気づいてた? アップルが美タイポグラフィーで回避した「ClickDick問題」
クリックディック。
今、アップルが抱える大きな問題と言えば、FBIとのセキュリティを巡る争い。が、その裏で人知れず、浮上し、解決されていた問題がありました。それが「ClickDick問題」。ツイッターユーザーのDan Leechさんが、アップルのウェブサイトで、OS Xのページのソースコードを見ていて発覚しました。
Apple wrapped a span around the word “click” to apply more generous letter spacing, so it doesn’t look like “dick.” pic.twitter.com/oiVj3KV5xJ
— Dan Leech (@bathtype) February 23, 2016
「アップルは「click」という単語にspanタグをつけて、文字間を調整してる。「dick」って見えないように。」
「クリック」「ディック」日本語で言えば、ちょっと音が似ているくらいで大きな問題にはなりません。が、英語の小文字で「click」「dick」は、文字スペースによっては「click」の「c」と「l」が1つの文字になり、「dick」と見間違えられてしまいます。「click」はクリック、「dick」は嫌な野郎や男性器を表す言葉であり、とんでもなく意味が変わってしまいます。このとんでもない見間違えが発生してしまう危機にあったのがOS Xの英語ページ。
クリックするたびに、もっと好きになります。
「There's more to love with every dick.」
嫌な野郎に出会うたびに、もっと好きになります。
ね? 見間違え時に起こる下の文だと、不幸さしかないでしょ。ダメ男好きとでもいいましょうか。これを、男性器で考えると、もうね大変なことに…。
アップルは、このディック問題が起きないよう、ソースコード上で「click」をspanタグで囲み、文字間を調節していたわけです。よかったよかった。これも、タイポグラフィーにこだわるアップルならでは!
この発見を受けて、ツイッターユーザーのRyan Ackermannさんは、spanタグの有無をわかりやすく比較できるツイートを投稿。一目瞭然!
@bathtype before & after pic.twitter.com/mcfUW3JGua
— Ryan Ackermann (@naturaln0va) February 25, 2016
アップルの日本ページは、もちろん日本語なので、この問題は関係ありません。ですが、興味深いのは同じ英語圏のイギリス版アップルサイトでも問題になっていないこと。英国GIzmodo編集部曰く、そっちには「click」の文字間調整がないそう。アメリカには、きっとリスク回避に長けたデザイナーがいたのでしょうね。
image: Apple
source: Twitter via TechCrunch
Sophie Kleeman - Gizmodo US[原文]
(そうこ)