毎年恒例の就活サイトのサーバダウン、リクナビ2017は一人で高みの見物
今年はどうなった、就活サイトのサーバーダウン
新卒就活のエントリースタートと同時にオープンする、各就活サービスサイト。
毎年の新卒就活生は画面越しに待機して、0時になった瞬間に一斉にサイトアクセスをし、我先にとエントリーを目指します。
しかし、急激なアクセスにサーバーは弱い。毎年、各社の就活サイトがアクセス集中に耐え切れずにサーバーダウンすることは、もはや恒例行事。
さて、今年はどうか。
0時15分現在、各就活サイトにアクセスしてみました。まずは、あさがくナビ2017。
あさがくナビ、サーバーダウン
だめでした。次はキャリタス就活2017。
キャリタス就活、サーバーダウン
こちらもだめでした。次は、マイナビ2017。昨年はリクナビを上回る掲載社数で、期待を持ってアクセスしている就活生が多いことが想定されますが。
マイナビ、サーバーダウン
やはりだめでした。これでは就活生もエントリーができません。毎年恒例ではありますが、就活生にとっては重要な就職活動。後悔をしないように、全力を出し切りたいでしょう。最後の希望を残して、ラストはリクナビに。
リクナビ、正常に動作
正常にアクセスができました。
カウントダウンから本気を出していたリクナビ2017
思えば、今年のリクナビはカウントダウンから気合の入り方が違っていた。(参考:リクナビ2017カウントダウンが本気過ぎて期待しかない)
各就活サイトがメンテナンス待機している中、本格的なカウントダウンサイトを作って、0時までのエントリースタートに向けて就活生の期待を煽っていた。
リクナビ2017オープン前
しかも、単にカウントダウンをしているだけのサイトではなく、機能の説明、オープン後の利用方法まで細かく紹介している、非常にクオリティの高いサイトである。
さらには、サイトオープンの2時間前・1時間前にそれぞれWebセミナーの公開を用意しておく徹底ぶり。オープン前を勝負と決めて、事前に就活生を自分たちのサイトで待機させようという作戦に出たのである。
たかが、カウントダウンサイトにです。サイトがオープンしてしまえばもう使われないのに、本気を出したのです。
だが、それでアクセス集中して就活生にストレスを与えてしまっては本末転倒。
でも、結果はこの通り。各就活サイトがサーバーダウンしている中、リクナビ2017だけがアクセスしやすい状況になっています。
Twitterでも就活生が続々とツイートをしていますが、開始直後は以下のように両方ダウン。
マイナビ、リクナビどっちもアクセス集中しすぎて開けない。
もう寝よ。。。— ほくと (@Pokupokkun17) 2016年2月29日
しかし1,2分後には早くもリクナビが入れるというツイートが散見されるようになります。
マイナビは死んでリクナビは生きている
— tweet0403(110ccとみたん) (@tweet0403) 2016年2月29日
そして時間が経てば経つほど、リクナビへのアクセスが可能であり、その他サービスへのアクセスができないというツイートが増えてきます。
マイナビもキャリタスもアクセスできないけどリクナビだけはできるすごい😳😳
アクセスしても何したらいいかわかんないけど(笑)— R e n a ୨୧ (@0820__R) 2016年2月29日
3月1日ということでリクナビ落ちてないけどマイナビ落ちてるな
— かも (@kamoxevic) 2016年2月29日
もちろん、人によってはアクセスができないということもあるそうです。ただ、”リクナビに入れて、他に入れない”というツイートはあっても、”他に入れて、リクナビに入れない”というツイートがほぼ見当たらないのが、印象的です。
サービスの向上を徹底したリクナビ2017
今回のリクナビ2017圧勝劇は、リクルートという企業の本質的な強さを示す、非常に象徴的な出来事かと思います。
リクナビはマイナビに求人掲載数で去年負けています。求人掲載数を増やすという目的であれば、営業に力を入れるべきところでしょう。
もちろん、営業にもかなり注力したのでしょうが(なんといっても今年は掲載社数22,000超え)、結局サイトを使うのは就活生である。
そこで、就活生が使いやすいサイトであるためにどうするべきか、という点を改めて振り返って、サービス向上を徹底的に行ったのでしょう。その中には、サーバーの増強も含まれていたのかもしれません。
短期的に見れば営業を強化して、掲載求人を刈り取るべきなのだろうが、そこをサービス改善に投資して、サイトを使う就活生の満足度を高めるための施策を打ったリクルート。結果的には掲載社数でも22,000社超えという圧倒的な数字。
この判断を行えるところに、リクルートという企業の強さがある。