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アンノン・ゲーム

人生は未知のもの。だから、私は書き続ける-。

スミカスミレ・第4話感想

ドラマ感想 スミカスミレ

※あらすじ

 

遊園地でのデートは波乱があったものの、

すみれ(桐谷美玲)は、観覧車の中で真白(町田啓太)に告白され、

彼と付き合うことになった。

 

65歳の澄(松坂慶子)として、いくぶんかの戸惑いはあったが、

生まれてはじめての男女交際に幸せを感じるのだった。

 

ある夜のこと。

 

すみれが黒猫の黎(及川光博)と話しこんでいると、

突然、天楽寺の住職の天野(小日向文世)がやってくる。

 

天野は黎の力によって、澄が若返ったことを知っており、

その原因となった「化け猫」の黎を封印しようとしたのだ。

 

しかし、天野は逆に黎の術中にはまり、

会話がすべて猫語になってしまう。

 

すみれは「若返ったのは、自分が望んだこと」だと言い、

黎と一緒に経緯を説明するのだった。

 

天野は黎から邪気を感じないことを察し、

ひとまず、その場は収まった。

 

だが、すみれが不安であることに変わりはなかった。

 

そんななか。

 

黎はすみれが幸せを感じ取った時に、

あるキーワードを口にすれば、すべての願いが叶うと言う。

 

もう一度、人生を完全にやり直せるというのだ。

 

そこですみれは、その言葉が何なのか探し始めるのだが、

いっこうに手がかりはつかめなかった。

 

真白との交際は順調に進み、

彼から「メールでやり取りしたいから、携帯を持ってほしい」と言われる。

 

そこですみれは、スマートフォンを契約し、

さらに千明(秋元才加)がアルバイトするファミレスで働きはじめた。

 

ところが、真白に片想いする亜梨紗(水沢エレナ)が、

「付き合うのはやめてほしい」と、激しい口調ですみれを罵倒する。

 

亜梨紗は辻井(竹内涼真)を使って、すみれの仕事場にまで押しかけ、

真白と仲良くするのを邪魔するのだった。

 

これに傷ついたすみれは落ち込むが、

思いもかけない人物と、数十年ぶりに再会したことで、

前向きな気持ちを取り戻すのだった-。

 

 

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このドラマ、回を追うごとに素敵な内容になっていますね。

 

いまや、高齢化社会で「老いらくの恋」は珍しくないんですが、

さすがに、この設定は無理だと思ってたんです。

 

でも、メインの2人がすごく可愛くて、

自然に応援したくなってくるんですよね。

 

俗に「愛があれば年の差なんて」といいますが、

本当にそうかも知れません。

 

澄(すみれ)をサポートする黎もいいキャラですね。

 

彼はある目的のために、澄(すみれ)に協力しているんですが、

いい場面でフォローしたり、励ましたりしています。

 

黎「正直に申し上げて・・・

私には、あなたが何かを急がれているように感じるのですが」

 

すみれ「だって、怖いですから。天楽寺のご住職に秘密を知られましたし。

やっぱり私、普通の20歳の女の子じゃないんです。

本当は、真白くんやみんなのこと騙していて、

今日みたいなことがあると、いつかみんなに知られて、

このままじゃいられなくなるかも知れないって・・・」

 

黎「すみれ様」

 

すみれ「でも、だからこそ、自分なりの覚悟を決めたいんです。

立ち止まってたら、挫けちゃいそうですから」

 

青春を謳歌することができるようになっても、

それは黎の不思議な術のおかげであって、

その力がなくなったら、すみれは65歳の澄になってしまいます。

 

その不安を打ち消したくて、

楽しいことに全力を注いでいるんでしょうね。

 

でも、恋敵の亜梨紗に「あんたなんか、真白くんに相応しくない」と言われ、

純真な澄(すみれ)は心が折れそうになってしまいます。

 

亜梨紗の悔しさはわかりますが、

そういう負のオーラが真白くんを遠ざけているんですよね。

 

もし、彼女が「私だって負けないわよ」と前向きにがんばって、

気くばりなどができる女性だったら、

すみれにとっては、ものすごい強敵になったかも知れません。

 

落ち込んだすみれを救ったのは、

バイト先の客として現れたかつての親友・よっちゃんでした。

 

澄(モノローグ)「よっちゃんの家族・・・もし、普通に恋愛や結婚をしてたら、
私も、孫がいてもおかしくなかったんだわ」


よっちゃん「あの、ごめんなさい」

 

すみれ「はい・・・」

 

よっちゃん「やっぱり、どうしても気になっちゃって。

他の店員さんから、あなたのお名前が如月ってうかがったもんだから。

あの・・・違ってたらごめんなさい。あなた、如月澄さんって方、ごぞんじ?」

 

すみれ「・・・親戚です」

 

よっちゃん「ああ、やっぱり!ねえ、澄ちゃん、いまどうしてるの?お元気なの?」

 

すみれ「はい、元気です」

 

よっちゃん「ああ、良かった。良かった・・・あの、私、吉田芳江っていいます。

澄ちゃんと、高校までずっと一緒だったの。大学も一緒に行くはずだったんだけど、

お家の事情で澄ちゃん、行けなくなっちゃって。

ねえ、澄ちゃん、いまどちらにいらっしゃるの?お住まいは?いまも実家のほう?」

 

すみれ「いまは、違います」

 

よっちゃん「そう、じゃあ、澄ちゃんに伝えてくれる?芳江は元気ですって。

ああ、それから、私の連絡先も書きますから」

 

澄(モノローグ)「よっちゃん・・・私は、よっちゃんに会おうとしなかったのに。

大学に通ってるよっちゃんがうらやましくて。

そんな気持ちをかき消したくて、逃げてたの。

なのに、よっちゃんは私のこと、こんなに気にかけてくれてたんだ-」

 

よっちゃん「きっと、また会えるわよね。

お互い、こんな歳になっちゃったけど。

でも、65歳なんて、まだまだこれからだもの」

 

どんな時も、自分を見守っていてくれる存在があるというのは、

本当に嬉しいものですよね。

 

澄(すみれ)も涙をこぼしていましたが、

よっちゃんがとても温かい人柄で、思わず胸がジーンと熱くなりました。

 

澄(モノローグ)「よっちゃん・・・私、澄だよ。ありがとう」

 

よっちゃんの変わらぬ友情のおかげで、

澄(すみれ)は気持ちを切り替えることができました。

 

『もう大丈夫です。思いっきり泣きましたから。

それに、立ち止まるのは良くても、逃げちゃうのはいけませんよね。

せっかく黎さんが、私に人生をやり直すチャンスをくれたんですから。

そのおかげで、真白くんとも出会えましたから』

 

【自分は65歳、でも、この青春を精いっぱい生きるんだ】

 

澄(すみれ)は、後ろ向きになってしまうことが「老い」だと、

よっちゃんとの会話の中から感じ取ったんでしょうね。

 

だから、不安を抱えつつも、

自分の気持ちに嘘はつかないと決めたんです。

 

【私もう、逃げませんから。真白くんのこと、誰よりも、ちゃんと好きですから。
これからもずっと・・・こんな私ですけど、よろしくお願いします-】

 

澄(すみれ)と真白くんには、幸せになってほしいものですが、

次回は波乱の展開になりそうで、ちょっと心配です。