NTTドコモは3月2日、携帯電話の基地局に高性能カメラを設置し、地震の予測や津波の襲来を監視するシステムの運用を開始すると発表しました。東日本大震災の発生から5年を目前に、全国に展開されたインフラである基地局を活用した防災対策として期待されます。
地殻変化をいち早くとらえる「地震予測システム」
NTTドコモは、全国16カ所の基地局に地殻の変化を捉える装置を設置し、地震科学探査機構(JESEA)の「地震予測システム」の開発に向けて、地殻変化データをモバイル通信でリアルタイムに提供すると発表しています。
異常な地殻変動を捉えられるデータの提供により、これまで発見できなかった自身の兆候を把握し、地震の発生場所や時間の予測精度向上につながり、防災に役立てられることが期待されています。
全国16カ所の設置場所は以下のとおりです。このうち、神奈川県三浦市と三重県志摩市には設置が完了しており、その他の地域には2016年度中に設置される予定です。
全国16カ所の海面を監視する「津波監視システム」
ドコモは、沿岸部の基地局16カ所に遠隔操作可能なカメラを設置し、沖合10kmの海面の監視のほか、基地局の通信設備の被災状況を確認することができる「津波監視システム」の整備を進めることも発表しています。
カメラには太陽光パネルによる独自電源とマイクロ装置を備え、災害発生による停電が起きても監視が継続可能となっています。
全国16カ所の設置地点は以下のとおりです。神奈川県三浦市と三重県志摩市(3か所)には設置が完了しており、その他の地域には2016年度中に設置される予定です。
ドコモは先日、災害などで回線が混雑してもつながりやすくする技術を開発したと発表しています。私たちも大規模災害にそなえて、全キャリア共通で使える「災害用音声お届けサービス」などの使い方に慣れておくなどの心構えをしておきましょう。
Source:NTTドコモ
(hato)