国を襲った騒乱の中、真っ先に弱ったのはインカの貴族たちだった。ピサロと話し合って合意することが、王を救い国を守る道だと主張した。ピサロの望み通りに金・銀・エメラルドをささげた。貴族たちはピサロが王を殺害し、黄金の国を亡ぼすだろうとは夢にも思っていなかった。
北朝鮮による核の危機が続けば、韓国内部の反発も一層高まるはずだ。進歩勢力や、開城工業団地閉鎖による被害を受けた企業の反発は、当然ともいえる現象だ。しかし決定的な瞬間が来れば、これまで経済成長の恩恵を受けてきた勢力が厄介な存在になってくるだろう。彼らは自分の所有する50階建てビルディングや高級車を守るために北朝鮮と適度に対話し、合意することが懸命だと主張するはずだ。本当に怖いのはこのような内部の敵だ。
日本の広島平和記念公園には、禎子という名の少女の銅像がある。禎子は2歳のとき原爆によって被ばくし、その後遺症のせいで10年後にこの世を去った。禎子は折り紙で鶴を1000羽折れば願いがかなうと信じていた。しかし644羽折ったところで禎子は他界し、残りは友人たちが涙ながらに折ってひつぎに入れた。禎子は何の罪もないのに犠牲になった原爆被害者の象徴となった。
当時、日本の海軍と国策研究所も核兵器を開発していたが、米国による核攻撃の可能性については「あり得ない」と考えていた。日本は全てを失い、核の恐怖を味わった。韓国も多くの禎子を生み、折り鶴を折りながら一緒に泣くつもりなのか。