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 毎月お金を積み立てると「ボーナス分」の買い物券をもらえる、百貨店の「友の会」が人気だ。マイナス金利政策の導入などでお得感が注目され、百貨店の担当者は「消費者の節約意識の高まり」とみる。2月の申し込みが前年比2~3倍に増えた百貨店が目立つ。

 例えば、1口1万円を1年間の満期まで毎月積み立てると、ボーナス分1万円を加えた計13万円分の買い物券をもらえる。期間や金額は違うものの、多くの百貨店が同様なサービスを提供する。

 満期まで積み立てないとボーナスはつかず、買い物にしか使えないなど制約もある。利子のつく預金とは違うが、仮に利回りに換算すると年8・3%となる。買い物を予定する人には、お得感がある。

 来春予定の消費増税で消費が冷え込む恐れもあり、各社はPRに力を入れていた。さらに、マイナス金利政策もあって各社とも申し込みが急増。2月の新規の申し込み口数は、大丸松坂屋が前年比約3倍、高島屋が約2・4倍、近鉄百貨店が約2・2倍。三越伊勢丹も2倍以上に伸びた。

 大丸松坂屋での申込者は9割が女性で、40~60代が多い。中元や歳暮、洋服や腕時計など高額商品の買い物のために、積み立てるケースが目立つという。