セキュリティのトピックス-PR-

あの悪夢が再び?マクロウイルスの逆襲が始まった

2016/03/01
勝村 幸博=日経NETWORK (筆者執筆記事一覧
サイバー攻撃・事故対応の基本を解説するセミナーを3月25日(金)に東京・秋葉原で開催します。代表的な攻撃や事故のシナリオを用意し、管理者がとるべき対応を演習形式で学びます。詳しくはこちら

 10年以上前、世界中のインターネットユーザーを恐怖のどん底に陥れた「マクロウイルス(マクロ型不正プログラム)」が“復活”の兆しを見せている。一度は廃れたマクロウイルスだが、新たな手口により感染を拡大している。新手口の特徴は、「ユーザーをだましてマクロ機能を有効にさせること」。安全であることが確認できない文書ファイルについては、マクロ機能を安易に有効にしてはいけない。

メールサーバーを次々落とした「Melissa」

 マクロウイルスは、Microsoft Officeなどのマクロ機能を悪用するウイルス。文書ファイルを開くと悪質なマクロが動き出してメールで感染を広げたり、別のウイルスを実行したりする。

 以前からのパソコンユーザーならご存じのように、マクロウイルスの歴史は古い。1995年に出現した「Concept(コンセプト)」が、史上初のマクロウイルスとされている。ConceptはWord文書に感染するウイルス。Word文書を介して感染を広げるだけだったので、文字通り、マクロウイルスの「コンセプト(概念)」を示しただけだった。

 Conceptの出現は衝撃的だった。「ウイルスは実行形式ファイルのみに感染して、文書ファイルなどのデータファイルには感染しない」という、それまでの常識が破られたからだ。このため、マクロウイルスに感染するパソコンが続出。多大な被害をもたらした。

 数あるマクロウイルスの中でも、1999年に出現した「Melissa(メリッサ)」は世界中を混乱に陥れた。Melissaの特徴は、メールを使って感染を広げること。Wordと同じパソコンにインストールされているOutlookを使って、Melissa感染ファイルを添付したメールを大量に送信する。

Word文書に感染するマクロウイルス「Melissa(メリッサ)」が送信したウイルス添付メールの例
(出所:トレンドマイクロ)
[画像のクリックで拡大表示]

今週のトピックス-PR-

今日のピックアップコンテンツ-PR-

>>もっと見る

▲ ページトップ

これからのIT投資術-PR-

ピックアップコンテンツ-PR-

>>もっと見る

日経コンピュータ Digital

イベントINFO -PR-

最新号

注目のセミナー

申込受付中!

基礎から学ぶ
サイバー攻撃・
事故対応講座
【3/25開催】

被害拡大を防ぐ初期対応を演習形式で解説!