Updated: Tokyo  2016/03/02 18:05  |  New York  2016/03/02 04:05  |  London  2016/03/02 09:05
 

米経済、今年リセッション入りなら長くて浅い「U字型」か

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    (ブルームバーグ):米国が今年、リセッション(景気後退)に陥った場合、浅いながらもひどく長引くかもしれない。それはまるでカクテルパーティーでの退屈な会話のようだ。

米経済は現在、十分な資本を備えた銀行や安定度の高まった家計といった多くの強みを持ち、不振に見舞われたとしても深刻化には至らないと考えられる。だが、政策金利はゼロ%をわずかに上回る水準にあり、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局は早期の景気回復を図るための措置に乏しいと、エコノミストは指摘する。

HSBCセキュリティーズ(USA)の米国担当チーフエコノミスト、ケビン・ローガン氏は「仮にリセッションとなった場合、それほど利下げできないため、浅いながらも1990年や2001年のケースよりも幾分長めとなるだろう」と語った。

ブルームバーグが2月に実施したエコノミスト調査では、世界経済が不安定さを示し、金融市場が動揺する中で、米国が向こう1年間にリセッションに陥る確率は中央値で20%と、昨年12月時点の15%から高まった。

米ジェローム・レビー・フォーキャスティング・センター(ニューヨーク州マウントキスコ)のデービッド・レビー会長は、中国や他の新興国の経済悪化に引きずられる形で、米国は既にリセッションに向かいつつあるとし、大きな危険は米金融当局の対応力が限られている点だと話す。

JPモルガン・チェースのチーフ市場ストラテジスト、ジャン・ロイズ氏は、リセッションに陥るとすれば、落ち込みの激しい「V字型」というよりは長々と続く「U字型」となるだろうと結論付けた。

原題:Next U.S. Recession May Not Be a Biggie But Could Be a Long One(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Rich Miller rmiller28@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Carlos Torres ctorres2@bloomberg.net

更新日時: 2016/03/02 07:01 JST

 
 
 
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