生涯で15万ページものマンガを描いた手塚治虫さんは1989年2月に亡くなりました。「アイデアならバーゲンセールをするほどある」と豪語していた手塚治虫さんは、その時点で連載中の作品や、企画が進んでいる作品が多数ありました。
これは、「君は体が健康なのに自分のマンガを描かないでどうする」と、アシスタントだった伴俊夫さんを叱咤する場面です。このときに手塚治虫さんが侵されていた病は、スキルス性の胃がんでした。
絶筆の中でも『グリンゴ』と『ネオ・ファウスト』は続きが気になる作品として、ファンの間でも、その後どうなるのかについて未だに議論が続いています。とくに『ネオ・ファウスト』は、『涼宮ハルヒの暴走』の伝説のエンドレスエイトのように、物語がループ構造になっています。そしてストーリーがループしだして、いろいろな謎が明らかになるにつれ、手塚治虫さんのプロットの緻密さに驚かされます。2部に入って、主人公がバイオテクノロジーとクローンの技術で何をたくらんでいるのかが徐々に分かってくるタイミングで、物語はストップします。
そんな、絶筆の『ネオ・ファウスト』に気になる描写があります。
これが描かれた頃は、ちょうど手塚治虫さんも半蔵門病院で、末期の胃がんで入院していたときです。家族から手塚さんにも告知はされていなかったそうですが、手塚さんは、もともと大阪大学の医学専門部(1951年に廃止された軍医の育成のために設立された学部)を卒業して、1953年に医師免許を取得した、れっきとした医師です。うすうすご自身の病状を感じ取り、「自分は知っているよ」と描かれたページのように感じられるのです。
実は、『ネオ・ファウスト』の手塚治虫文庫全集には、病院で切られた、絶筆のネームが掲載されています。
手塚治虫さんのマネージャーだった松谷さんによれば、最後の言葉は「頼むから仕事をさせてくれ」だったそうです。「バーゲンセールをするほどアイデアがある」と言っていた手塚治虫さんが、わずか60歳で亡くなってしまったことが残念でなりません。
最後にお知らせですが、胃がんを始めとする様々な病気の原因にもなると言われているピロリ菌検査というのは、すごく簡単で、数千円のキットで発見でき、服薬によって除菌出来るそうです。そこで、マンガHONZは、ピロリ菌検査の受信を積極推進することに賛同します。マンガ好きの皆さんも、家族や恋人、身近な友人などにも格安に検査が受けられるので、このクラウドファンディングに参加したり、まわりの知人にオススメしてみてください。
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