スコットランド民族党はＥＵ残留を支持

3月1日 11時42分

イギリスで、ことし６月に行われるＥＵ＝ヨーロッパ連合からの離脱の賛否を問う国民投票について、スコットランド民族党の党首は残留を支持する考えを示したうえで、ＥＵ離脱という投票結果になればスコットランドではイギリスからの独立を求める声が再び高まるだろうと指摘しました。

イギリスのＥＵからの離脱についてイギリスの世論は、賛否がきっ抗していますが、北部のスコットランドでは経済の振興などのためＥＵ残留を支持する人が６割以上を占めています。
イギリス議会下院で、第３党のスコットランド民族党のスタージョン党首は２９日、ロンドンで演説し、スコットランドの利益のため、国民投票ではＥＵ残留を訴えていくと述べ、残留を支持する考えを強調しました。また、スタージョン党首は、「もしスコットランドの人たちがＥＵ残留を選んだにもかかわらず、意思に反してＥＵから引き離されるなら、イギリスからの独立を問うスコットランドの住民投票を再び求める声が高まるだろう」と指摘しました。
イギリスの人口のおよそ８％を占めるスコットランドで高い支持を得ている政党の党首のこうした発言は、ＥＵ残留を目指すキャメロン首相にとって追い風ですが、６月に行われる国民投票は、結果次第ではイギリスの分断を招きかねない要素をはらんでいることも示しています。