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ジカ熱のウイルスの感染力“デング熱と同程度”
3月2日 19時04分

中南米を中心に流行が広がるジカ熱のウイルスの感染力は、過去の流行地のデータから調べるとデング熱と同じ程度とみられるとする研究成果を東京大学の研究グループがまとめました。グループは「日本でも2年前にデング熱が広がったのと同じように一定程度広がるおそれがある」と話しています。
この研究を行ったのは東京大学の西浦博准教授の研究グループです。
グループは、2007年の西太平洋ミクロネシア連邦のヤップ島と、2013年から14年にかけての南太平洋フランス領ポリネシアでのジカ熱の流行を詳しく調べ、週ごとの患者数などのデータを基に、1人の患者から蚊を媒介してウイルスが何人に感染を広げるか、その感染力を推計しました。
その結果、ヤップ島では患者1人当たり4.3人から5.8人、フランス領ポリネシアでは患者1人当たり1.8人から2人に広がったと推計されたということです。世界各国のデータからデング熱のウイルスの感染力は、患者1人当たり1人から4人と言われていて、グループは「ジカ熱とデング熱は同じ程度の感染力とみられる」としています。
また、グループでは、2年前の日本国内でのデング熱の感染の広がりについても調べ、東京では患者1人当たりから4.3人に感染が広がったと推計されたということです。
西浦准教授は「日本では、ウイルスを媒介する蚊の種類が異なるなど条件が違うが、2年前のデング熱と同じように一定程度広がるおそれがあると考えて対策を取っておく必要がある」と話しています。

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