理系でしたが、数学は苦手で、大学時代にあまり勉強した記憶のない私ですが、読みました。すごく平易な表現、解説で読みやすいし、各章の末尾には練習問題があって、その章の理解を確認しながら読み進めていくことができます。タイトルにあるように、「完全独習」に向いていると思います。
- 作者: 小島寛之
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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看守に尋ねるだけで自分の助かる確率が上がる「3囚人の問題」
本書の中でも圧倒的に面白かったのが、「3囚人の問題」 というパラドクスに関する解説です。
自分を含む3人の囚人のうち2人は処刑されて、1人は助かるという状況だと、自分が助かる確率は1/3ですよね。しかし、看守に、3人のうち2人は処刑されるんだから、自分以外の2人のうちどちらは処刑されるはずだ。それを聞いても自分の処遇は変わらないから教えてくれとたずねた際、看守が1人の名前を答えた。その瞬間に自分が助かる確率は、1/3から、1/2に上がるという話です。
この話、すごく興味深くないですか?どこかに矛盾があるの?とか考えてしまいますよね。
そもそもベイズ統計学って何?
いまや多くのテクノロジーで使われている技術ですね。たとえば、スパムを見つける方法とか、ノイズを修正する仕組みとか、検索エンジンの自動翻訳システムでも使われている学問です。
データが少なくても推測でき、データが多くなればなるほど正確になり、入ってくる情報に応じて自動的に推測をアップデートできるという学習機能がベイズ統計の強みです。
本書にも書かれていましたが、「今世紀のビジネスに従事をする上で、使いこなせれば最強になれる」今旬の学問ということで学んでみました。
まだまだ初心者ですが、数式などは最後の最後でしか出てこず、最初のとっかかりとしては非常にわかりやすい入門書でした!