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鳴潮
8月21日付
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 朝鮮半島情勢に詳しい知り合いのジャーナリストが、面白そうだぞ、と言うので記事が配信されるのを楽しみにしていた。戦時中、シンガポールなどで慰安所の職員を務めた朝鮮人男性の日記が見つかったというニュースである

 日記の抜粋を読むと慰安婦の生活が垣間見え、確かになかなか面白い。が、少しがっかりもした。慰安所への日本軍の関与や経営者が朝鮮人だったことなど、記述から読み取れるのは既に知られた事実ばかり

 興味深かったのは、資料を研究している安秉直ソウル大名誉教授のコメントだ。朝鮮半島で軍や警察による慰安婦の強制連行があったという見方に「植民地とはいえ秩序のある社会だったので、あり得ないと思う」。考えてみれば当然ではあるが、韓国にも冷静な歴史研究者がいたのである

 しかし、こんなことを言って大丈夫なのか、と名誉教授の身が心配になるほど、韓国の「反日」熱は異常だ。日本陸軍の将校だった元大統領・朴正熙氏を父に持つからこそなのだろう、朴槿恵大統領からして「反日」に血道を上げている。司法まで国家間の協定を無視してはばからない

 貴国だって、ベトナム戦争で何を…と言いたくもなるが、また稿をあらためて。歴史認識を問うのなら、事実に立脚しなければ実のある対話はできない。そう、安名誉教授のように。これは翻ってわが国にも言えることである。

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