指示を出す。
指示その2
なにか欲しいのないか聞かれたのでウエットティッシュが欲しいという。
指示その3
男の子の家の電話がわからないというので、小学校の名前を聞いて学校に連絡してもらう。
指示その4
もらったウェットティッシュで血が付いている所拭いてもらう。
<救急車が到着してからの対応>
救急車が到着するまでかなり長かった。
きっと10分経っていないだろうとは思うのだが作者的には30分位待っていたような気がする。
※心理4 早くして欲しいと思っていると、時間が長く感じる。
近所を見に行った人が帰って来て、男の子の家は誰もいず留守だったという。
これは、救急車で同乗しなければいけないのか?と思った時に、ちょうど学校の担任の先生が到着。
付き添いは免れたようだ。
救急隊員が「後頭部を打ってないですか? 」と聞く。
怪我した男の子は「打っていない」と応える。
でも今の格好を見ると後頭部を打ったのでは? と思われるような体制である。
なので、一緒にいたお友達の男の子に聞いてみる。
「縁石にぶつかったから、大人の人を呼んだ。」
いやいや、それはわかってるから。打った後どうなったかが知りたいのである。
いくら聞き方を変えても結局しっかりした答えはもらえず。
結局後頭部は打っていたのだろうか?
最後に救急隊員は「このハンカチ誰のですか? 」と聞いてきた。
男の子のものだと答えるとちょっと困っていた。
なので、「僕が責任持って対応しておきます。」
と応える。
だって、タオルは血で染まってるし、止血しているのでまだ頭の上に乗っているし。
結局スーパーに行ったついでにハンドタオルも一緒に買って、その男の子に返した。
<結局人が血を流している現場に遭遇するとどういう行動をとるのか?>
さて、上記のような状況に遭遇した時の心理1〜心理4を順を追って見なおしてみようと思う。
※心理1 救急車を呼んだら安心してしまう心理
とりあえず、救急車を呼ぶということはすぐにできるらしい。
今は殆どの人が携帯を持っているので、すぐにその場で電話ができるからである。
ただし、きっと外傷がない場合は救急車を呼ぶのをためらっていただろう。だが今回ははっきりと血まみれで誰が見ても救急車を呼ぶ状況だとわかった。
救急車を呼ぶと何故か解決したような気になってしまった。
でも、どの講習会でも言われることだが、救急車が到着するまでの数分間が勝負なのである。
※心理2 とっさの時に自分のとった行動が正しくないのではと思い不安になる。
よく救急講習会などを受講すると、止血してけが人を動かさないというように! という台詞をよく聞く。もちろんその時は当たり前じゃん!と思うのだが、いざ目の前にすると、
『もしかして、傷を抑えて脳にダメージ与えたらどうしよう?』
などといろいろな不安が頭をよぎりためらってしまうのである。
AEDを使うのをためらう人が多いので思い切って使うように、と言われる理由がよくわかった。
※心理3 人間頼られるとつい期待に答えようとする。
作者もそんなに人が倒れる現場に居合わせるなんてことはない。だが、実は人が倒れた現場に居合わせたのが2回めなのである。
1回めは何年も前になるが、新宿の駅で人と待ち合わせしている時に、隣りにいた人が突然倒れたのである。
その時にとっさに行動が取れなかった。もう一人別の人が、駅の係員を呼びに行ったのだが、その時も何をしていいのかわからずただそばに立っているだけだった。
倒れた人は2〜3分後に意識が戻ったのだが、その時にもやっぱり自分は何も出来なかった。
あとから来た女性の方が、顔が地面についていたので自分の持っていたハンカチを顔の下に引いてあげていた。
頭がいたいと言っていたので、多分その時は脳卒中か何かだったのかなと思う。
その時に、思ったのはその場ですぐに携帯で救急車を呼べばよかったと思った。
駅員を呼びに行って、その人が確認して、それから駅から救急車を呼んだのである。
それがなければ5分は少なくとも早く救急車は到着していただろう。
その経験の時に今度はすぐに行動しようと思っていた。だから、今回は応急処置が出来たのだと思う。
さて話は戻って、人が怪我をした状況できっとみんな何をしたらいいのかわからないのである。
抑えるべき点は人命大一優先、(応急処置と救急車要請)余裕があれば、親族への連絡である。
また、後遺症が残らないようにするのも考慮の一つである。
作者、家に戻ってからもう一度友人のドクターに連絡した。今日は非番だったらしい。
首を動かさないようにしたのは、もし脊髄が損傷していると下半身不随になってしまう可能性があるからだ。なるほど、だから救急隊員はなんども後頭部をぶつけていないか聞いていたのか。
そして止血の方法が正しかったか聞くと、
『本当は傷の場所を確かめて、そこに向かって外側から寄せて抑えたほうがいい。』
と言われた。いやいやあの血まみれの頭怖くて素手でさわれない。タオルで抑えるので精一杯だ。
『さっと血を拭うと傷口がわかるから簡単だよ。』
そんなこと言われてもね…。
後頭部を打ったか打っていないかというのは重要な要素だったのだ。救急隊員が来る前に男の子に順を追って怪我した経緯を聞いておくべきだった。これはかなりの反省事項である。
※心理4 早くして欲しいと思っていると、時間が長く感じる。
楽しいことはすぐにすぎるのに、嫌なことや怖いことは時間がどうして長く感じられるのであろう?
さて作者、今度また同じ状況にあったら、もっと良い対応ができるのだろうか?
Makoto