先日、イニシエーション・ラブを見ました!DVDが販売中ですね~。
小説もさることながら、映像作品としても雰囲気があってお洒落な仕上がりでした。小説中の名言が、さらに刺さりました・・・ということで、考えたことをまとめます。
≪目次≫
イニシエーション・ラブとは。
イニシエーションの言葉の意味を、我らがwikipediaさんに聞いてみると、『通過儀礼。出生、成人、結婚、死などの人間が成長していく過程で、次なる段階の期間に新しい意味を付与する儀礼。』とのこと。
また、作中では大人の女として出てくるキャラクターが、下記のように語ります。
「お前にとって俺はイニシエーションだったんだって言われた。イニシエーションって、言葉の意味、わかる?」
「イニシエーション・・・通過儀礼ってこと?」
「そう。子供から大人になるための儀式。私たちの恋愛なんてそんなもんだよって、彼は別れ際に私にそう言ったの。初めて恋愛を経験したときには誰でも、この愛は絶対だって思い込む。絶対って言葉を使っちゃう。でも人間には ……この世の中には、絶対なんてことはないんだよって、いつかわかるときがくる。
それがわかるようになって初めて大人になるっていうのかな。それをわからせてくれる恋愛のことを、彼はイニシエーションって言葉で表現したの。」
イニシエーション・ラブ
この場面が、つきささりました。絶対なんてない、そうだよなあ、でも求めてしまうんだよなあ、なんて。
延長で色々考えたので、まとめます。
恋愛、対人関係において『絶対』はない。
いくら好きだとしても、どれだけ同じ時間をすごしたとしても、『絶対』はありません。
もともとは知らない人間ですからね。血のつながった家族だって、100%の約束はできません。しかも、気持ちや未来という、各々のものさしが違うものを100%理解するというのは不可能です。
対人関係における『絶対』の脆さ、危うさ。
でも、恋愛をすると、この絶対というのがよぎってしまうこと・・・ありませんか?
『あの人は絶対に浮気しない』
『彼なら絶対に幸せにしてくれるはず』
だって、付き合ってるんだから!結婚するんだもん!みたいな感じ。
好きという気持ちが勝ったり、一緒にいる時間がながくなると、ついつい思ってしまうんですよね。そして、少しでも意に反すると『どうしてわかってくれないの?!』、『信じていたのに』という気持ちになってしまう。
まさに傷口に塩、痛みが増すばかり。なのに、ついつい思ってしまう。
『絶対』は自分にしかない。
思ってしまうのに『絶対』はない。それなら、何を信じたらいいのか?信じられる恋愛はないのでしょうか?
ドイツの詩人・ゲーテの名言でこういうものがあります。
Just trust yourself, then you will know how to live.
自分自身を信じてみるだけでいい。きっと、生きる道が見えてくる。
結局のところ、『絶対』は自分の中にしかありません。100%信じられるのも自分しかいないのです。
いくら一緒にいても、好きな相手は自分の人生の10/1くらい、多くて1/2しかしりません。親だって、一方的に知られてるかもしれませんが、こっちは相手の半分くらいしか知らないのです。
でも、自分だけは、自分のことを100%知っています。自分に目を向けてみると、できることってたくさんありますよね。
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自分がある人は綺麗。
自分に目をむけるとできることはたくさんある・・・ということで、映画の話を思い出します。
イニシエーション・ラブには魅力的な2人の女性が出てきます。
1人は前田敦子演じるヒロイン・成岡繭子。ヒロインの繭子にとっては、鈴木との恋愛がイニシエーション・ラブ。この恋を経て、自分の基準で取捨選択する、あざと可愛い女らしさを取り戻したと思う。
鈴木との恋愛は、暴力におびえながら『絶対』を他人に託していました。ラストで彼女は、自分がカッコイイと思う人を選び、幸せを勝ちとりました。彼女から学べるのは、自分がカッコイイと思う人を好きになるのが幸せということ。
もう1人はイニシエーションについて語る大人の女、石丸美弥子。
すでにイニシエーション・ラブを経ていた美弥子には、誰かも依存しない、しなやかな強さがたびたび見られました。自分が正しいと思う人を選んだ美弥子だったからこそ、繭子を追いかけた鈴木さえも、ひきとめることなく愛せたのですね。鈴木に美弥子はもったいないけどな!!
まとめ
結局のところ、自分という芯をもつことが、強さに繋がるのだと思います。そして、強い女性は美しい。(笑)
自分を信じる、自分という絶対を認識することが、恋愛で幸せになるための近道ですね。
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