#保育園落ちたの私と私の仲間だ #保育園落ちたの私だ → #保育園不足にしてるの誰だ =スウェーデンの3分の1しかない日本の保育への公的支出、労働者平均より月9万円も低い保育士の賃金を放置する安倍政権

「 #保育園落ちたの私だ」国会の心無いヤジに当事者達から怒りの声が続出し、「 #保育園落ちたの私と私の仲間だ #保育園落ちたの私だ」というキャンペーンが実施され、国会前では抗議行動(※下記ツイート)も取り組まれています。賛同するとともに、少し保育関係のデータを紹介しておきます。

上のグラフは、合計特殊出生率の直近のOECDデータです。0ECD34カ国中で日本は25番目です。

そして、上のグラフは、家族関係公的支出のデータです。出生率とぴったり同じ25番目に日本は位置しています。

上のグラフは、保育への公的支出の国際比較です。日本の0.35%はOECDの平均以下で、スウェーデンの1.06%の3分の1以下という少なさです。

この保育への公的支出の少なさは、保育園の数の少なさに直結しています。そして、保育の現場では、保育士の賃金や労働条件が厳しいため、離職が続いて応募がこないなど、深刻な保育士不足も起こっています。(▲上記は、福祉保育労(全国福祉保育労働組合)が作成したチラシです)

この福祉保育労の指摘の正しさについては、舞田敏彦さんが「保育士不足が深刻化していますが,その原因の一つとして,待遇の悪さがある」ということをデータで裏付けています。また、舞田さんは、「保育所供給率が高い市区ほど,乳幼児がいる母親の就業率が高い傾向がみられ」ることや、「保育所供給率が高い区ほど,出生率が高い傾向がみられ」ることなどもデータで裏付けています。

アベノミクスの新3本の矢として、安倍政権は、「①希望を生み出す強い経済、②夢を紡ぐ子育て支援、③安心につながる社会保障」を掲げているのですから、ただちに、保育に対する公的支出を拡充して公的保育所を増やすとともに、月額9万円の賃金アップを保育士に実施すべきです。

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井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)本部書記、国家公務員一般労働組合(国公一般)執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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