2016年02月25日

中古でも恋がしたい!(4)


著者:田尾典丈
出版社:GA文庫
中古でも恋がしたい!(4)

どんどん初期設定が消えていき、タイトルとの乖離が大きくなっているのですが、ストーリーが面白くなくなっている訳ではないので、よしとしましょうか。

今回は、夏合宿がメインイベントです。同好会の夏合宿。ってそもそも合宿が必要な同好会だっけ? 単にリア充なイベントが開催したかっただけでは? とスネてみたくなりそうなストーリーです。

海では、当然のように「水着が流される」「天候急変で取り残される」「濡れた服を乾かす」「ヒロインは体調不良」とお約束が連発されています。なんせ合宿先が海・山・川のすべてが揃った保養地ですからねえ。

今回、古都子がさらにかわいらしいところを見せてきます。新宮清一が、イブたちを名前で呼ぶのに、自分は呼んでもらえないと少々嫉妬。それが原因で、遭難しかけたりと、ラブコメヒロイン一直線です。エロゲの話しなければ…

清一がああなった原因を作った友人たちが今回少しだけ登場しています。しかも、どうやらコスプレをしているようで、いつの間にか清一サイドの趣味に足を突っ込んできているようです。このことが、次回のメインエピソードとなりそうな、コミケでどう影響するか…って、18禁な薄い本目当てで参加する人と、コスプレで参加する人が、あの人混みの中出会える確率ってかなり低いような気もしますが、そこは出会ってしまうんでしょうね。
清一も、どんどんまともになって来ているようですし、普通の初々しいカップルになってきましたね。いっそのこと、エロゲ設定も外してしまったら…って、それやってしまうと、特徴が消えてしまうのかな? でも今のエロゲの扱い方だったら、別になんでもいいような気がします。エロゲにストーリー性がある作品もあることは否定しませんが(あまりやったことがないので、よくわからないけど)、一般作品でも感動できるものはたくさんあります。そっちでもいいんじゃないかなあ。18禁である以上、使えてナンボなところは、間違いなく必要なはずですから…。でこの二人は、そういった利用方法からはほど遠い…あ、そういう意味では薄い本の扱いもそうか…そのあたりが限界に来ていますね。

★★★
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2016年02月23日

異世界Cマート繁盛記


著者:新木伸
出版社:ダッシュエックス文庫
異世界Cマート繁盛記

主人公は、ストレスフルな現実を「辞める」ことにした青年。ふと道を曲がったら、そこは異世界だった…それも血湧き肉躍るような刺激的な世界ではなく、田舎なのんびりとした世界。どこから見ても小学校高学年少女な「オバちゃん」に食事を食べさせてもらいます。不味くはないけど、塩味が足らない…そんな料理ですが、その優しさに恩返しがしたい。でもこの世界のお金はない…どうしようと歩いていると、いつのまにか元の世界へ。なんとなく、双方の世界への行き方を覚えた彼は、オバちゃんへの恩返しということで、現実世界での全財産にあたる2千円分の塩を購入して、異世界へ。オバちゃんにプレゼントしようとするけど「そんな高いものは受け取れない」とやっとこさ一袋だけ渡すことができました。なんとなくその塩をマーケットで販売しようとするけど、価値がわからないので、なかなかうまくいかない。そんな折、親切な行商人から価値を教えてもらい、そのままその行商人にすべての塩を売ることに。お金を砂金や金貨でもらい、現実世界へ。ところが、現実世界では金貨や砂金を簡単に換金することはできない…偶然頑固じいさんが店番する店で砂金を換金してもらえたら、なんと200万円に。

この200万円を元手に、現実世界で買い出しをし、異世界で販売するという商売を始める青年。行き倒れのエルフ娘を店番に雇って(缶詰9つが日当)小さな商店を開店。砂糖や塩からチェーンソー。さらにはレジ袋まで販売。なにが売れるのかよく分からないものの、お客様も青年もみな笑顔になれる場所になっています。

GJ部のように、短編が続く日常系なので、特に大きな事件は起こりません。まったりとした時間が流れていきます。登場する少女(ではないのですが)は、合法ロリですし、頑固親父はツンデレだし。もしかするとラブコメ要素も追加されるのかな? という兆しもあります。これからしばらく楽しむことが出来そうですね。

★★★★
タグ:★★★★
posted by あにあむ at 10:09| Comment(0) | TrackBack(0) | スーパーダッシュ文庫

2016年02月16日

正直バカはラブコメほど甘くない青春に挑む


著者:慶野由志
出版社:ダッシュエックス文庫
正直バカはラブコメほど甘くない青春に挑む

主人公は、正直バカな高校生・春先真太郎。考えたことすべてが言葉と表情に出てしまうという難儀な性格をしています。そんな真太郎の元に「鏡の付喪神」だという少女が送付されてきて(宅配便で)「心の姿を映す能力」を持つ彼女との共同生活が始まります。

真太郎は「正直バカ」と呼ばれているものの、裏表のない(持てない)性格でもあるため、友人とはうまく過ごしているようです。そこに美少女転校生が登場。彼女の容姿に惹かれる真太郎ですが、目の前で転けそうになった彼女を助けるという本来なら好感度Upな出来事が発生。その際胸に触ってしまう(というか握ってしまう)お約束も経験。彼女から罵倒されることもなく、好感度Upだけで終了かと思いきや…胸の感触を街中でつぶやいている(本人は脳内再生しているつもり)ところを本人に聞かれ…付喪神との出会いから、急に回りが賑やかになっていきます。

転校生・神楽は、付喪神が引き起こす事件を取り締まる政府のエージェントで、猪突猛進型の性格。表面は猫を何匹もかぶった清楚系美少女。裏の顔は…このあたり裏表のない真太郎との対比が面白いですね。

真太郎の周りにいる少女たちは、みな美少女。しかも一人は、真太郎のエロ妄想暴露を楽しむために、チラ見せする、こちらもある意味エロ一直線な美少女。こんな子が近くにいたらいいですね。

付喪神たちもかわいらしく、ラブコメとしても異能バトルとしても楽しめる作品でした。少し残念なのは、小型化した付喪神たちのイラストがないこと! 手乗り付喪神は是非イラストにして欲しかった。いや、そうであるべきです!

続きがあれば、是非とも表紙で。

★★★☆
posted by あにあむ at 09:39| Comment(0) | TrackBack(0) | スーパーダッシュ文庫