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「私には言葉をスムーズに出せない障害が…」

症状への理解を求める「吃音カード」=ネットから

埼玉の音響エンジニア ネット上で無料配布

 「私には、言葉をスムーズに出せない障害があります」。吃音(きつおん)を抱える埼玉県狭山市の音響エンジニア、青木瑞樹(みずき)さん(29)が、障害への理解を求める携帯用の「吃音カード」を作り、インターネット上で無料配布している。日常生活で言葉が出にくくなり、相手に説明できなくなった場面で提示するもので、「吃音は癖のように簡単に治せるものではなく、障害だと知ってほしい」と訴える。

     カードは横長でたたんで持ち歩いたり、カードホルダーで首から提げたりできる。「吃音症(どもり)」と明記し、「障害」だと示すために世界保健機関の国際疾病分類(ICD10)で吃音を意味する「F98・5」も載せた。「大変申し訳ありませんが、言葉が出ない場合も、急(せ)かさず待っていて頂けると幸いです」などと配慮を求めている。

     青木さんは小中学校時代にからかわれ、初対面で名前を言えなかったり、店で食べたいものより発音しやすいものを注文したりと、つらい思いをしてきた。

     「理解を広げるには何をすべきか」。吃音者がマイクに向かう「吃音ラジオ」を1年ほど前に始めた。同じ思いからカード作成のアイデアが生まれた。吃音を抱える東京都の男性(31)は、警察官の職務質問に言葉が出ず、薬物使用を疑われた経験から「カードは日常の場面で症状の説明に役に立ちそう」と評価する。カードのダウンロードはhttp://kitsuon.html.xdomain.jp/から。【遠藤大志】

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