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排ガス、基準の最大10倍 ディーゼル車の走行調査 国交省、試験厳格化へ
ドイツのフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を受けて国土交通省が一般道や高速道で実施したディーゼル車の走行調査で、国内3社の4車種が排ガス基準を2~10倍程度上回る窒素酸化物(NOx)を排出したことが3日、分かった。室内で台上に車体を固定して実施する現行の認証試験では基準を満たしていたが、路上で走行したところNOx排出量が増加した。国交省は認証試験への路上走行の導入などの見直しを検討する。
調査対象はトヨタ自動車、日産自動車、マツダ、三菱自動車の乗用車計5車種と貨物車1車種。マツダの2車種を除く4車種が、現行試験でNOx排出量の基準値を上回った。
国交省によると、排出量が最大10倍程度に悪化したのは、外気温が低い場合にエンジン保護のため排ガス低減装置の機能を停止する仕組みがあるため。試験は昨年12月から今年2月に行われ、装置が停止した際に悪化したとみられる。
各社は装置停止の仕組みを報告しており、国交省は「不正ではない」としている。また、VWは試験場での走行時のみ排ガス浄化機能を稼働させる不正ソフトウエアを搭載していたが、調査対象車では確認されなかった。