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「平和への誓い」変更先送り

 長崎原爆の日(8月9日)の平和祈念式典で、自らの被爆体験を踏まえて「平和への誓い」を読み上げる被爆者代表の人選方法を今年から変更する方針を示していた長崎市が、今年は従来通り被爆者5団体から選ぶ見通しとなったことが26日、分かった。5団体からの批判を受け、新たに人選を担う「選定審査会」の設置を先送りすることになった。

     被爆者代表は1970年から5団体(当初は3団体)が持ち回りで推薦してきたが、市は「門戸を広げたい」として、今年から有識者らによる選定審査会が選考する方針を決め、2月議会に関連条例案などを提出した。これに対し、5団体側は「誓いで、政府批判したことが影響しているのではないか」などと反発していた。

     市関係者によると、5団体と市との関係悪化を懸念する市議会は条例案を可決するに当たって、市と5団体が十分に意思疎通を図り、選定審査会の設置について協議するよう求める付帯決議を付ける。また、選定審査会の委員に5団体代表らを入れないとしていた市に対し、一部は入れる方向でまとめるよう提案するという。

     毎熊政直議長は「被爆者と長崎市がいがみあうようなことがあったら、非常に良くない。双方に歩み寄ってもらいたい」と話した。【大平明日香】

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