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志賀原発の断層 「将来動く可能性 否定できず」
3月3日 16時22分

志賀原発の断層 「将来動く可能性 否定できず」
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石川県にある志賀原子力発電所1号機の下を通る断層について、原子力規制委員会の専門家会合は、将来動く可能性は否定できないという内容の結論を大筋で取りまとめ、1号機は再稼働できず廃炉になる可能性があります。より正確な評価をするには、さらにデータが必要だという指摘も出され、今後の北陸電力の対応や規制委員会の判断が焦点になります。
志賀原発1号機の下を通る断層を巡り、規制委員会の専門家会合は北陸電力の調査結果などを基に、去年7月、「将来動く可能性は否定できない」という内容の評価書案をまとめましたが、その後、会合に参加していない第三者の専門家が検討する会議で「説明が不十分だ」などの意見が出されたことを踏まえて、3日、改めて議論しました。
その結果、断層の評価について「12万年から13万年前の後期更新世以降に活動したと解釈するのが合理的と考える」として、「将来動く可能性は否定できない」という結論を変えないことを確認しました。
そのうえで、より正確な評価をするには、断層の状況を示すさらなるデータが必要だと指摘し、合わせて規制委員会に報告することになりました。
新しい規制基準では、将来活動する可能性のある断層の上に原子炉建屋など重要な施設の設置を認めておらず、1号機は再稼働できず廃炉になる可能性があります。
北陸電力が新しいデータを提出した場合、評価が変わる可能性もありますが、今のところ結論を覆すのは難しいのが現状で、今後は北陸電力の対応や規制委員会の判断が焦点になります。
一方、1号機と2号機の原子炉につながる冷却用の配管の下にある別の断層については、「将来地盤を変形させる可能性が否定できない」とする結論を変えず、設備の移設や補強など大がかりな変更が必要になる可能性があります。
原子力規制委員会の専門家会合を受けて、北陸電力の西野彰純副社長は「これまでの当社の調査結果を踏まえず、仮定に基づいた議論を進めていて、残念であり、到底納得できるものではない。断層に活動性がないことを、今後、新規制基準の適合審査の中で主張していくつもりだ」と話しています。

断層巡る議論 経緯と今後は

志賀原発1号機の下を通る断層について、去年7月、原子力規制委員会の専門家会合は「後期更新世以降に変位した可能性が否定できない」つまり「将来、動く可能性が否定できない」とする評価書の案をまとめました。
新しい規制基準では、後期更新世以降すなわち12万から13万年前以降の活動が否定できない断層を「将来活動する可能性のある断層」として、原子炉建屋など重要な施設は、こうした断層による変位が生じるおそれがない地盤に設けなければならないと規定しています。
このため、結論が覆らなければ志賀原発1号機は再稼働できません。
そして今回、専門家会合は「後期更新世以降に活動したと解釈するのが合理的と考える」と、より断定を避けた表現をとりながら、「将来、動く可能性は否定できない」という結論を変えないことを確認しました。
今は建屋があって掘削ができないため、専門家会合の委員は直接、地層の観察ができておらず、評価の根拠になった資料は建設時に書かれた断層のスケッチなど、限られています。
このため評価書には「解釈は限られた情報に基づくものである」という、ただし書きが加えられ、より正確な評価をするには断層の状況を示すさらなるデータが必要だという指摘も合わせて、規制委員会に報告されることになりました。
ただ、北陸電力は断層周辺の新たな写真やスケッチは見つかっていないとしていて、結論を覆すデータを示すのは難しいのが現状です。
現在、志賀原発について、北陸電力は2号機の再稼働を目指して規制委員会の審査を受けているほか、1号機についても準備ができしだい審査を受けたいとしていて、このなかで1号機の下を通る断層について議論されることになります。
この断層の評価を巡っては、今後、北陸電力が活動性を否定する有力なデータを提出するかどうかや、審査会合で規制委員会がどのような判断を示すのかが焦点になります。

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