アベノミクス「失敗ではない」…参院予算委
参院予算委員会は2日、安倍晋三首相と全閣僚が出席して2016年度予算案の基本的質疑を行い、審議が始まった。首相は、「アベノミクス」について「総雇用者所得は増え、総数で正規社員が26万人増えている。こうした実態を見ても失敗したとはいえない」と強調した。
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)で、米国への乗用車の完成車の関税撤廃が発効から25年後になることを指摘されると、「産業実態を踏まえ、交渉上、この点について力を入れなかった。その代わり、農産物において(コメなどの)重要5項目を守らなければいけない中で交渉の勝利を得た」と述べた。
また、米国向けの自動車部品の8割以上で関税が即時撤廃されることに触れ、「現地生産している日本企業にとっては大きなプラスになる」と指摘した。【野原大輔】