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News Up 震災から5年「初めてできました」
3月3日 18時54分

News Up 震災から5年「初めてできました」
東日本大震災の発生からまもなく5年。ネットには、「震災後初めて、○○しました」「ようやく、○○することができました」といった書き込みが寄せられています。こうした投稿文からは、震災から5年という歳月をへて、前に踏みだそうとする人たちの思いを感じることができました。

ひな祭りの日に

きょう3月3日は、ひな祭りです。
ネットには、「ようやくひな人形を飾ることができた」「5年ぶりのひな人形、とてもうれしかった」といった、震災後、それぞれの理由で飾ることができなかったひな人形との、久しぶりの対面を喜ぶ書き込みが寄せられています。
写真付きの投稿もあります。写真には、七段飾りの立派なひな人形が映っています。ツイートによると、被災して、手持ちの道具をなくしてしまった人形もあるようですが、内裏びなや三人官女、それに五人囃子が欠けることなく並んでいます。
このツイートを投稿した岩手県一関市の女性は、市内で開かれているひな祭りに行ったとき、たくさん飾られているひな人形の中に被災して飾れなくなり寄贈されたものがあると聞き、「震災から5年目で区切りもいいので、わが家の人形たちも可哀想だから箱から出してあげよう」と話しています。
内陸にある一関市では、激しい揺れによって大きな被害を受けました。この女性は「家族や親族も欠けることなく元気でいられることに感謝しつつ日々を過ごしています。久しぶりにひな飾りと共にひな祭りも迎えられます」と返信には書かれていました。

5年の歳月を経て

ほかにもネットでは、「震災後初めて」という書き込みを見ることができます。例えば、「今年、実家で野菜づくり再開すると聞いてよかった」「震災でハムスターが流され後悔ばっかり。5年ぶりのハムスター、大事に育てます」などいった声が寄せられています。
また、津波が起きた海について「嫌な感じがして近づけない」「完全にトラウマ」と言う書き込みがある一方で、「震災が起きてから初めて行くことができた」というツイートも。さらに「揺れるということばが出てくる本がやっと読めるようになった」という書き込みもありました。
震災から2000日近くもの歳月を経て、ようやく、小さなことでも何か新しいことを始めようとしている人たちの思いを感じることができました。

5年の節目にさまざまな催しも

一方、この節目に、公的な施設でさまざまな催しが行われています。東京の目黒区の目黒美術館では震災5年になって初めて、当時の様子を記録した写真展を開きました。
宮城県気仙沼市のリアス・アーク博物館が、震災の記憶を後世に残すため撮影した写真などおよそ270点を展示。漁船が陸に打ち上げられた写真や大量のがれきが打ち寄せる様子などを見ることができます。
会場には、先月13日に始まってからこれまでに2000人が訪れていて、ネットには「忘れかけていた震災のことを思い出すきっかけになった」「過去にしてはいけない」といった声が寄せられたということです。
震災から5年、記憶の風化が懸念されています。目黒区美術館の佐川夕子さんは「展示を見て、震災を過去のものとしてとらえるだけではなく、もし大きな災害が起きたら自分たちは何ができて、何をすべきか、将来についても考えるきっかけにしてほしい」と話していました。

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