グリーンスパン氏:マイナス金利政策、長期化なら投資ゆがめる恐れ
2016/03/01 19:00 JST
(ブルームバーグ):グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長は2月29日、マイナス金利政策が長期化すれば、将来的に貯蓄と投資をゆがめることになるだろうと述べた。
グリーンスパン氏はブルームバーグとのインタビューで、マイナス金利について「危険だとは言わないが、生産的でないのは明らかだ」と指摘。「極めて長期にわたる過度の低金利についての大論争は、実質投資という点で投資パターンをゆがめるという議論だ」と発言した。
同氏は、米国と世界の今後の成長に楽観的でないとした上で、設備投資が非常に低調で、生産性を向上させる企業の能力が損なわれていることを主な理由として挙げた。
さらに「基本的に生産性が伸び悩んでいることが、われわれが困難に陥っている理由だ。実質設備投資が平均をかなり下回っているのは、人々の先行き不透明感がとても強いためだ」と語った。
3月6日に90歳になるグリーンスパン氏は、行き過ぎた規制が貸し出しを制限し、政府の給付金制度が投資を締め出していると分析。原油市場をめぐっては、利幅縮小に伴い生産者が新規の油田開発を手控えるようになるため、相場は安定すると予想した。
原題:Greenspan Says Negative Rates ‘Warp’ Investment Behavior(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: Washington D.C. Christopher Condon ccondon4@bloomberg.net
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更新日時: 2016/03/01 19:00 JSTニュース一覧
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