京大バリケード封鎖・授業妨害容疑、中核派系全学連委員長ら逮捕 「熊野寮」など捜索
京都市左京区の京都大キャンパスで昨年10月、中核派系全学連の学生らがバリケード封鎖し、授業を妨害したとして、京都府警などは29日、威力業務妨害の疑いで中核派系全学連の委員長で元法政大生、斉藤郁真(いくま)容疑者(27)=住所不定=や活動家の元京大生、本慶(ほんげい)圭佑容疑者(28)=京都市左京区=ら3人を逮捕、活動拠点の一つとされる京大学生寮「熊野寮」などを家宅捜索した。中核派系全学連副委員長(24)ら複数の活動家の逮捕状も取っており、容疑が固まり次第、逮捕する方針。
逮捕時、本慶容疑者は「警察の学生運動に対する弾圧は許さない」と叫び、その後は黙秘しているという。
逮捕容疑は共謀の上、昨年10月27日午前8時半~午後2時、同区の京都大吉田南キャンパスで、「京大反戦ストライキ」と称し、吉田南1号館をバリケードで封鎖し、授業などを妨害したとしている。
府警などによると、反戦や大学への不満を訴える約40人の学生らが参加。吉田南1号館の出入り口6カ所を鉄柵や立て看板などで封鎖し、授業や大学事務が行えない騒ぎに発展した。
当日、京大側から出動要請を受けた府警は大学近くの川端署に機動隊員ら約170人を待機させ、威力業務妨害容疑でバリケードを強制排除する準備を進めていた。しかし突入前の午後1時ごろ、バリケードの周囲にいた一般学生たちが「迷惑だ」などと自主的にバリケードを撤去。封鎖が解除された。