消費税の輸出免税制度を悪用した不正還付に関与したとして、大阪地検特捜部は10日までに、宝飾品販売会社「ジュピター宝飾」(名古屋市)社長、長谷川彰容疑者(48)=同市=や同社の元役員ら計4人を消費税法違反容疑などで逮捕した。
逮捕容疑は、東京都台東区と大阪市淀川区の会社2社が海外に腕時計を輸出したように装い、2012年5月~13年8月、消費税など約400万円の不正還付を受け、さらに約6400万円の還付を受けようとした疑い。
関係者によると、この2社はジュピター宝飾から借りた腕時計を使って実際に輸出したように装っていたが、全ての取引が架空だったという。
輸出免税は消費税がかからない海外輸出品について、企業が仕入れ段階で支払った消費税を還付する制度。悪質な不正還付が後を絶たないため、国は11年に不正還付未遂罪を導入するなど取り締まりを強化している。