先月有料マガジンで配信した妻との対談を、1日限定で配信してみます(明日になったら消えます)。先月もっとも反応がよかった、文句なしの人気記事です。
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イケダ:なんですか、お話というのは。
ミキ:ぬふふふ。
イケダ:ぬふふじゃないよ。
ミキ:私に、時間をください。そう思ったの。
イケダ:そうだね。うん、そりゃそうだ。
ミキ:いやね、「ゆっくりする時間」が前はほしかったんだけど、今はそうじゃなくて…。
イケダ:ほうほう、面白いね。して、どんな時間がほしいのでござるか?
ミキ:私が稼げるようになるまでの、応援をしてほしいな、と思ったんだ。
イケダ:おぉ、その通りだ。すばらしい。
ミキ:「こどもを保育園に入れて落ち着いてから…」と思っていたんだけど、なんかちょっと最近、耐えがたくなってきてしまって。
イケダ:そりゃねぇ。もう3年以上育児ばっかりだからね。仕事は楽しいしね。
ミキ:うん。これってこどもを産んだタイミングで女の人はみんな悩むことでもあると思うけど…。
たとえば、はっくんの知り合い、
とかさ、もう働けるスキルというか、自分で組織を持ったあとに、こどもを産んでるわけでしょ。イケダ:だね。あの人は若いころからNGOやってるね。
ミキ:私の周りでも、たとえば
さんのところも家で3人育ててながら仕事をしているけれど、あの人も、もともと「料理研究家」としてスキルがあって、だからこどもがいても働けているわけで。イケダ:うん。
ミキ:もちろん「育児しながら働く」のは大変なことだと思うけど。私の場合は、ただ会社勤めをしていただけで、特にナリワイを身につけずにきてしまって。
イケダ:サラリーマンの悲哀だね。
ミキ:「子育てしながら稼げる」という方法がないのかなぁ、と。がっつり保育園に預けないと仕事ができない、というのは嫌なのよね。
イケダ:俺も嫌だねぇ。せっかく田舎にきたわけだし。
「育児が落ち着いてから」は、いつまでたってもやってこない。
ミキ:そうそう。せっかく自由な働き方ができそうな下地、環境があるから、そういう方向でいきたいとは思ってるの。
「育児が落ち着いてから…」と思ってたら、いつまでたっても動き出せないじゃんと思って。
イケダ:名言だね。育児はたしかに落ち着かないよね。
ミキ:3人産みたいと思ったら果てしないじゃん。これは待ってることじゃないな、と思ったの。
イケダ:そりゃそうだね。20年くらいかかるねw
ミキ:でも、なんかこれをはっくんに言うのは申し訳ないと思ったのよ。時間があればあるだけ文章を書きたいんだと思っていて。
イケダ:うーん、まぁねぇ。書きたいのはたしかに。
ミキ:実際、はっくんが稼いでくれているのもあるし。
私のほうも、道筋たてて「こうしたいです!やらせてください!」みたいな何かがあるわけではないしね。だから言いにくかったんだけど。つまんないんだよね、最近。
イケダ:すばらしいことじゃないですか。現状がつまらない。チャンスですよ、それは。
ミキ:そう?
イケダ:なんかやりなよ。なにやるの?
ミキ:次の「
」っていつなんだろ?(*地元で行われる、誰でも気軽に出品できるマルシェ)イケダ:まずは、そこから出してみるか。何出すの?パン?
ミキ:パンとクッキーかなぁ。
イケダ:ベタだけどいいね。コンセプトは?どんなパンとクッキー?
ミキ:うーん、こどもと一緒に作れたらいいな、と思っているけれど。簡単で身体にもいい、という。天然酵母を使ったり、油使わないで…コンセプトというほどではないけど。
イケダ:うん。あとはどうコンセプトを言語化するかだな。まぁ、それは私がプロなので、とりあえずは任せなさい。
ミキ:高知市に揚げドーナツを出店で出している人がいるじゃん。その人も娘がラッピングを手伝っているらしくて、そういうのいいな、と。
イケダ:家内制手工業。いいよね。
「児童労働2.0」。
ミキ:なんかね、ダメな母親みたいなんだけど、娘のしたい遊びが面白くないんだよね。
イケダ:そりゃそうだw おままごとは面白くないよw
ミキ:そうだよね。でも、世の中のお母さんはそれをやってるじゃん。
イケダ:いやー、そんなことないでしょ。どんだけこどもが好きでも、ずっとこどもレベルの遊びはできないよ。無理だよ、無理。
ミキ:最近、「娘のしたい遊び」と「私のしたい遊び」の差がすごいあってさ…。おままごとをしていて、ぜんぜん笑えないときとかあって…。
イケダ:そんなの俺だってぜんぜんつまらんわw
ミキ:でも、こどもはどこにも行けないし、せめて遊びを提供しないといけない気がしてしまって。だから、娘と仕事を一緒にしたいと思ってるの。
イケダ:おぉ?なるほど。一緒に仕事をする。これはけっこう新しい発想だよね。
ミキ:うん、そのスタイル。こどもと一緒に、遊ぶように働く。
イケダ:児童労働2.0!これきたね。時代のキーワードだ!
…まぁでも、そういう話は昔はあたりまえだったわけですよ。昨日も集落の飲み会で話してたんだけどさ。
農家の息子は、忙しくなったら稲刈りをしなきゃいけない。忙しい時期は学校なんか行かないのが、普通だったわけで。この時代に「今日は収穫だから学校休みます」というのは、かなりいいよね。不登校とかそういう次元じゃない。
ミキ:うん。とりあえず、私が仕事をつくっている間に、チホと遊んでほしいなぁ、と。産後はけっこうがんばってくれたじゃん。
イケダ:産後は時間を作ったね。
ミキ:でしょ。遊びに連れて行ってくれたり。
イケダ:また温泉行ってくるよ。チホも好きだし。
ミキ:はっくんもブログのネタになるしね。
イケダ:いいじゃん。それをどう組み合わせるかだよなぁ。家族、誰もが楽しくいられるように、ナリワイをつくる。
ミキ:そうそう、それが目指したい姿だと思って。
こどもも自分も楽しい仕事って、なんだろう。
イケダ:まぁ、とりあえずチホと温泉行くよ。俺も行きたいし。でも、温泉だったらあなたも行きたいんじゃない?
ミキ:まぁ、それは行きたいけど…。温泉は一緒にいけばいいんじゃない?
イケダ:一緒に行ったら仕事つくれないんじゃない?
ミキ:うーん。
イケダ:かといって、おれもチホと公園行っても面白くないしなぁ…。家で一緒に遊ぶのも微妙だし。やっぱり農業かな。
ミキ:そろそろ植えられるものが出てくるよね。
イケダ:ジャガイモがそろそろだね。でも、フィールドがもっと広くないとな。家の畑なんて一瞬で作業終わるしなぁ。ヘクタール規模の農場がほしい。
ミキ:そうかもね。
イケダ:あとは、加工品作りとか、DIYもいいだろうね。あ、おれもなんか発酵させたいんだけど、ほらそこにビンがたくさんあるし。
ミキ:何を発酵させるの?
イケダ:うーん、何を発酵させたい?
ミキ:目的が大事じゃないですか。
イケダ:「うまい酒がつくりたい」。
ミキ:そんなこと書いていいの?
イケダ:有料だし。角は立たない。
ミキ:あぁ、度数1%未満のお酒だよね。
イケダ:そうそう。それなら合法ということですから。やっぱりどぶろくかな。
ミキ:あれは低温でじっくりやると甘みが出るから、温度管理ができないとダメじゃない?
イケダ:そうか、じゃあ温度管理できる保温庫がほしいね。
家族みんなで、遊ぶように仕事をする。
ミキ:まぁそういうわけで、今までもたびたび「息抜きしてきなよ」と言ってくれてはいたけれど、どれもこれも継続的なものではなく、単発じゃないですか。
イケダ:たしかに。日々行う、ナリワイを持つのが重要だよね。
ミキ:仕事を日常に組み込んで、こどもと楽しむ。そういう生活スタイルにしていきたい、という要望でした。
イケダ:家族全員、遊ぶように仕事をする。承りました。まぁ、とりあえずパンを極めるのがいいんじゃないかね。
ミキ:
も買っちゃったし。イケダ:あ、ついに買ったんだ。長かったね。楽しみだ。
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