【巨人】菅野、開幕予行ツバメ0封!!3年ぶりワンシーム解禁
◆オープン戦 巨人5―1ヤクルト(28日・東京ドーム)
開幕投手の予行演習は完了だ。巨人の今季開幕戦となる3月25日のヤクルト戦(東京D)での先発が確実な菅野が、ツバメ打線を相手に5回3安打無失点の快投。3年ぶりに解禁した魔球・ワンシームを武器に、昨季はCSを含めて5戦5敗と苦しんだヤクルトを封じ込め、3年連続の大役へ盤石ぶりをアピールした。由伸巨人の船出となる「3・25」へ、大黒柱に死角は見当たらない。
わずか1球で、狙い通りゴロを打たせた。菅野は包み隠さず魔球を使った。3回2死三塁、山田との勝負。初球の146キロワンシームで内角を突き、遊ゴロに黙らせた。「あれは今日、一番良かった。絶対に内角の直球系を待っていると思った」。直球と見せかけて本塁付近で急激にシュートしながら沈み、芯を外した。昨年6月28日、神宮で内角低めのシュートを左翼席へと逆転本塁打された天敵を、難なく打ち取った。
開幕戦の予行演習。「何も包み隠さず、やってきたことをやろうと。いずれ分かること」と、シュートに代わって3年ぶりに解禁したワンシームを多投した。初回2死三塁ではバレンティンの膝元に148キロを落として空振りを奪い、内角を意識させて直後の外角148キロ直球で空振り三振に仕留めた。3回無死二塁でも坂口から三振を奪い「勝負球でも使えると分かった。空振りを狙える球になりつつある」。ヤクルト打線からは驚きの声が相次いだ。
山田「内角に沈みながら食い込んでくる。簡単にゴロを打たされた。怖い投手」
バレンティン「ストレートのように感じたよ」
大引「コーナーがより近くなったり、遠くなったりするように感じると思う」
真中監督「惑わされないように考えないといけない」
イメージ一新 全75球中、ワンシームが19球。変化球で最も多かった。昨年はCSを含めて5戦5敗と苦戦した相手から、5回までに内野ゴロで10個のアウトを奪い、3安打無失点。「去年、悔しい思いを何度もした相手。いつも以上に気合が入っていた」。強烈な印象を残し、悪いイメージを一掃した。
理想の投球へ着実に近づいている。菅野は今キャンプ、新人の中川に自身の投球論を伝授した。「ストライクゾーンで勝負できる投手は強い。低めの変化球は見逃されたらボールだから。ストライクで勝負できる投手が究極なんだ」。シュートより落差のあるワンシームは、ストライクでも芯を外して1球で打ち取る威力がある。ほぼベストメンバーのヤクルトに、進化した投球術を見せつけた。
由伸監督は「普通じゃないですか」と菅野の快投を淡々と振り返った。開幕投手について問われ「今(誰か)言わせたいだけでしょ」と言葉を濁したが、3年連続の大役は確実。菅野も「昨年の開幕戦の次の日から『来年も開幕に投げる』と思っている。譲れない」とエースの自覚を口にした。
ワンシームという大きな収穫を得たが、試合後は冷静だった。「一番怖いのはそれに頼り過ぎてしまうこと。基本はアウトローの真っすぐ。そこはぶれないようにしたい」。すごみを増した投球で、開幕前哨戦を圧倒した。(片岡 優帆)
◆菅野のヤクルト戦 13年は4登板で2勝1敗。14年は4登板で2勝0敗と対戦成績は悪くなかった。だが、昨年はCS含め5戦5敗と苦戦した。昨季の各打者との公式戦での対戦成績は、山田が11打数4安打、1本塁打、打率3割6分4厘。川端が12打数5安打、打率4割1分7厘。雄平が10打数4安打で4割。神宮ではプロ通算7登板、0勝5敗、防御率5.15で勝利がなく、鬼門と化している。