日本のCMSの今。特徴とプロジェクトから考える、次のCMS選び:本編

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2016年2月27日に開催された、CMS Mix SAPPOROの基調講演スライドです。a-blog cms・baserCMS・concrete5・Drupal・Jimdo・Movable Type・WordPressの2016年時点の注目すべき点、注意すべき点をまとめています。

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日本のCMSの今。特徴とプロジェクトから考える、次のCMS選び:本編

  1. 1. 日本のCMSの今。 特徴とプロジェクトから考える、 次のCMS選び Seiko Kuchida :: ウェビングスタジオ 2016.02.27(Sat) CMS Mix SAPPORO@TKP札幌カンファレンスセンター
  2. 2. WCAN2015秋からの変更点 • プロジェクト別からCMS別に変更 • 最新情報を追加 • まとめ:CMSを検討する方法をカット ほぼ新作やんけ… http://www.slideshare.net/webbingstudio/web-cms-52695840
  3. 3. 口田 聖子(うぇびん) Webエンジニア CMSアドバイザー
  4. 4. 愛知に行って はや、2年半 Nagoya Sapporo
  5. 5. CMSと 出会って11年 日本に、ブログブームをもたらした シックスアパート平田さんの本
  6. 6. ウェビングスタジオの業務 制作会社の 助っ人 CMSに関する コンサルティング
  7. 7. ウェビングスタジオの業務 a-blog cms Movable Type WordPress
  8. 8. http://cms-skill.com/
  9. 9. https://market.basercms.net/products/detail.php?product_id=89
  10. 10. http://cms-skill.com/echo/
  11. 11. 時代は変わったねー • WordPress王朝から、戦国時代へ • 日本で再建を果たしたMovable Type帝国 • 中堅CMSが、各地で個性的な国を築く • 黒船・Drupalが今、CMSファンの間でアツい しみじみ
  12. 12. 見た目にこだわるサイトが増えた • 3段組、1:2の2段組 etc… • ボタン
 飾り枠
 アイコンとフキダシで会話 etc… • ブロック編集機能は
 もはや当たり前
  13. 13. 今日の内容
  14. 14. ▼ なぜ、複数のCMSを使える方が良い? ▼ CMS別 特徴と選定のポイント ▼ まとめ メイン
  15. 15. 今日の話は
  16. 16. 明日 役に立ちません (えっ)
  17. 17. でも
 CMSを扱うなら
 得てほしい「知識」
  18. 18.  三ヶ月後、
 半年後、一年後
 必ず役に立つ話
  19. 19. お、おぅ
  20. 20. なぜ、複数のCMSを 使える方が良い?
  21. 21. パワーユーザーの皆さん うちの CMS 最高 どんな サイトも 作れる! Drupal WordPress Movable Type a-blog cms
  22. 22. おっしゃる通り
  23. 23. では、なぜ?
  24. 24. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く
  25. 25. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く
  26. 26. どのCMSも得意•苦手がある •他のCMSよりも
 制作の手数を減らせる •コアに含まれており
 安全に実装できる •バージョンアップしても
 問題は起きにくい •他のCMSよりも
 制作の手数が大きくなる •実装するとセキュリティ
 リスクが高まる •バージョンアップ時の
 問題が起きやすくなる 得意分野 苦手分野
  27. 27. 使えるCMSがひとつだけだと 「要件をクリアすること」に
 固執しがち なんとか するしか ない! この 要件は マストで 魔 改 造
  28. 28. 魔改造の恐ろしい副作用 修正コストが激増 修正が数年後だと
 自分でもどうやったか忘れてる 制作者が退職•廃業すると
 目も当てられない
  29. 29. 手段が 目的に なっている
  30. 30. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く
  31. 31. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く
  32. 32. 同じCMSを使っている人ほど… •最新のセキュリティ対策をしていない •対応する機能がなかった頃の、裏技を使っている •何年も前にバージョンアップが止まった
 プラグインを提案してくる 古 古 古 古 古 あらら
  33. 33. なぜそうなる? •よほど、そのCMSが好きでない限り
 ある程度のレベルに達すると
 学習しない •慣れた手法で充分と思ってしまう いそが しくて つい 制作のパターン化
  34. 34. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く 最後に 話します
  35. 35. パワーユーザーすごい • そのCMSが大好きで • イベント参加・自習で最新の情報を吸収し • リスクにも対応できる体制を常に整えている 愛 努力 自信
  36. 36. そこまでできる? ぼく、アクセス解析も勉強したい…
  37. 37. 本日のメイン • 主要なCMSごとに、選定のポイントや
 注意点をご紹介 • 受注するプロジェクトと照らし合わせ
 自社・自分に適した
 2つ目・3つ目のCMSを探ってみよう
  38. 38. CMS別 選定のポイント
  39. 39. a-blog cms
  40. 40. 改修のコスト◎ 高機能だが 意外な落とし穴も
  41. 41. 自由度が高いUI • 最初から利用できるユニット
 (本文に挿入するパーツ)が多い • 自作ユニットを
 プログラムを書かずに追加できる 使いやすい!直してみました point
  42. 42. やりすぎ注意 そこまで装飾が必要? 社内から このような要望も… はいっ! caution
  43. 43. モバイルアプリが高機能 point
  44. 44. 会員サイトを作りやすい 公式なのでキャッシュ管理も問題なし
  45. 45. 楽になったインストール • 使う前に挫折するCMS・ナンバー1…
 だったが改善 • 公式ドキュメントの充実 • 簡単セットアップがリリース 他のCMSと変わらなくなった
  46. 46. http://ablogcms.io/
  47. 47. プログラムは書かないが • 納品後のちょっとした改修が、とても楽 • ただし、jQueryはある程度書く • マークアップにこだわるとIF文も書く • サイトマップの完成度が、じわじわ響く 広範なWeb制作スキルが求められる
  48. 48. ライセンスに注意 •ドメイン1個なら、54,500円とお得 •ドメイン追加で、プラス30,000円 •サブドメイン追加で、プラス50,000円 あっちゃー 聞いてないよー!と言われないよう注意 caution
  49. 49. baserCMS
  50. 50. うまくハマれば、超お得
 ユーザーが育てるCMS
  51. 51. コーポレートサイトにちょうどいい • 必要な機能のみ、無駄がない • 優れたフォーム機能 • 各業種にピンポイントなプラグイン WordPressよりは、攻撃リスクも低い (単純なシェアの問題だが)
  52. 52. https://market.basercms.net/ point
  53. 53. ユーザー参加の秘密「CakePHP」 • 著名なPHPフレームワーク
 「CakePHP」がベース • baserCMSの機能を
 継承・上書きできる • プラグインを作りやすい Cake
 できますよ
  54. 54. ユーザー参加の秘密「マーケット」 • テーマ・プラグインのマーケット • 有料販売もできる • 出品するとニュースで告知 他のCMSよりも積極的な 発表の場を提供 やりがいが あるなあ
  55. 55. CSVインポートが強力 案件を重ねるほど楽になっていく point
  56. 56. 「ちょうどいい」
 の意味
  57. 57. 一般的なサイトを 作るのに
 ちょうどいい こだわりすぎるとPHPゴリゴリ こんなはずではー! caution
  58. 58. 検証をていねいに • 基本機能・プラグイン範囲内で実装できる? • CKEditor・Burger Editorで
 ページを更新できそう? • コーディングに無理はない? ときには割り切りも大事 あくまで主役はコンテンツ caution
  59. 59. concrete5
  60. 60. 実は強力な権限管理 とっつきやすい
 UIが敷居を下げる
  61. 61. 直感的なUIが目立つが • 2008年までは、1ライセンス1万ドルの
 エンタープライズCMSだった • バージョン5でオープンソース+無償に • このため、高度な権限管理・多言語対応が
 基本機能として搭載されている
  62. 62. http://www.slideshare.net/HayakaShoji/concrete5-57856209 concrete5の権限とワークフローについて
  63. 63. 上級権限モード • 上級権限モードにすると、ページ作成に関する
 すべての操作権限を設定できる • 追加できるブロックも決められる • 権限を有効にする時間帯も設定できる point Web担さんが 全体作って 広報チームが 中身を入力!
  64. 64. 上級権限モードは いちど選ぶと戻せない 最低でもグループ管理は練習しておこう caution さっぱりわからん…
  65. 65. 管理画面の翻訳もブラウザから可能  多言語設定がわかりやすい point
  66. 66. クセのある管理画面 • ページ一覧がツリー構造 • CMSに慣れていない
 人には理解しやすい • ページが多いほど
 見通しが悪くなる • 表示が遅い caution
  67. 67. 軽ーいイメージを活かす • エンタープライズCMSは
 第一印象の敷居が高いものが多い • 美容・アパレル・地方の施設など
 敷居を下げたいが
 権限管理や国際化が必要なクライアントに
 提案しやすい…かもしれない これなら がんばれそう!
  68. 68. 柔軟な日本法人 • 本家プレスの翻訳・まめなメディア配信 • 毎週木曜夜のUst「週刊 concrete 5」 • 日本語化・開発支援・他CMSとのコラボ 企業
 でもある ユーザー会
 であり
  69. 69. Drupal
  70. 70. 壁は、英語…ではない
 膨大なモジュールを 使いこなせるか
  71. 71. https://www.flickr.com/photos/amazeelabs/17380491460 LAのイベントに3,000人参加
  72. 72. 国際企業に人気な理由 • 充実の翻訳機能 •言語ファイルが翻訳サーバーに集結 •サイト内の未翻訳を自動抽出するモジュールも point
  73. 73. http://www.slideshare.net/bkenro/drupal-45849022
  74. 74. 公的機関に人気な理由 • 専門のセキュリティチームによる
 24時間365日の対応 • 安全性に惹かれて、各国の政府機関が導入 • 豊富なフィードバックを受けて
 さらに安全性アップ 理想的な、らせん型コミュニティ point
  75. 75. 考え方は、WordPressに近い? • コンテンツタイプを作る • 入力項目、タクソノミーを設定する • Viewsモジュールで
 表示条件を決める • Panels・Display Suiteモジュールなどで
 体裁を決める
  76. 76. http://knowledge.sakura.ad.jp/beginner/3045/ 増えてきた、日本語情報
  77. 77. 座学だけでは難しい 小規模サイトも作れるので
 手を動かし、身に付けよう がんばって ついてきてくださいね★ うひゃあ caution
  78. 78. https://www.youtube.com/results?search_query=drupal 動画だとなんとなくわかる!
  79. 79. Jimdo
  80. 80. 飲食店だと 「今、空いてるか」と
 優れた店舗紹介が重要
  81. 81. 夢見るクライアント • 個人事業主は予算がない • リソースもない • 要望通りにコンテンツを広げすぎると、
 ブログさえ更新できないことも… 熱意は くんであげたい… あれも やりたい これも やりたい
  82. 82. ASP型CMSという提案 • Jimdo / WIX / MovableType.net
 WordPress.com • 月額制、メンテナンス不要 • 独自ドメインが利用可能 小さなサイトからはじめ
 このままか、拡張するか検討
  83. 83. Jimdoのメリット • KDDI傘下の老舗企業が運営
 (いきなりサービスが終わる心配がない) • Webに慣れていない人に優しいUI • メール+全国のJimdo Cafeのサポート体制 • bootstrapなどのフレームワークと共存可能 point
  84. 84. http://hajimeteweb.jp/ サイト運営者への意識改革
  85. 85. スマートフォンアプリ 簡単な更新・ブロック並び替え point
  86. 86. アーカイブが作成されない タグ絞り込みを利用するしかない caution
  87. 87. • エクスポートができない • スマホアプリでは写真を編集できない • 永続的なブログを書きたいなら、
 Jimdoは避けるべき あくまで小規模サイト向け ブログをしっかり 書きたいです! Jimdo以外で
 検討しよう caution
  88. 88. Movable Type
  89. 89. 
 「国内シェア」は
 もう通用しない!
 独自の長所をプレゼン
  90. 90. 物理的なセキュリティ強化 •公開サーバーにCMSを置かない •非公開サーバーで静的コンテンツを生成 •IP制限もかけておく •rsync・scpなどで逐一静的コンテンツを転送 サーバー保守が必須だが
 ある意味、最強 point
  91. 91. Uploader for Movable Type https://www.ideamans.com/mt/uploader/
  92. 92. アクセスのムラが大きい時代 • ビッグイベント初日・区切りの日 • デマや思い込みによる炎上 • 悪意・政治的意図による外部攻撃
  93. 93. Movable Type式・負荷軽減 • 共通パーツは極力、静的ファイルに • Cronでの予約投稿 • アクセス増が予想される日は
 全ページ、静的ファイルにしてしまう 学習コストが低い+安価なサーバーでも可能
  94. 94. MovableType.net • Movable Type 6の縮小版、かつ、ASP • 再構築不要な、動的生成 •カスタムフィールドを作れる • 簡易ながらフォームもある 構造化が必要なサイト向き point
  95. 95. 専用サーバーまじこわい 稼働中のシステムによっては
 静的書き出しが必須=Movable Type一択 逆に設置できないことが判明したり… •Perlのモジュール不足 •Perlバージョンによる衝突 •PHP・MySQLのバージョン不足 caution
  96. 96. 地味なUIが課題 管理画面…こうなんですね… なるほどです… 最近のクライアントは目が肥えている 早めに触ってもらうこと! caution
  97. 97. WordPress
  98. 98. メンテナンスに
 力を注げる案件こそ
 CMSの覇者の舞台
  99. 99. セキュリティ問題 • きちんと設置すれば、防御できる •ログインURLの変更 •重要ファイルのパーミッション変更 •wp-config.phpを一階層上の非公開領域へ 強力なパスワード+まめなアップデート point
  100. 100. https://ja.wordpress.org/plugins/all-in-one-wp-security-and-firewall/ 難易度高め、全方面から徹底防御
  101. 101. サイトが重くなる • システム上、大量のリクエスト処理が苦手 • WP Super Cacheが王道だが
 限界がある 巨大イベントのサイト
 どうやって構築する? caution
  102. 102. 
 http://kusanagi.tokyo/ コスト増をどうする…?
  103. 103. 「ブログが重い!」WordPressを高速化させる
 ための8つの方法とおすすめプラグイン http://liginc.co.jp/web/wp/other-wp/144897 システム以前の問題だったり
  104. 104. 工数減: 高機能プラグイン • コミュニティサイト構築
 BuddyPress・BBPress • 詳細な権限管理 User Role Editor • 他のCMSでは困難な要望を
 あっさりクリアできることも point
  105. 105. WordPressで予約システムを設置できる
 プラグイン8選 https://ferret-plus.com/3148/
  106. 106. 工数減: JetPack • .com運営の世界企業、Automattic製 • ブログ運営に便利な機能を多数追加 •SNSアカウントへ自動共有 •記事中に簡易フォームを挿入 •関連記事リスト etc… ブログメディアとの相性はやはり良い
  107. 107. マルチサイトは罠が多い • サーバーの仕様によっては、実装できない • 非対応のプラグインが多い • ブログ間の導線がわかりにくい 行きはよいよい帰りはこわい 本番サーバーでの検証は必須!! caution
  108. 108. まとめ
  109. 109. CMSの特徴を
 整理してみよう
  110. 110. WordPress 早・安・旨!ブログで最強
 リスク回避はしっかりと 2016年1月時点 CMSの特徴まとめ Movable Type 盤石のアーカイブ管理 お固いサイトほど本領発揮 a-blog cms 多機能!スルメな奥深さ
 会員コンテンツを楽に作成 baserCMS 中小企業にぴったりサイズ すぐれたフォーム機能 concrete5 お手軽レイアウト・権限管理
 わかりやすい多言語化 Jimdo 個人店舗の救世主 スマホで更新・サポート充実 Drupal 政府・国際企業の御用達
 極めたいならついて来い!
  111. 111. 3つ目の理由
  112. 112. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く
  113. 113. 1. 手段の目的化を防ぐ 2. 知識の停滞を防ぐ 3. 抽象化思考が身に付く
  114. 114. 抽象化思考とは • 物事を抽象的に考えることで
 枝葉にとらわれず、目的や意味を明確にする 米や麺を控える 糖質を減らす 脂肪の蓄積を抑える 体重が減る 健康になる 幸せに暮らせる
  115. 115. http://nedwlt.exblog.jp/18463890/
  116. 116. http://www.slideshare.net/KeysukeMizuno/wcan-2014autumn03
  117. 117. CMSでサイトを作る 良質な情報を提供する 売上を増やす
  118. 118. そのCMSを 使うために サイトを作っている わけではない そりゃそうだ
  119. 119. 抽象化思考を育てる • クライアントの目的を見出す • 目的に沿って、複数のCMSから比較•検討 • 手段が目的とならない、広い思考が身につく …と 思ってます。
  120. 120. 
 コンテンツは普遍 時代の流れに 柔軟でいられるか?
  121. 121. ありがとうございました http://webbingstudio.com/

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