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国立がんセンターに中性子線使ったがん治療装置3月3日 4時00分
がん細胞を破壊する力が通常の放射線治療の10倍以上あり、副作用も少ないとされる中性子線を使ったがん治療の装置を、国立がん研究センター中央病院が新たに設置しました。皮膚がんの一種の「メラノーマ」などこれまでの方法では治療が難しかったがんで効果を調べることにしています。
新たな装置を設置したのは、国立がん研究センター中央病院です。病院によりますと中性子線を使った治療は、通常、放射線治療に使われるX線の10倍以上、がんを破壊する力があるということです。またがん細胞の中に特殊な溶液を事前に入れておき、その溶液と中性子線を反応させることで、がん細胞を破壊するため、周囲にある体の細胞にダメージを与えることが少なく、副作用が起きにくいということです。
これまでの方法では治療が難しかった皮膚がんの一種「メラノーマ」などで治療効果が期待されるということで、来年以降、保険適用を目指す治験を行っていくことにしています。伊丹純放射線治療科長は「がん細胞にだけ選択的に中性子線が当てられるので、副作用が非常に少ないのがいちばんの利点だ。効果を科学的に証明し、広く一般にも使えるよう位置付けるための治験を進めていきたい」と話しています。
これまでの方法では治療が難しかった皮膚がんの一種「メラノーマ」などで治療効果が期待されるということで、来年以降、保険適用を目指す治験を行っていくことにしています。伊丹純放射線治療科長は「がん細胞にだけ選択的に中性子線が当てられるので、副作用が非常に少ないのがいちばんの利点だ。効果を科学的に証明し、広く一般にも使えるよう位置付けるための治験を進めていきたい」と話しています。