「21世紀の清海鎮」済州海軍基地が完成

国防・資源・観光に期待
近くに天然ガス・原油など豊富、クルーズ港も来年7月から運営

「21世紀の清海鎮」済州海軍基地が完成

 韓国の最南端の海軍基地となる済州基地(済州民軍複合港)完工式が26日に行われる。2007年6月に済州島の西帰浦市江汀村を基地予定地に決定してから8年8カ月、2010年初めに港湾工事に着手してから6年を経て完成したものだ。

 広さ49万平方メートルという済州基地は艦艇20隻余りと15万トン級クルーズ船2隻が同時に係留できる「民軍複合型観光美港」として推進された。総事業費は1兆765億ウォン(約983億円)に達する。民港はクルーズターミナルや接岸施設などが完成する2017年7月から運営開始の予定だ。海軍は昨年末から釜山第7機動戦団と鎮海潜水艦戦隊を済州基地に配備し、作戦任務を遂行している。

 済州基地は北朝鮮の軍事挑発を抑制したり、済州島の南方海域の海上交通路を守ったりと、海洋主権の保持に重要な意味を持つ。離於島(中国名:蘇岩礁、英語名:ソコトラ岩)海洋基地や排他的経済水域(EEZ)をめぐる周辺国との紛争が発生した場合、最も迅速に対応できるという利点がある。済州南方海域に広大な海洋資源が埋もれていることも、済州基地の戦略的価値を高める要素だ。ここには天然ガス72億トン、原油100億-1000億バレルが眠っていると見られている。

 当初、済州基地は14年末の完工を目標にしていたが、一部住民や左派団体などの妨害により1年2カ月ほど遅れた。海軍関係者は「済州基地は『21世紀の清海鎮』のような役割を果たすだろう」と話している。清海鎮とは、9世紀初めに張保皐(チャン・ボゴ)が中国の海賊を排除し、中国や日本との交易の要地とした韓半島(朝鮮半島)の南の地域のことだ。

済州=オ・ジェヨン記者
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