無断で日本に持ち出された高麗初期の石塔、80年ぶりに韓国へ

1935年、無断で日本に持ち出される…所蔵者を説得して韓国へ
朝鮮の石造の品が人気だった植民地時代…違法な持ち出しの規模は把握されず

 当時、日本では朝鮮の石造の品を「観賞用」として購入し、庭園に据えることが流行した。石造りの物への需要が爆発的に増えたことを受け、士大夫(知識人・官僚階級)の墓にある「魂遊石」まで持ち出したという。1933年11月に大阪で開かれた山中商会主催の競売展では、澗松チョン・ヒョンピル(1906-62)が日本のある財産家と最後まで競り合って「統一新羅三層石塔」などを買い入れた-という逸話もある。

 現在、日本に韓国の石塔がどれだけあるのかについては、おおまかな数字を把握することも困難だ。1965年の「文化財および文化協力に関する協定」で返還された文化財の中に石塔類が含まれなかったのも、ほとんどが個人の所有だったから。戻ってきた「高麗三層石塔」は現在、ソウル市昭格洞の学古斎新館横に立っている。

許允僖(ホ・ユンヒ)記者
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