北野天満宮の市道占有、京都市長に料金請求命じる 地裁判決
北野天満宮(京都市上京区)が隣接する市道の一部を占有したのに、京都市の門川大作市長が条例に基づく占有料の徴収を怠ったとして、市民らが同天満宮に約726万円を請求するよう市長に求めた訴訟の判決が3日、京都地裁であり、神山隆一裁判長は約712万円の請求を命じた。
市監査委員は2014年、市民らが同じ趣旨で行った住民監査請求を棄却していた。
判決は、北野天満宮が市の許可を受けず、10年5~6月までに市道の南北部分にフェンスを設置したことに関し、一般人が立ち入れず実質的に占有したと指摘。市長側は「通行禁止は天神川への転落防止などに必要で、フェンスは市が設置したのと同視できる」と主張したが、道路標識の設置がなかった点から退けた。
その上で、北野天満宮が市道を購入した14年5月まで4年間を占有期間とし、約712万円の占有料を認定した。
市道路明示課は「主張が認められず、残念。判決内容を見て、控訴を含めて検討する」とコメントした。
【 2016年03月03日 23時20分 】