【原発再稼動への懸念】<高浜原発>過大な電流を検出器が検知…4号機緊急停止

関西電力は1日、原子炉が緊急停止した高浜原発4号機(福井県高浜町、出力87万キロワット)について、発電した電気の電圧を上げる「主変圧器」を保護する検出器に通常より大きな電流が検知されていたと発表しました。

検出器の異常や設定状況を調べる必要があり、木島和夫・原子燃料サイクル部長は詳細な原因究明にはもうしばらく時間がかかる可能性がある」としました。4号機は3月下旬に営業運転に移行する予定だったが、工程は遅れる可能性があります。


高浜4号機は2月26日に再稼働し、29日午後、発電機と送電線をつないで送電を開始する操作中、主変圧器や発電機などの故障を知らせる警報が作動し、発電機やタービン、原子炉が緊急停止しました。


関電によると発電機と送電線をつなぐ操作中は、フル出力時の5%程度の電流が流れるが、今回の自動停止時は30%以上の電流が流れた信号を検知していました。主変圧器や発電機の外観には異常はなかったという話です。


福井県原子力安全対策課によると、同県の杉本達治副知事は29日夕、高浜原発内の豊松秀己副社長とテレビ会議システムで会談しました。「高浜4号機でトラブルが続いていることは県として大変遺憾に思う。安全を最優先した上で、速やかに原因を究明すると共に、再発防止策をまとめ報告願いたい」とし、県民への迅速な情報公開も求めました。


これに対して豊松副社長は「調査結果は速やかに県に報告する。もう一度気を引き締めて点検したい」と応じたという話です。


高浜町の野瀬豊町長も「早急に原因究明を行うとともに、適切な対応をお願いしたい。今後とも安全を最優先とした慎重かつ丁寧な運転に努めていただくようあらためてお願いする」とのコメントを発表しました。

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