シンガポール=都留悦史
2016年2月29日23時24分
近畿大水産研究所は、東南アジアで需要の高いナポレオンフィッシュなどの稚魚づくりを、東南アジアのボルネオ島にあるマレーシア・サバ大学と共同で始める。水産研にとっては、初めての海外拠点となる。
2月29日、サバ大と「養殖開発センター」を共同設立し、稚魚の生産・外販などを担う「近畿大学水産養殖種苗センター東南アジア事業場」も現地に開設した。
ナポレオンフィッシュは高級な食用海水魚として東南アジアで人気が高いが、乱獲によって近年は漁獲高が激減している。クロマグロの完全養殖に世界で初めて成功した近畿大水産研は、マレーシアの養殖技術の向上を支援する。
また、現地のハタ類と日本のハタ類の交雑種の研究や、ナマズ類の高品質化に向けた研究も共同で行う。将来は、東南アジア産ウナギの稚魚づくりを進める計画もある。
両大学は2004年に学術協定を結んだ。近畿大は、サバ大で養殖学を専攻する学生を、研修生として毎年受け入れている。(シンガポール=都留悦史)
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