ニュース詳細
EU内相会議 難民対応策協議も対立解消せず2月26日 5時53分
k10010422341_201602261007_201602261008.mp4
ヨーロッパの各国が中東などからの難民の流入を抑える動きを独自に加速させるなか、EU=ヨーロッパ連合は25日、内相会議を開いて、各国が連携した対応策を協議しましたが、意見の対立は解消しませんでした。
ヨーロッパには内戦が続くシリアなどから難民の流入が続いており、EUは25日、ベルギーのブリュッセルで内相会議を開いて対応を協議しました。
難民を巡っては、ハンガリーが24日、受け入れの賛否を問う国民投票を行う方針を示したほか、ギリシャに到着した難民の移動ルートになっている国々が軒並み国境管理を厳格化しており、このうちオーストリアは入国を認める難民の数の制限に乗り出しました。これに対して、難民の玄関口となっているギリシャは、各国が独自に流入を抑える動きを加速させると国内に難民が滞留する事態を招くなどとして強く反発しています。
EUの内相会議では、各国が連携した対応策を目指して協議しましたが、意見の対立は解消しませんでした。
会議後の記者会見で、EUで難民政策を担当するアブラモプロス委員は「各国ごとに取る措置が、EU全体で問題を解決する努力を妨害している」と述べて、危機感を示しました。
ヨーロッパに向かう難民は天候がよくなる春に向けてさらに増える見通しで、受け入れを巡る各国の溝は一層深まるおそれが出ています。
難民を巡っては、ハンガリーが24日、受け入れの賛否を問う国民投票を行う方針を示したほか、ギリシャに到着した難民の移動ルートになっている国々が軒並み国境管理を厳格化しており、このうちオーストリアは入国を認める難民の数の制限に乗り出しました。これに対して、難民の玄関口となっているギリシャは、各国が独自に流入を抑える動きを加速させると国内に難民が滞留する事態を招くなどとして強く反発しています。
EUの内相会議では、各国が連携した対応策を目指して協議しましたが、意見の対立は解消しませんでした。
会議後の記者会見で、EUで難民政策を担当するアブラモプロス委員は「各国ごとに取る措置が、EU全体で問題を解決する努力を妨害している」と述べて、危機感を示しました。
ヨーロッパに向かう難民は天候がよくなる春に向けてさらに増える見通しで、受け入れを巡る各国の溝は一層深まるおそれが出ています。
ギリシャはオーストリア駐在の大使を召還
オーストリアが、ギリシャに到着した難民などの移動ルートになっているバルカン半島の国々に呼びかけて会議を開き、難民の流入を抑えていく方針で合意したことに対し、ギリシャ外務省は25日、オーストリアに駐在する大使を召還したことを明らかにしました。中東などからヨーロッパを目指す難民や移民の玄関口となっているギリシャでは、隣国で国境管理が強化されたことでおよそ2万人の難民などが足止めされているということです。
ギリシャ外務省は声明で「EUの加盟国が一方的な行動で難民問題の解決を図ることはヨーロッパ統合の基盤を損なうことにもなりかねない」として、オーストリアの対応を批判しています。またチプラス首相も24日の議会で「当事国を外した会議を開き、一方的に壁を築くような行為は容認できない」と述べるなど、オーストリアへの反発を強めています。
ギリシャ外務省は声明で「EUの加盟国が一方的な行動で難民問題の解決を図ることはヨーロッパ統合の基盤を損なうことにもなりかねない」として、オーストリアの対応を批判しています。またチプラス首相も24日の議会で「当事国を外した会議を開き、一方的に壁を築くような行為は容認できない」と述べるなど、オーストリアへの反発を強めています。