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【競馬・ボート・競輪】[ボート]戸田っ子黒井 勲章ゲットだ 地元決戦への思い激白!!2016年3月2日 紙面から
開設59周年記念GI「戸田プリムローズ」があす3日から6日間、戸田ボートで開催される。埼玉のニューエース・桐生順平をはじめ支部長を務める須藤博倫らベテラン、中堅、若手の地元10勇士が、強力遠征陣の波状攻撃をどう食い止めるかに注目が集まる。その中で今回は、生粋の戸田っ子でもある黒井達矢にスポットを当て地元周年への思い、その先々に至るまでを存分に聞いてみた。 (構成・角田大輔、島田清二) −年間7Vを挙げた2014年。そのころの活躍を思えば近況のレースぶりは絶好調と言い切れない。それではどのあたりが課題となるのか。あわせて自身のリズムはどうなのか? 黒井「調子は決してよくはないけど悪いとも思ってません。ここ3節ぐらいペラは合わせられてますね。エンジン抽選運も最近は悪いのを引いてないけど、これがいまの自分の感じがします。ここから成長するためにはボートについてもっと考えないといけない。全体的にも足りてないですし、小さくまとまってしまってる。スタートも整備も旋回力も記念に入ると全然通用してない。レベルアップしないと。だからといって全部が全部、通用しないとは思ってません。記念は緩急が大事。握るところは握らないといけないけど、落として回らないといけないところはそうしないと降着してしまう。行かせてて差すとか、駆け引きをもっと勉強しなきゃいけないと思います。いまは迷ったら握ってるだけなので」 −同県同期の秋元哲、同支部後輩の中田竜太と佐藤翼は同じ1988年生まれの27歳。いずれも若くしてA1に昇級。後々はSGレギュラーに定着していかなければならない面々だ。 「その3人は一番意識してますね。出てからずっとそれは変わってない。同期の秋元は訓練中から僕よりうまくて、6コースばかりでもやまと勝率は僕より高かった。デビューしてからも先に進んでたし追いつきたいと思ってやってきました。(中田)竜ちゃんは、はたから見てても(4人の中で)一番充実してるように思う。(佐藤)翼は戸田で一緒に艇運のバイトをしてました。僕の方が先に選手になったけど、やまと(学校)のときからすごく上手と聞いて、それは出てからもでした。僕らを引っ張ってくれてる感じがする。言葉とか、行動とかでも。4人で地元の周年を走るのは初めてのことではないですかね!」 −地元周年へ対する思いは超一流と呼ばれる選手であっても特別なこと。周囲からは期待を寄せられ、通常より応援の声はさらに大きくなる。 「一番大きいですね、地元周年は。ちょっと前までは、『出たい出たい』だったけど、いまは『このタイトルを取りたい』っていうのが明確にあるので」 −戸田のGIといえば、14年9月・第1回ヤングダービーの優勝戦2着が思い出される。フライング艇は出たがいったんは先頭に立ち、タイトルホルダーの座に手は届きそうだった。 「後々になってだけど、あれが桐生さんと僕の差だったと思います。終わってすぐは『ワンツーで良かった』と思ったけど、あそこでターンマークをしっかり回れば優勝もあった。桐生さんと自分。SGを経験してる人との技量の差が、あの2Mで出たと思います」 −初優出したその年に結婚。家庭をしっかり守る奥さん、さらにかわいい子どもが自身に絶大な力を与えてくれる。 「家族の支えはでかい。結婚して子どもがいなかったらダメ人間になってますよ(苦笑)。家族はレースを見ないけど帰ると、家にいてくれる、安心感がありますね。『頑張ってきてね』とかはまったくなくて(苦笑)。結果とか知らないですもん、全然。だから逆に、家に帰ってきてもああだこうだ言われない。そういう環境をつくってくれるのでありがたいですね」 −なるべくしてなったボートレーサー。トップレーサーまでは道半ば。これから待つSGの頂点へ向けレースを走り続ける。 「楽しいですよ。思ったように、自分が考えたようにペラをこうしたいと叩いて反応がきてレースで勝てた時は一番楽しいですね。天職だと思います。この仕事は。頑張ったから結果が出るわけではないけど、自分が納得するところまでできるので。自分でペラ、整備、乗り方を決められる。それが面白いですね。大きなケガとか、いまの時点ではしてないのでそう言えるんですけど」 頑張る姿をファンの目に焼き付けたい。前検日を迎える前から戦いはすでに始まっている。レーサー・黒井達矢の頑張りをとことん見届けたい。 「バタバタしてもしょうがないので、気持ちの部分もしっかり準備していきたいなと思います。一走一走ですね。まずは予選をしっかり走って準優に乗って。1個1個やります。いまのところSGの権利が何もないのでイチからですね。やらないと成長はしないですもんね。初日から集中していくので、ぜひ本場に来て応援をしてくれればうれしいです!」 <黒井達矢(くろい・たつや)> 1988(昭和63年)8月8日生まれの27歳。167センチ、51キロ。血液型はB型。戸田市出身。県立南陵高等学校卒業。選手養成103期生、埼玉支部所属。同期には深谷知博、秋元哲、渡辺和将、小野生奈、金子賢志、大須賀友、武富智亮らがいる。08年11月・戸田でデビュー(6着)。12年8月・徳山で初優勝。GIは11年1月・新鋭王座決定戦(宮島)で初出場、12年9月・新鋭王座決定戦(徳山)で初優出。SGは14年・グランプリシリーズ(住之江)で初出場し、昨年のクラシック、オーシャンCと3回の出場歴がある。通算優勝は11回。家族は妻と2女。 PR情報
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