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震災から5年 「心身への影響今も続く」6割超3月3日 22時02分
東日本大震災から5年になるのを前に、NHKが岩手・宮城・福島の3県の被災者や原発事故の避難者を対象に行ったアンケートで、心身への影響が今も続いているという回答が6割以上に上りました。「震災で亡くなった家族を思い出して気分が落ち込む」などといった声も寄せられ、被災者の心に影響を及ぼし続けている現状が改めて浮き彫りになっています。
アンケートはNHKが岩手・宮城・福島の3県の被災者や原発事故の避難者合わせて4000人を対象に、去年12月から先月にかけて行い、1209人から回答を得ました。
この中で、震災による心身への影響が今も続いているか尋ねたところ、「そう思う」が32%、「ややそう思う」が31%と、この2つの回答を合わせると6割を上回りました。
現在の具体的な影響について複数回答で尋ねたところ、「気分が沈みがち」が最も多く40%、次いで「意欲がわかない」が34%、「よく眠れない」が33%などとなっています。また、「生きているのがつらい」の選択肢を選んだ人も122人いました。
アンケートの自由記述には「震災で亡くなった家族を思い出して気分が落ち込む」や、「原発事故の影響が将来、子どもに出ないか心配している」などといった声が寄せられ、震災や原発事故が被災者に影響を及ぼし続けている現状が改めて浮き彫りになっています。
この中で、震災による心身への影響が今も続いているか尋ねたところ、「そう思う」が32%、「ややそう思う」が31%と、この2つの回答を合わせると6割を上回りました。
現在の具体的な影響について複数回答で尋ねたところ、「気分が沈みがち」が最も多く40%、次いで「意欲がわかない」が34%、「よく眠れない」が33%などとなっています。また、「生きているのがつらい」の選択肢を選んだ人も122人いました。
アンケートの自由記述には「震災で亡くなった家族を思い出して気分が落ち込む」や、「原発事故の影響が将来、子どもに出ないか心配している」などといった声が寄せられ、震災や原発事故が被災者に影響を及ぼし続けている現状が改めて浮き彫りになっています。
「専門医に受診 アドバイスを」
今回のアンケート結果について、災害と心のケアについて研究している福島県立医科大学の前田正治教授は「月日の経過により、よくなっていく人がいる一方で、家族や住まいなど失ったものが大きい人は、5年がたっても影響が続くことがあります。自分の思ったように復興が進まないことや、当初に比べると支援が減っていくことで疲れたり燃え尽きたりすることが、4年目から5年目に起こりやすい」と指摘しています。
そのうえで、「専門の医療機関に受診してアドバイスを受けることが大切です。ただ、本人が気付かないこともありますし、精神的な治療を受けることを嫌がる人もいます。周囲の人は、症状に気付いてあげるとともに、受診することの大切さをうまく伝えてあげることをしてほしいです」と話していました。
そのうえで、「専門の医療機関に受診してアドバイスを受けることが大切です。ただ、本人が気付かないこともありますし、精神的な治療を受けることを嫌がる人もいます。周囲の人は、症状に気付いてあげるとともに、受診することの大切さをうまく伝えてあげることをしてほしいです」と話していました。