韓国の銀行、不良債権が約5年ぶりの高水準に

 金融監督院は1日、昨年末現在で韓国の銀行の不良債権比率(貸出残高基準、延滞期間3カ月以上)が1.71%となり、前年末に比べ0.16ポイント上昇したと発表した。造船、建設などの業種で大企業が巨額の赤字を出し、経営難に陥ったことから、同比率は5年3カ月ぶりの高水準となった。

 昨年末現在の不良債権は総額28兆5000億ウォン(約2兆6200億円)で、前年末に比べ4兆3000億ウォン増えた。うち93%の26兆4000億ウォンは企業向け融資が占めた。

 企業向け融資の不良債権比率は2.42%で、前年末を0.33ポイント上回った。特に大企業向け融資は3.45%で、1.17%ポイントも上昇した。一方、中小企業向け融資、家計向け融資では同比率がそれぞれ0.31ポイント、0.14ポイント低下した。

 同院によると、造船業(12.9%)、建設業(4.4%)などで不良債権比率が高まったことが全体の数字を押し上げたと分析した。銀行別では、韓国産業銀行、韓国輸出入銀行が4.6%、3.3%で、それぞれ2.1ポイント、1.3ポイントの上昇だったのに対し、新韓、ウリィなど大手市中銀行は1.12%で、0.27ポイントの低下だった。

崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース