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ひょんなことからヤフオクで見つけた、独創的すぎる仏像、木彫りの数々。どれもカワイくて、ちょっと不気味。迷わず2点、競り落とした。
あまりにもタイプ過ぎる造形なので、その作者である彫刻家・大仁田龍一郎さんのアトリエ兼ご自宅にお邪魔して、「なぜ、このような独自仏像を彫るようになったのか?」お話しを伺ってきました。




先月から、別視点ツアーにお越しいただいた方を対象にした会員制サロンをオープンした。
人をお招きする場なので、なにかしら目をひく物を置きたいなあと、探しているときに
「あ、そうだ、円空仏を置こう!」
と思いついた。

円空は江戸時代末期の仏師で、生涯12万体もの仏を彫ったとされる超多作の作家だ。
彫り方には独特の荒々しさとやさしさがあって格好いい。
作品によっては、ヤフオクでそれほど高くない値段でやりとりされてるとの噂を聞き、調べてみた。

検索欄に『円空仏』と入力すると、ぞろぞろ出てくる円空仏。
目利きができるわけでもないので「う~ん、これ、本物なのか??」と次々クリックして見ていったら・・・



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素人目にも、あきらかに円空作ではない仏さまが、そこにいた。



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たしかに、円空仏ではない。

だ、だけど、、


なんなんだ、この存在感は!




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どうやら作者自身が出品をしているようなので、出品一覧を見てみたら、100点以上もの作品がずらりと並んでいる。



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▲普賢菩薩に文殊菩薩

これは普賢菩薩に文殊菩薩。
菩薩のなかでも、とりきわ知恵者とされる2人も、たまらない人懐こさだ。



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▲犬

仏だけでなく、動物の彫刻もある。これは犬。
めちゃくちゃカワイイ顔してるじゃないか!



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▲サンタ

モチーフは幅がものすごく広くって、サンタもいた。
サイズわかるようにライターが置かれている。



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▲小便小僧

きわめつけは、この小便小僧。
とんでもねえ恍惚とした表情で放尿してやがる、こいつ!!
こんなのが公園の噴水で小便してたら、家族団らんどころの騒ぎじゃねえよ。


作品群を1つ1つ見てたら、あっという間に2時間たっていた。
公式ホームページによれば、出品者は大仁田龍一郎さんという51歳の彫刻家で、栃木県の益子にお住まいだとか。
「欲しい、もぅ円空仏なんかより、この人の作品が欲しい!!」という気持ちが高ぶっていて・・・





気がついたら2体買っていた。
ソバを食うダルマが5000円、カッパが1万円と、手彫りの彫刻なのにぜんぜん手が届くお値段。初値のまま、競合者もあらわれず、競り落とせた。

「こんなとんでもない作品作るのは、ヤバい人なんじゃあないだろうか・・・」とチラッと不安がよぎったが、メッセージのやりとりはとても丁寧で、送られてきた作品には手書きの感謝状まで入っていた。
届いた作品も写真以上の重み、存在感。
もぅ、どうしても作者の大仁田さんにお会いしたくて連絡したところ、快くアトリエ兼ご自宅にお招きいただいた。




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▲彫刻家・大仁田龍一郎さん

益子焼きで有名な、陶器の町の山のなかに大仁田さんのアトリエはある。
「分かりにくいとこにあるんで、近くまできたら電話してください」と言われていたが、たしかに最後、どこに向かったらいいのかわからない。
電話をかけたら、ボンネットにネコの足跡がついたままの青いシビックが、山の凸凹道をすっ飛ばしてやってきて「なんかルパンみたいなシーンだな」と思った。



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▲ウサギとリス

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▲文殊菩薩

大仁田さんとその奥さんに手厚く出迎えられて、お邪魔したおうちのなかには、ヤフオクで衝撃をうけたあの作品群がずら~~~っと並んでいた。たまらん!
売れていっただけでも1000体以上、作った総数は数知れないという木彫りの彫刻たち。
素晴らしき作品に囲まれながら、インタビューをおこなった。






【彫刻家・大仁田龍一郎さんにインタビューした】


この家は、2人で半年でつくったよ

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▲奥さんと2人で作った家。半年で出来たそうだ。


―本日はお招きいただきまして、ありがとうございます。届いた彫刻、最高でした!

大仁田さん(以下、敬称略):ええ、どうもどうも、楽にしてください。私も楽にしますから。彫刻もそうですけどね、この家も手作りなんですよ。


―えっ?この家ですか!?   
    
大仁田:そう、基礎から配管まで自分でやったの。2人で半年で出来たよ。正確にいうと2人で4か月やって、そのあとこの人が妊娠したから、仕上げは1人で2か月だね。


―たった半年でつくちゃったんですか!すごすぎる!

大仁田:簡単なの!簡単なんです、ほんとにこれ、プラモデルより以下だから!技術より体力だから!


―プラモデルより簡単なわけないですよ。

大仁田:図らないで作れるようにやったの。たとえばサッシも図らないで、はめるときに柱をずらしてさ。でも、素人仕事のほうが、かえって不安で柱もアンカーもたくさんいれちゃうから、頑丈なんですよ。



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大仁田:台所も、普通はなかに入れる配管も、外に這わせたの。これなら簡単なので、中にいれるのが大変。いくらでもジョイントあるからつなげばいいんだから。電気配線はさすがに頼んだけどね。


―まさかご自宅まで手作りだとは。

大仁田:益子けっこういるから!自分で家作っちゃう人!珍スポですよ、益子は、全体的に。




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▲戸棚も手作り。取っ手にはサンタが彫られている


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▲玄関には鬼の彫り物


―何年前に作ったんですか?

大仁田:もう18年前だね。父親が転勤族で社宅暮らしだったから、自分の家が持ちたかったの。借りた家だと釘が打てないじゃない!だから、こんな田舎に建てたのね。
ここ広いんですよ、1480坪あるから。あがってきた山道の両サイド、うちの土地。すげえ安かったの!
 


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▲屋根はお子さんも塗ったので、色がバラバラになってるんだそうだ


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▲木で作った灯篭。最近は放置してるけど、作った当初はロウソクをともしていた。


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▲暖房はマキストーブ。ものすごい暖かい。





プロとアマチュアの差はスピード!スピードだけだから!

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―どれくらい前からヤフオクに出品してるんですか?

大仁田:ヤフオクは1年半ぐらい前から。その前は益子の陶器市で売ってたんだよ、テントを出して。春と秋、年2回の陶器市なんだけど、僕の作品は、クセになる人はクセになるみたいで40体、50体と買ってく人もいるんだよね。
 
大仁田:最初は階段のかたがわに1段ずつ置いてって、折り返して両端にも置いちゃったから、もう階段ないんです、どうしたらいいんだって言われました(笑)
奥さんに黙って買いあつめて、アヘン窟みたいな部屋になってるダンナさんもいるそうですよ。


―わかります。全部欲しすぎて、ダルマと河童の2つに絞るの大変でした。

大仁田:カッパとダルマはこの人(奥さん)が塗ったんですよ。僕は塗るのが下手なもんで、ふふふふっ。奥さんはもともと陶器をやってたから、塗りがうまいんです。
 
 

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▲農夫と大工さん


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▲山猫と犬 

―どういう経緯で彫刻をはじめたんですか?

大仁田:そこそこの進学校に行ってたんだけど、みんな「サラリーマンには行きたくない!」って言ってて、僕はその言葉を、まんま真に受けたの。高校卒業する前から自分探しをして。2年ぐらい迷走して、20歳のころに富山県の井波町で彫刻の弟子入りしたの。


―なぜ、彫刻だったんですか?

大仁田:人間、最初のころ頭に入ったことから抜けられませんね。僕のなかでは、小さいころから工作が好きだったの。それだけですよ。
おばさんがダルマの木型を持ってたんです。それで、小学生のころ、ダルマを作りたくなって。すぐに切れなくなる安いノミで、こつこつ作ってたんです。そんな難しくないんですよ。



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▲大仁田さんが持ってきたお面

大仁田:(お面をもってきて)ちょっとこれ見てください。

―こちらは、なんですか?

大仁田: これは、井波町で修行してたころに作った彫りもの。

 
―え?めちゃくちゃ上手い!

大仁田:ゆっくり彫れば誰でもできるから!プロとアマチュアの差はスピード。スピードだけだから!アマチュアでもゆっくり段取りをおって、彫っていけばこれぐらいは彫れますから!


―いやいやいや、彫れないですよ、こんなスゴイの。 

大仁田:井波町は、欄間に立派な彫刻をする習慣があって彫刻家がたくさんいたんです。そういう技術が確立してるの。
お寺の彫り物とか山車の彫り物、欄間をやったりしてたから、これくらいは誰でも彫れちゃうから!


―今も受注でこういう彫り物やってるんですか?

大仁田:うん、やってるよ。詳しくはあまり言えないんだけど、お寺さんとかの柱の彫り物だったり。


―基礎としてこれほど超絶技巧があっての、あのダルマなんですね。ス・・スゴイ・・・。






おんなじのを彫れと言われれば彫れる。すごく効率悪いですよ、全部違うの彫るのは

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大仁田:おんなじのを彫れと言われれば彫れるんですよ。そういう修行してたから。その反動からか、ヤフオク、おんなじの無いでしょ。ほんとは効率悪いんですよ。ものすごく悪い。3つか4つ同じの彫って、売れたらまた彫ればいいんだけど。

 

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▲ネタ帳にはおおまかなイラストが描かれている

―ぜんぶ、大仁田さんが考えた造形なんですか?

大仁田:松澤さんが買ったのいうと、カッパは頭のなかにある線なんだけど、そばを食うダルマは葛飾北斎の絵に元ネタがあるのよ。そのダルマをだいぶ細くしてるんだけど。
こちょこちょっとした絵を描いて、頭のなかに印象に残ってるものを彫るんですよ。


―違うものを彫り続けるのは大変そうですね。
 
大仁田:だいたい、彫刻師って、大黒さまだったら大黒さまで、親方から習った形が頭にはいってるから、それを彫っちゃうんですよ。
いまはインターネットもあるし、調べて、組み合わせて、新しいのが作れちゃう。でも、それをやってたら、データをいくらおってもキリがないんですよ。
だから、俺は徹底的に頭のなかでやろう、アナログでやろうって決めたんですよ。


―その結果、こういう独自の形になったんですね

大仁田:ヤフオクなんかでも一時期、円空仏が高くやりとりされてたんですよ。でも、それをたとえば中国の工場に持ってって、作れるようになっちゃって、がーっと値段がさがったんです。
安いのよ、それで上手いの、中国の人は。向こうの職人さん、上手ですよ。建物につかう彫り物で、どうしても時間が間に合わないからって、僕が1つ見本を作って、中国で複製されてきたの見たら、どれが自分が作ったものかわからなかった。
僕よりも年配の、職人歴40年とかのおじちゃんおばちゃんがやってるから、キャリアがあって技術があるのよ。
だからさ、やっぱり独自性だしていかないと!



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▲しょんべん小僧

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―なるほど。とくにしょんべん小僧なんて独自すぎて、なんだこれって度肝抜かれました。しょうべん小僧っていったらあの形って確固たるイメージがあるのに、どこをどう考えたら、こうなっちまうんだ!って。

大仁田:あの公園とかにあるしょんべん小僧を彫れって言えば彫れるんですよ。でも、自分のカラーを出さねばと思ってね(笑)
 

―ヤフオクの写真で見たら「怖すぎるな・・」と思ったんですが、実物は、なんか愛嬌がありますね

大仁田:そうそう、怖くないですよ。

 

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大仁田:彫刻ってすごい手間暇かかるんですよ、1日1個作るのなんてそこそこ大きさあるものだと、夢のまた夢。だけど、僕の値段みるとダルマ5000円でしょ。あれ、相当安くしてるんですよ。
ヤフオクって骨とう品で名のある人の作品が1万2万円だったりするから、それと並んで、どっちを買うのかって話になるから(笑)


―ギャラリーや個展で販売はしないんですか? 

大仁田:ギャラリーで個展もやってきたけど、倍になっちゃうのよ、値段が。仕方ないんだけどさ。ただでさえ高い彫刻が、2倍の値段になっちゃうと無理なんです、買うのが。それで、いっさい個展をやめて、直売りのヤフオクに絞ることにしたの。
あと、この家の横に、直売店も作っちゃおうかなと考えてるの、ふふふふっ(笑)


―直売店!すごく楽しみです!



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▲スポーツ店からのオーダーで彫った、木彫りのテニスラケット





丸のこで彫る

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大仁田:彫りやすい木材だと材料費が高くなっちゃうから、僕はいわゆる古材をつかってるんです。知り合いに解体屋さんがいて、昔の古い梁とかくれて、それに彫ってるから。その分、彫り方で工夫が必要なんですね。

―古材は彫りにくいんですか?

大仁田:彫りにくい。水分が抜けて、煙が入って、カチカチになるから、固くなります。


―どうやって彫るんですか?

大仁田:チェーンソー彫刻ってあるじゃないですか。僕は、電気丸のこっていう直線を切るだけの大工道具でやってるのよ。それでかなり大きな成型してるんですよ。


―ええ?丸ノコって電動工具の?

大仁田:本来ならこんなもの使わないだろうっていうものを組み合わせて、彫ってるわけです。仕上げはノミも使いますけど。
実際に、龍をちょっとやってみましょうか。 



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▲ギュイイイイイーンという爆音を響かせて、丸ノコで龍を彫る

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大仁田:ノミでこつこつやるより圧倒的に早いけど、丸ノコが自分の道具になるまでには相当鍛錬がいりました。

―特別な丸ノコですか?

大仁田:これ、ヤフオクで中古で1000円で買ったやつ。まっすぐ切れる必要ないから、動けばいいの。ぼそぼそになってる断面は、ディスクグラインダーで研磨すると、ある程度キレイになるんです。
丸ノコはうまく使わないと、キックバックではね返ってケガするから、真似しないほうがいいよ。ちょっと腕に覚えのある日曜大工さんでも危ない。僕は耳がいいから、それで判断してるけど。



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大仁田:これは、トリマー。これも1000円とか買えちゃう安いやつ。ドリルが横に動く工具ですね。これで線をつけたりする。けっこう力入れてないと横にもってかれるんですよ。



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大仁田:こうやって、徐々に龍の顔っぽくなるんですよ。

―思ってた作業とぜんぜん違いました。こんな男らしい作業だったとは。

大仁田:こうして丸ノコでやれば、どうにかなるのね。僕は使うけど杉なんて、夏目と冬目で固さがぜんぜん違うの。夏は成長するから幅がひろがって柔らかいんだけど、冬は成長しないから固い。固いほうに合わせてノミを削れるようにしておくと、柔らかいほうで削りすぎちゃう。



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大仁田:ある程度、大きく削ったら、あとはノミで仕上げる。彫刻刀って呼んだり、ノミって呼んだりするね。



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―ノミは何本ぐらいあるんですか?

大仁田:用途が違うので50本ぐらい持ってる。ぜんぶコレ、そうだから。深いとこ彫るやつ、曲がってるとこ彫るやつとか形がぜんぶ違う。僕は、鉄のかたまりが好きなほうだから数持ってるほう。


―それぞれの使い方は修行で習ったんですか? 

大仁田:そう。親方がこのようにやれと、ノミの使い方教えてくれた。最初のころは、形をとるんじゃなくて、仕上げからやるの。普通、逆に思うでしょ。でも、弟子のうちは仕上げから入るの。形とるのは難しいから。自分の場合は、欄間にある梅のつぼみだけ仕上げてた。



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―は~、これだけの道具を使いわけてるんですね。

大仁田:使うのはやればできることだから!同期の彫刻家だったりで集まると、みんなで素人さんが作った作品見て、反省会するんですよ。自分たちはまだ常識からでてないなって。「えー、そんなことしちゃうの」って僕らが考えてもない、すごいことをやったりするから。



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▲木の割れを、お尻の割れ目にしている

大仁田:じつは、穴が開いてたり、割れがあったりするやりにくい木のほうが、なんとか作品にしてやろうと意地になって、かえって面白いのができたりする。木を活かすって考え方、あんまり好きじゃないかったんですけど、じっさい、やっぱりそのほうが面白いんですよね。





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と、あっという間に、インタビューから3時間経過していた。
基本に裏打ちされた独創、まさかの丸ノコでの荒彫り、と実際にアトリエでお話しをお聞きして、ますますその作品の虜になってしまった。

まだいつ頃というのは正確にはわからないけど、直売店もできる(というか、これも手作りで建てるとおっしゃってた笑)というので、完成が楽しみだ!直売店できたら、すぐにレポートします。

あ、大仁田さんの作品はヤフオクでも買えるので、ちょっと見てください。(ヤフオク出品一覧
めちゃくちゃ欲しくなってるでしょ!?
安いのは3000円から、すげえでっかいので5万円のものまで、お部屋のサイズと懐具合にあわせて選べるよ。
お金ためて、今度は1mぐらいあるデカいやつ買おっと。



◎彫刻家・大仁田龍一郎◎
公式サイトヤフオク出品一覧



【写真のほとんど】齋藤洋平(insta