ニュース詳細
お釣りの計算で「数学」履修したことに3月1日 11時48分
k10010427021_201603011926_201603012000.mp4
国の就学支援金が不正に支給された疑いがもたれている三重県の高校が、テーマパークに生徒たちを連れて行き、「土産物などのお釣りの計算をした」ことを理由に「数学」の授業の履修としていたことが分かりました。文部科学省は不適切な授業内容だとして新入生の募集を見直すよう地元の自治体に通知することにしています。
三重県伊賀市にある「ウィッツ青山学園高校」の広域通信制の課程では、受給資格がない複数の生徒に国の就学支援金が不正に支給されていた疑いがあり、東京地検特捜部が詐欺の疑いで捜査を進めています。
これを受けて、高校を指導・監督している地元の伊賀市は、実態を把握するため、学校がどのような授業を行っているのか学校側から説明を受けました。その内容によりますと、この高校は、大阪のテーマパークに生徒たちを連れて行き、「土産物などのお釣りの計算をした」ことを理由に「数学」の履修としていたほか、バスの中で外国映画を見て「英語」を履修したことにしていたことが分かりました。文部科学省は、不適切な授業内容だとして新入生の募集を見直すよう伊賀市に2日通知することにしています。
これについて「ウィッツ青山学園高校」は、「学習意欲が低い生徒も多いため興味・関心を持たせようと授業として行っていたが、不適切だという指摘を受けていることを踏まえて今後は改めていきたい」と話しています。
これを受けて、高校を指導・監督している地元の伊賀市は、実態を把握するため、学校がどのような授業を行っているのか学校側から説明を受けました。その内容によりますと、この高校は、大阪のテーマパークに生徒たちを連れて行き、「土産物などのお釣りの計算をした」ことを理由に「数学」の履修としていたほか、バスの中で外国映画を見て「英語」を履修したことにしていたことが分かりました。文部科学省は、不適切な授業内容だとして新入生の募集を見直すよう伊賀市に2日通知することにしています。
これについて「ウィッツ青山学園高校」は、「学習意欲が低い生徒も多いため興味・関心を持たせようと授業として行っていたが、不適切だという指摘を受けていることを踏まえて今後は改めていきたい」と話しています。
夜景鑑賞で「芸術」 レストランで夕食で「家庭科」
「ウィッツ青山学園高校」は、どのような授業を行ったか、伊賀市に資料を提出しました。
資料の内容によりますと、40人余りの生徒たちを大阪のテーマパークに連れて行き、「土産物などのお釣りの計算をした」ことを理由に「数学」の授業としたほか、「舞台セットの鑑賞」で「美術」を履修したことにしていました。また、移動中のバスの中で、外国映画を見て「英語」の授業としたり、伊賀市にある忍者についての博物館を訪れて「スマートフォンで歴史を調べた」ことで、「情報」「地理歴史」「国語」の3つの教科を一度に履修したことにしています。さらに、「神戸の夜景を2時間、鑑賞した」ことを「芸術」の授業としたり、「レストランで夕食」をとったことで「家庭科」の授業を履修したことにしていました。このほか、「駅から学校まで歩いて訪問」したことは「体育」、「アイスクリームの手作り体験」は「家庭科」「社会」の履修としていました。こうした授業内容について、文部科学省は「学習指導要領から大きく逸脱した指導内容で、高校生への教育とは認められない」としています。
資料の内容によりますと、40人余りの生徒たちを大阪のテーマパークに連れて行き、「土産物などのお釣りの計算をした」ことを理由に「数学」の授業としたほか、「舞台セットの鑑賞」で「美術」を履修したことにしていました。また、移動中のバスの中で、外国映画を見て「英語」の授業としたり、伊賀市にある忍者についての博物館を訪れて「スマートフォンで歴史を調べた」ことで、「情報」「地理歴史」「国語」の3つの教科を一度に履修したことにしています。さらに、「神戸の夜景を2時間、鑑賞した」ことを「芸術」の授業としたり、「レストランで夕食」をとったことで「家庭科」の授業を履修したことにしていました。このほか、「駅から学校まで歩いて訪問」したことは「体育」、「アイスクリームの手作り体験」は「家庭科」「社会」の履修としていました。こうした授業内容について、文部科学省は「学習指導要領から大きく逸脱した指導内容で、高校生への教育とは認められない」としています。
面会の指導など義務づけ
高校の学習指導要領では、広域通信制の高校でも、教員が生徒に面会して指導する「スクーリング」と呼ばれる授業や、レポートの添削指導、それにふだんの学習の習熟度を把握するための試験を行うことなどが義務づけられています。このうち「スクーリング」は、全日制の高校の授業と同様に教員が生徒の前で講義をするなど対面して行うのが原則で、生徒一人一人の学習能力に応じた教育を行うことが求められています。こうした授業の中では、「国語総合」「体育」「数学」など、全日制の高校でも必修となっている科目を学習指導要領に沿って履修する必要があります。文部科学省によりますと、教員が生徒に面会して行う指導はインターネットやテレビなどを利用した場合、一部、免除される規定もありますが、通常、3年間で12日間程度、行う必要があるということです。