抗原特異的免疫療法とは?
少量の抗原を徐々に増量しながら体内に摂取、抗原特異的に過敏性を減少し、体質改善を期待する治療法で1911年にイギリスのLeopard Noon氏がカモガヤに対する治療を報告したのが始まりとされている。また、この治療法は1998年にWHOがアレルギー性鼻炎、喘息の長期寛解(ほとんど良くなること)が期待できる唯一の治療であると言っています。
それまでの抗原特異的免疫療法
この舌下投与療法が世に出るまでは皮下注射法といい、皮下にアレルギー物質が入った注射を行う方法が主流でした。効果も確認されておりアレルギー症状を約40%から50%に減少させることに成功しました。しかし、頻回の通院や注射の疼痛、250万回に1回とまれな副作用ですが起きると命の危険があるアナフィラキシーショックなどがあり広くは普及しませんでした。そこで安全でかつ負担の少ない方法の開発がおこなわれました。そこで開発されたのは舌下免疫療法です。
舌下免疫療法とは?
2014年にスギ花粉舌下免疫療法(シダトレン)が保険適応され、現在までに1万3千人に導入されている治療法です。さらに、アレルギー性鼻炎、喘息に対して2015年12月からダニの舌下免疫トリイ舌下錠が保険承認されました。方法はシンプルで舌下に花粉エキスを1滴落とすだけです。注射では無いので家で行えますし、副作用は少ないと言われています。
舌下免疫療法の適応は?
舌下免疫療法の適応は12歳以上で血清スギIgEスコアが2以上、重症度は問わないとなっています。
舌下免疫療法の適応とならない人
重傷な気管支喘息患者、ステロイド内服中の患者、抗がん剤で治療中の患者、妊娠している患者などがあります。
舌下免疫療法後やってはいけないこと
服用後5分間の食事、うがい。服用前後の入浴、運動、アルコールはやってはいけません。
舌下免疫療法のポイント
- 最低2年間以上継続することが必要
- 毎日行うマメさが必要
- 月に1回程度通院できる
- 終了後効果が減弱する可能性
- 出版社/メーカー: エスエス製薬
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