注目のトランプ氏、勢い落とさず序盤の天王山に突入

TBS系（JNN） 3月2日(水)2時1分配信

　アメリカは、決戦の火曜日「スーパーチューズデー」を迎えました。大統領選の候補者選びが１２の州で始まり、両党の候補が事実上、決まるとされています。注目のトランプ氏ですが、暴言を繰り広げつつも、最後まで勢いを落とすことなく序盤の天王山に突入しています。

　「トランプ軍団で勝つぞ。勝利、勝利、勝利、勝利だ」（ドナルド・トランプ氏〔２月２９日：ジョージア州〕）

　共和党の指名候補争いで予備選挙３連勝中のトランプ氏。世論調査が行われた州のほとんどでトップを快走中ということで、弁舌も冴えます。

　「問題は中国、メキシコ、日本のリーダーたちだ。みんな利口で我々はやられっぱなしだ」（トランプ氏）

　しかし、こういったトランプ氏の奔放な発言をよく思わない人たちもいます。トランプ氏の集会に乗り込んできたのは、黒人の人権団体です。
　「差別はやめろ！差別はやめろ！」

　しかしトランプ氏は動じず、そして、懲りません。
　「追い出せ！あいつらを追い出せ！君はメキシコ人か？」（トランプ氏）

　そんなトランプ氏を皮肉ったパロディ動画も人気上昇中です。
　「これが新作のトランプステーキだ。試してみるか？」
　「サルサソースはある？」
　「アメリカンステーキにサルサをかけるのか？」
　「ちょっと待て、名前は？」
　「ホセ」
　「こいつじゃだめだ。ＣＭを入れてくれ」
【Ｔｈｅ Ａｒｔ ｏｆ ｔｈｅ Ｄｅａｌ／ＦＵＮＮＹ ＯＲ ＤＩＥ】

　少年がヒスパニック系の名前を名乗ったとたん、追い出されました。実は、トランプ氏を演じているのは、人気俳優のジョニーデップ氏。「反トランプ」の意思表示とみられるこの動画、先月ネットで公開されるや２０日間で再生回数が３００万を超えました。

　スーパーチューズデーに勝負をかけるのは、大票田のテキサス州を地元にするクルーズ上院議員です。現在２位につけているクルーズ氏ですが、大票田テキサスで圧勝しなければ指名候補の目がなくなります。

　「“アメリカを偉大にする”と言うだけなら簡単だ。野球帽にだって書ける」（共和党・クルーズ上院議員）

　共和党レースは大きな分岐点を迎えています。

　一方の民主党でも、トランプ氏を意識した発言が目立ちます。
　「下劣な品性や憎悪をかきたてる侮辱に対し、共に戦いましょう」（民主党・クリントン前国務長官）
　「私は、ぜひともトランプ氏と勝負したい」（民主党・サンダース上院議員）

　民主党では、クリントン前国務長官が黒人やヒスパニックの多い南部を中心に９つの州で優位に立っていて、サンダース上院議員は苦戦が予想されています。（01日21:25）