【ワシントン=共同】ヘイデン元米中央情報局(CIA)長官が28日までに、米大統領選の共和党指名争いをリードする実業家トランプ氏が軍最高司令官でもある大統領に就任した場合「米軍は命令に従わないだろう」と発言し、米メディアで話題になっている。
トランプ氏は序盤戦で3連勝し、指名獲得に自信を見せている。ヘイデン氏は26日放送のテレビ番組で、トランプ氏が「水責め」などテロ容疑者に対する拷問を支持する発言をしたことを取り上げ「“トランプ大統領”による統治を非常に懸念している」と指摘。さらにトランプ氏が、テロリストの家族の殺害も必要との持論を展開していることに関しては「あり得ない。彼がそのような指示を出したら、米軍は行動することを拒むだろう」と述べた。
トランプ氏は支援者との集会で「拷問は効果的だ」などと話していた。
オバマ米大統領は2014年12月、CIAがテロ容疑者に行っていた過酷な尋問に対する国際的な批判を受けて「こうした手法を用いることは二度とない」と表明した。