日本科学未来館は、コンピューターゲームを展示する企画展「GAME ON ゲームってなんでおもしろい?」を3月2日より開催します。期間は2016年5月30日まで。
情報技術の進歩に紐付いたゲームの歴史を振り返り、未来におけるゲームと科学技術の社会的・文化的な在り方を考える趣旨の企画展。日本科学未来館1階の企画展示ゾーンにて開催。全139タイトル中、133タイトルがプレイアブルな状態で展示されます。
GAME ONは、2002年にロンドンのバービカン・センターで開催され、世界中を巡回している企画展。日本での開催は今回が初めてとなります。
本展示では大きく分けて9つのテーマを設定しており、時代を問わず、各テーマに沿ったハードやタイトルが展示されています。
主なテーマは「コンピュータが生んだエンターテインメント」、「アーケードゲーム」、「○○ゲーの発生と進化」、「家庭用ゲームの進化」、「キッズ&ポータブルゲーム」、「ゲームキャラクター、音楽、映画」、「インディーズゲームとプラットフォーム」、「マルチプレイヤーとコミュニティ」、「NEXT」。ゲーム&ウォッチなど一部の展示については、個人所有のコレクションもありました。
エリア外の通路脇では「なぜ、ゲームは面白いのか?」をテーマとして、具体的なタイトル名も出しつつ、ゲームの持つ要素を分解して解説する趣旨のムービー展示が流れており、ゲームの面白さを理解する一助になっています。
最初の展示は「プレイの誕生」。コンピューターゲーム黎明期のアーケード機を展示しています
世界初のアーケードゲーム「コンピュータースペース」(1971年)
ベクトレックス(光速船)で遊べる「スペースウォーズ」
「ルナーランダー」(1979年)
「ランパート」(1990年)
「ギャラクシアン」(1979年)
「PONG」のアーケード実機とプレイアブル展示
世界初のシューティングゲームといわれる「スペースウォー!」(1962年)が動くコンピュータとして知られる「PDP-1」
体験型の大型筐体を中心に展示する「ゲームセンターでプレイ」
「アウトラン」(1986年)
「G-LOC」(1990年)
「デイトナUSA2」(1998年)
「ダンスダンスレボリューション」(1998年)
「アフターバーナー」(1987年)
PCやアーケードなどからの移植タイトルを含む家庭用ゲームを展示する「いろいろプレイ」
「鉄騎」(2002年)
「ハイパースポーツ」(1985年)
「怒首領蜂大復活 Ver1.5」(2010年)
「ミスト」(1999年)
プレイステーションの基板展示もありました
新旧コンソール機を展示する「おうちでプレイ」
アタリ・ジャガーで稼働する「テンペスト2000」(1981年)
メガドライブ、ソウルキャリバー、ドリームキャスト
ゲームキューブ、ぷよぷよ、スーパーファミコン
プレイステーションとリッジレーサー
Xbox、ヘイロー・マスターチーフコレクション、Xbox One
レトロなハードやタイトルもほとんど全てがプレイアブルな状態で展示されています
オデッセイ
テレビテニス
LYNX
セガマーク3
MSX
パワーグローブ
各界の著名人がゲームに関する持論を語るムービー展示
ゲーム雑誌や攻略本、裏技本は、ゲーム文化の発展に寄与しました
持ち運びできるサイズのポータブル機を展示する「どこでもだれでもプレイ」
エイリアンアタック(1979年)
ワンダースワン(1999年)
個人がコレクションしているゲーム&ウォッチなども一堂に展示しています
レゴのプログラマブルブロック「マインドストーム EV3」
キャラクターやアートワークが特に重要な要素となるタイトルを扱う「アートでプレイ」
グランド・セフト・オートのアートワーク
ソニックのキャラクタースケッチ
ジャック×ダクスターのコンセプト画
アタリ版「スターウォーズ」(1983年)
演奏中のアートワークが美しい「ビートマニア」(1998年)
PSVR版の配信も予告されている「Rez」(2001年)
テーブルトークRPGの名作「ダンジョンズ&ドラゴンズ」
7番目の展示では、PS4版のマインクラフトで再現した科学未来館の中を探検できます
会場でもある日本科学未来館を模したマインクラフト建築内を探検できます
教育現場でマインクラフトを応用した取り組みを紹介するムービー展示もありました
マルチプレイ対応タイトルと、ゲームコミュニティに関する展示を行なう「みんなでプレイ」
AR陣取りゲーム「イングレス」
YouTubeやニコニコ動画(ニコニコ生放送)などで一大ジャンルを築いたゲーム実況を紹介する趣旨の展示
「サターンボンバーマン」(1996年)
「ヘイロー3」(2007年)
インディーズゲームの「ワーニング・フォーエバー」(2004年)
入国審査官になって偽装書類や違法な持ち込みを見破りアルストツカに栄光をもたらす「ペーパーズ・プリーズ」(2013年)
リアリティの追求とAR、VRを軸とした次世代ゲーム関連展示「未来をプレイ」
リアルな画面でレースを楽しむ「グランツーリスモ6」(2013年)

PSVRも体験できます(プレイ画面は撮影禁止でした)
コンピューター誕生から現在までの足跡を時系列とジャンル、タイトルで辿る展示
次世代のゲームとして「ポケモンGO」の紹介ムービーも流されていました
新旧様々なタイトルが展示され、そのほとんどがプレイアブルであり「どうしてゲームは面白いのか」あるいは「ゲームの面白さとは何か」を理解する観点でいえば非常に良質な企画展と言えます。
もちろん、今となってはプレイする機会の少ないレトロ筐体も多々ありますので、プレイ目的で来場するのもアリ。ゲーム好きなら訪れて損はないでしょう。
なお、マインクラフトやPSVRなど一部の展示は、混雑によるトラブル防止のため整理券が配られる可能性がありますので、事前に係員に確認してみることをおすすめします。