盛り上げ役はローマ? CL出場権獲得へ上位争いが白熱するセリエA
そして今、何といっても勢いがあるのはローマだろう。1月30日に行われた第22節のフロジノーネ戦から2月27日のエンポリ戦まで6連勝し、合計18得点を挙げている。ローマのシンボルである主将フランチェスコ・トッティが、ルチアーノ・スパレッティ監督の選手起用に不満をもらす一騒動があったが、それも勝利という結果でうやむやになった。爆発的な得点力はローマのお家芸とも呼べるもの。冬のメルカートで獲得したステファン・エル・シャーラウィも5試合で4ゴールと大きく貢献している。ローマとフィオレンティーナは勝ち点53と並び、チャンピオンズリーグへの出場権が与えられる3位以内をかけて、ますます気の抜けない残り3カ月となる。
この2チームが次節(4日)、直接対決を迎える。スパレッティ監督になってから、ローマの勝ち方が安定してきた。選手たちも自信を取り戻したように見える。ここ最近の6試合では4失点と、守備面もよくなってきた。一方のフィオレンティーナも、決して負けられない試合になる。2位ナポリとの差は勝ち点5、またこの2チームと5位インテルとの勝ち点差も5ポイントとなっている。
そのインテルは今シーズン、一時首位にいたとは思えない後退ぶりだ。第26節のサンプドリア戦では3得点と攻撃力を見せた。しかし、マウロ・イカルディらFW陣と攻撃的MFがゴールできない。年明けのサッスオーロ戦、カルピ戦、そしてサンプドリア戦など後半残り5分、もしくはロスタイムで相手に点を取られるというパターンはいただけない。先週半ばには、エリック・トヒル会長がクラブを譲渡するのではないかという情報も出ており、不穏な雰囲気が漂ってきた。チャンピオンズリーグに出場するかしないかで、クラブの収支面は大きく変わってくる。2013年秋に会長に就任して3シーズン目の今季も、もしチャンピオンズリーグに出場できないとなれば、多額の投資が無駄金になってしまうと考えるのはごく自然なことだろう。
そして勝ち点1差でミランがじわじわと追い上げてきている。今年に入って負けたのは1月6日のボローニャ戦だけで、あとは勝利かドローという結果だ。これには、日本代表FW本田圭佑のチームでシンクロ、連動したプレーがずいぶんと多くなったのが大きい。
首位争いは、恐らくユヴェントスとナポリの一騎討ちだろう。それに続く3位争いには勝ち点差6の中に4チームがひしめき合っている。残すところあと11試合となった今シーズン。一試合一試合がどれも落とせない重要な試合になる。
文=赤星敬子
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