虚空と君のあいだに

ゼンマイ仕掛けの祈祷師【20120108】

8th 1月 2012

ゼンマイ仕掛けの祈祷師【20120108】

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ゼンマイ仕掛けの祈祷師。
 
 
放射線系の話を探してたときに、あまりにも酷い嘘つきを見つけたので、ここでさらす。
本当は、堂々とそのサイトのコメント欄で書こうと思ったが、長くなりすぎたのでここで。
 
ストロンチウムよりセシウムのほうが危険と、とんでもない嘘を言ってる馬鹿である。
そのロジックはどういうものなのか?よく読んで理解して欲しい。
あなたも騙されないで、こういうものが見破れるように。
 
「ストロンチウム=危険だから、セシウムより高いシーベルト数値が出るだろう」と、勘違いしてしまった一般人のヒロさんという方のコメントから、説明しよう。
 
本当は、ちゃんとしたシーベルト計算を本に載せたいと検討中だったので、あまり先行して書きたくはなかったが、「理解は本人と事象の中にしかない」、「情報仲介者は要点を抽出するしかない」という意味がわかりやすい事例なので、コメントの返答も兼ねて紹介する。
 
http://katukawa.com/?p=4449
このサイトね。
 
 
 
 

>ひろ。 11-06-30 (木) 18:34
 勉強になります。
Cs:Srの話ですが、内部被曝の変換係数(Bq→mSv)はいくつを使用しましたでしょうか。
そこが記載されていないのですが、計算結果が自分の計算と大幅に異なります。
Bqの比 Cs:Sr=500:1.5≒300:1、まではいいとして、
Sr の係数のほうが大きいので、
mSvの比が、Cs:Sr≒1000:1、となるのはおかしいと思います。
変換係数を間違っているのではないでしょうか?

 
 
 
え~っと、部外者のまっこうモグラと言いますが、簡単に説明します。
 
このひろさんは一部、カン違いしてるようですので、簡単に。
まず「シーベルトというのは、1グラムあたりの放射線被射量、1ラド、それはガンマ線基準になっているで、それをベータ線へと係数で直しただけの数値、つまり「どれだけエネルギーを受けるよ」というだけの目安の数字です。
つまり「シーベルトが高い=人体に有害になる確率が高い」という単純な話ではありません。特に内部被曝であるのなら。
「人体のどの部分、どこで被害、ダメージを与えるか?」を無視してるわけですから。
たぶん数値は、「経口摂取による実効線量」の数値(monosepiaさんが紹介してくれた数値・)
Cs137=1.3×10のマイナス4乗
Sr90 =2.8×10のマイナス5乗
 
ここらの数値だと思います。数値自体には間違いはないです。
よって「線量的にはストロンチウムのほうが、危険度が低い」と言い返れるわけです。
ストロンチウムのほうが危険だから高いシーベルトが出るだろうというのは、単なる思い込みです。
 
しかし、これでは「どこで実効線量が働くか?」を無視していて、これでは何も危険度の目安にならないわけです。
どの部位でを考えるなら、シーベルトを単なる「エラーの出る比率」と置き直して考えれば簡単にわかります。
骨髄、白血病のもととなるストロンチウムは、パソコンで言うならウインドウズのシステムフォルダーでエラーを起こすわけで、セシウムやカリウムは、生殖器周りの筋肉にたまると厄介ですが、それ以外では、わりとどうでもいいフォルダのなかだけでエラーを起こすのだと言い換えることが出来ます。
最終的に人々がリスクとして考えなければならないこと、「このパソコンがオシャカになる可能性は?=人体への影響は?」と考えれば、このシーベルトの数値だけでセシウムのほうが危険という結論がどれだけ無駄な論理であるかは、わかることでしょう。

この、どの部位に働くか?を無視して、ただ「エラーの出る確立はセシウムのほうが多いよ」とだけの説明は、悪質な論点ごまかしの虚偽であることは間違いないです。

このサイトに来ている人のほとんどが、カリウムと同じようなセシウムよりも、骨に貯まるストロンチウムのほうが危険だと知っているはずなのに、シーベルトが単なる線量の数値であるというロジックを使ってでの悪質な虚偽ですから。
つまりは素人以下の論理ってことですよね。それがなぜかを考えなきゃなりません。
 
 
所詮、この人達はゼンマイ仕掛けの祈祷師、もしくはそれに騙された人でしかないことを、いい加減に大衆が理解しなければなりません。
2ヶ月メルトダウンを気づかない、つまり核分裂を目視しないとわからないと言ってるような人達が基準になっているような世界ですから。
そして、こういうサイトにすがってしまう、興味を持って寄って来てしまうから、道端のおもちゃ屋のように店主がまたゼンマイを巻きなおすのです。
余談ですが、この人達を操るゼンマイを巻いてる人は、今、反原子力をあおってる人と同じ人なんですけどね。だからのせられてもいけません。
 
 
 
 
もう少し、オマケで説明。
このサイト主がどうこうは関係なく、すこし補足します。
 
この放射線などの数値、この危険性を扱うべきはずの学会という土壌、ゼンマイ仕掛けな人達が踊っている仕組みがどうなってるかというのは、アポロ月面着陸に置き換えると少しわかりやすくなります。

太陽風は秒速350km~700km、で、密度は1立方センチあたり数個から数十個の電子陽子でできています。
つまり、ベータ線感知のガイガーカウンターを、月面や地球の磁気圏外に置くと、CPM(1分間のカウント数)は、数億から数百億になります。
(ポケットガイガーの検出面積は1平方センチ程度での数値です)

そして、単なる放射性物質由来の電子よりも、高エネルギーを持つ太陽から排出された電子なわけで、これらにJAXA発表の電子ボルトの数値で計算式に入れれば、線量=シーベルトは簡単に計算できます。
いわゆる、かなり放射線量が高い空間線量の数値で、1平方センチあたりの1分間のカウント数は数百個程度ですので、その数百万倍ですので、わざわざ計算するまでもないですが、簡単に言うなら数百シーベルトの数字が出ます。
毎時、毎分かどうかさえ、もう関係ない数値です。
そんな環境下をクリアできる装備など、昔はもちろん、今でさえありません。
 
そんな太陽風(フレア)が頻繁に吹き荒れる太陽活動の極大期に、アポロはぺらぺらのアルミの舟でヴァンアレン帯を抜け、磁気圏外であるために太陽風はもちろん、その放射線にさらされつづけた月面の地面の上で、ゴルフボールをスライスさせて喜んでいたわけです。
 
自分のような素人ではない、専門家の放射線を扱う人達のほうが、「そんな空間線量で人間が生きていけるはずはない、即死だ即死!!」という、至極まっとうな指摘をすることはありません。
誰でもおかしいことはわかるはずなのに・・・。
 
それは、なぜでしょうか?って、それは説明したとおりです。
彼らはゼンマイ仕掛けの祈祷師ですから。
あなたは、それ以外で説明できますか?
彼らが、何を崇めて動いてるのかは、ここでは省略させてもらいますが。

放射線については、以前から「真っ黒を白に変えてしまう世界」というのが土台としてできているのを忘れないでください。
危機感から、ゼンマイ仕掛けのおもちゃに興味を持ってしまうのは仕方ないこととして、信頼できる別の何かを探すという行為だけでは、結局は同じおもちゃに騙されてしまうだけというのを知っておかないと、これからも永遠に騙されつづけますよ。

そういうわけで、自分自身で考えてください。
太陽風の数字は百科事典でも何でもいいですので、自分で探して単純なカウント数程度までは自分で調べてみてください。あなた自身で出したものだけが答えであり、それが理解というものです。
太陽風の密度と速度だけ調べれば、簡単にカウント数は自分で判断できる話ですからね。
ガイガーカウンターが身近になったことで、それと比較すれば誰でも簡易的な状況把握はできます。

この多数決でキチガイを決める社会では、自分は陰謀論者ですので、私個人を信じてもらわなくて結構です。
だからこそ、「あなた⇔現実」の関係の中にある「ポイント(要点)」だけを抽出し、答えとしてではなく、問題として提議することしかできません。
その抜き出した要素、もし、それをあなた自身で調べなおすのなら、自分とは一切関係ないことですからね。
 
 
 
 
 

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現在、この記事には3つコメントがあります “ゼンマイ仕掛けの祈祷師【20120108】”

  1. 1 On 1月 8th, 2012, 子子子子子 さんのコメント:

     初めて拝見しました。素晴らしいサイトですね。敬服します。本当のことを言えば狂人扱いされる世の中だ、ということを日々実感しております。
     
     では本題に入ります。
     荒田固体核融合技術を御存知でしょうか。 http://dokuritsutou.heteml.jp/newversion/aratasensei.html

     荒田先生「熱核融合は、水爆と同じ反応であり危険性がある。よって実現不可能な技術だ。」

    1、ヘリウムは、核融合反応の結果としてしか発生しない物質であり、ヘリウムの産出は、即座に、核融合の成功を意味する。
    (D+D=He+熱エネルギー)ヘリウムの発生は、同時に、熱エネルギーの産出を意味する。外から熱を加えない状態で、熱エネルギーを取り出せる。発電に使える。

    2、原料の重水素は、海水の中に一定比率で含まれており、ほぼ無尽蔵であり、人類が滅亡するまでに使いきれるものではない。重水素の海水からの分離は容易で、分離コストやエネルギー消費は僅少である。

    3、核融合に伴う放射線の発生が一切ない。つまり、危険回避のための遮蔽などの安全対策が不要。また、反応が緩慢であるため、「核爆発」の恐れがまったくない。つまり、現状の原発のような事故発生の可能性がゼロである。

    4、危険性がないため、消費地近くで発電ができる。遠隔地に発電所を設置し、長い送電線で送電する必要がない。

  2. 2 On 2月 6th, 2012, まっこうモグラ(管理人) さんのコメント:

    常温核融合のことは、一応、こんな生き方なので、聞いた事はあります。
    しいていうなら、水でエンジンが動く!!!とかの重水、トリチウムみたいな核融合の生物が生きられない水を使うのはあぶないからやめましょう!!とかね。
     
    わりと常温核融合から、そっちに進む人はいます。
    危険な物は危険です。
     
    自分はまだ常温核融合は危険な技術のままだと思っております。
    あと、「核融合に伴う放射線の発生が一切ない」というのは、原理的に絶対あり得ないと思います。
     

    情報ありがとうございました。

  3. 3 On 2月 16th, 2016, SW83A さんのコメント:

    「経口摂取による実効線量」の数値、正しくは
    Cs-137=1.3×10のマイナス5乗
    です。
    http://www25.atwiki.jp/monosepia/
    に訂正依頼を出しました。

    太陽風の件は、twitter @mkmoguraに送っておきました。

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