【北京時事】中国人民銀行(中央銀行)は29日、金融機関から預金を強制的に預かる比率「預金準備率」を3月1日に0.5%引き下げると発表した。景気下支えのため、昨年10月下旬以来、約4カ月ぶりに追加金融緩和に踏み切った。

 人民銀は、追加緩和により人民元安に弾みがつく事態を警戒し、準備率の引き下げなど本格緩和を控えてきた。26、27両日に上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で為替相場の安定維持が確認され、元急落は避けられると判断したとみられる。

 預金準備率の引き下げは、金融機関の貸し出し余力を高める効果がある。大手行の準備率は標準で17.0%になる。