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2015年05月15日

プライスアクションの原点へ トレンドラインによる分析

プライスアクションの原点シリーズとして、今回はトレンドラインについておさらいしたいと思います。トレンドラインについての詳細は過去記事でも参照して下さい。この記事では主にトレンドラインを用いてどの様な分析をするのかについて説明したいと思います。

ライン際の攻防

レートがトレンドラインを抜けて行くか、それとも反発してトレンドをキープするかについて言うと、どちらのケースでもある種の傾向があるのを中心に考えます。それにはまず、全てのトレンドの傾きは違うという事と傾きによってトレンドの動きも異なるという認識が必要です。これを前提にしないで分析すると掴みどころの無い作業になりがちです。例えば、一般的に急角度のトレンドはその後に来る反発も大きいという傾向があります。そのケースの妥当なロジックは、リトレースメントが遅くなった分その調整も極端になる可能性があります。その反面、リトレースメントが早い段階で来たトレンドや、何度もリトレースメントを入れながら高値・安値を更新するようなトレンドは長く安定したトレンドになる傾向があります。

逆に、安定したトレンドというのはレートがミドルラインまで全く戻って来ません。ミドルラインに全く触れずに上昇・下落するようなトレンドは目視でもかなり明確な傾斜が確認でき、その様なトレンドは長くしかも安定しています。ミドルラインはいわば平均値ですから、一旦トレンドが始まった後でここまでレートが戻るとなると、トレンドの勢いがプラスマイナスゼロになるのでその後も安定してトレンドになるかどうかも微妙になります。最初にミドルラインまで戻った後のトレンドはまだトレンドをキープする傾向があるものの、2回目にトレンドの状態からミドルラインに戻るとなると、様子見もオプションに入れるべきです。


水平線との比較

水平線の支持線・抵抗線と比較すると、トレンドラインは抜けた後に直ぐ新しいトレンドになる事はそれ程ありません。リトレースメントが深くなっただけで、再びトレンド続行になるケースもあります。その場合、前の傾きを修正して新しいトレンドラインを引かなくてはなりませんが、その修正したトレンドラインが信頼できるかどうかもケースバイケースです。全てのケースを取り扱って行けば、どの様なケースでどの様な傾向になるかも分かってきます。そして、何が基準になるかがポイントになり、それはボリバンのミドルラインが最も安定した基準線になります。このブログのあらゆる記事で書いてきたのですが、単純移動平均線の20ほど安定した基準線はない、というのが私の結論です。その他のラインやインジケーターの数値はその平均値や勝率を計算してもSMA20にかないません。

支持線・抵抗線の候補となる箇所は、過去の反発ポイントを目安にし、その箇所が特に午前中での高値・安値、前日の高値・安値、等といったポイントや2回も反発した高値圏での抵抗線、安値圏での支持線などは、トレンドラインと比較すると遥かにその重要性があります。トレンドラインはその時の相場のトレンドの傾きなのであって、それ以上相場から読み取る事はありません。つまり、トレンドラインにおける重要性は、その時のトレンドの傾き(リズム)について知る事だけです。その傾きがキープされるならトレンドは続く傾向が強く、一度でもトレンドラインをブレイクするなら、トレンドの続行は微妙になります。そして、トレンドラインを割ってもそのトレンドが唯一続く傾向があるとすれば、それはSMA20での反発です。SMA20はトレンド時の最後の基準線と考えてもよいくらいです。ここで最初に反発するならまだトレンドが続くだろうという予測を第一として、ここを2回も割るならもうトレンドは終わるだろうと予測しても良いくらいです。


両方のラインを駆使する

水平線のラインとトレンドラインが同じ方向にブレイクするならその方向へ進む傾向が強くなります。殆どのケースで最初に起こるブレイクはトレンドラインのブレイクです。これは、トレンドの傾きが崩れやすい傾向があるからで、その現象は先のトレンドが崩れ始めるところで起こるからで、新しいトレンドが始まるずっと前に見られます。その後で水平線のブレイクが起こります。両方のラインを駆使すれば、より総合的な相場分析になります。例えば、既にトリプルトップが相場にある場合、そこにレートが戻ってきた時にはブレイクが起こると予測しますが、それ以前にトレンドラインブレイクが起こる箇所を見つけたら、それを最初のエントリーサインとして考えることも可能です。基本的にはどちらのラインも似たような使い方で相場を分析しますが、トレンドライン上での反発期待で押し目買い・戻り売りするケースでは、リトレースメントの戻りのリズムなどに注目しないと、勝率も微妙になります。トレンドライン上で再び反発するかどうかは、Three Brothers/Sistersで紹介したようなケースでないと大きな期待は望めません。同じようなリズムが継続するかどうかも傾き具合によります。急傾斜の場合は長く続くことは殆どありません。

トレンドラインがその傾きをキープできるかどうかは、その波のリズムが一定している時に最も確率が高いので条件が厳しいのです。その他の条件を加味しないといけないケースがよくあります。その一方で、水平線の支持線・抵抗線が高値圏・安値圏での大きな反発箇所となっている場合なら、もう一度その箇所で反発する可能性が高いです。同じ引いたライン上で再び反発するかどうかを比べた場合、どちらかと言えば水平線の支持線・抵抗線の方が高い確率になっています。そして、これらの二つを駆使するほうがお互いを補強し合うことができ、その様な使い方が理想になります。この様な分析のプロセスを経て、勝率の高い反発ポイントを見つける事ができるのであって、そうでなければブレイク狙いオンリーでやった方がましです。

ブレイク狙いといっても、単純にラインがブレイクするのを待つだけです。そうすれば、その後はブレイクした方向に動くだろうという予測が易しくなるからです。エントリーについては、その他のブレイクと同様に、ブレイク後に直ぐにエントリーするよりも、ブレイク後に再びラインに戻るのを待ち、そのラインで更に反発するかを見ます。つまり、支持線・抵抗線の逆転ポイントになる形を待つわけです。多少のズレがありますが、この現象はトレンドラインでも見られますよ。^^
  
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Posted by PipDealer at 19:30Comments(14)攻略ヒント

2015年04月23日

プライスアクションの原点へ 買い目線・売り目線

上昇トレンド中では買い目線で相場を見るのが基本です。下落トレンドではその逆になりますが、できるだけ早い段階でトレンドを掴む事がより有利な位置でのポジション取りとなります。遅すぎると小さな利益で終ったり、最悪のケースでは天井で買い・底で売り、という事にもなりかねません。当然ながら、トレンドだと思ってポジションを取ったのに、その判断が早すぎて失敗するというケースも多々あります。今回の記事では過去記事で書いてきたように、買い目線・売り目線の境界線についておさらいします。

順張りの要素

ロングを取るのに最適な環境は上昇トレンド中です。冒頭にも書いたように、上昇トレンドの終わりでロングするケースがこの場合の最悪のシナリオなのですが、それを防ぐには出来るだけ早い段階で上昇トレンドを掴む事が鍵になります。この事は当たり前すぎて「納得いく」というのを超えているようですが、トレンドの初期を掴むと言うのは意外にも難しいのです。一旦、傾斜が形成された後でしかトレンドという形を認識するしか方法はありません。ところが、傾斜を確認した後でエントリーする事が順張りの基本であるのに関わらず、これだけのロジックで成功するようではないのが現実です。もし、チャートでロウソクが傾斜を形成してトレンドになっている時にポジションを取れば必ず勝つ事ができるとすれば、誰も負ける人はいないでしょう。傾斜は確かに目視による認識が可能なのですが、エントリーのタイミングとその判断が絡んでくるので、傾斜が見えただけで順張りすればOKなどというあまりのも大雑把な分析は使えません。

傾斜の確認、エントリーのタイミングとその判断、これらが順張りに必要な要素です。更に突っ込んで言えば、取ったポジションが成功するかどうかはエントリー次第なのです。傾斜の確認作業というのは誰でもできます。ところが、エントリーのタイミングとその判断はもう少しその詳細まで見ないと確率の高い判断ができません。確かに買い目線というのは、チャートで右肩上がりの傾斜を見ないと駄目なのですが、傾斜という目視による確認作業は漠然としすぎている為に、これだけでは何所でエントリーするかは分かりません。そして、傾斜という形だけにとらわれない基準となるものにも注目すべきです。

20SMA

このブログでも何度も触れたデフォルトのボリバンのミドルラインは20SMAです。単純移動平均線でパラメーターが20のものです。このMAを基準に考えるだけでもかなり有効です。何故このMAが他のMAよりも比較的に安定して使えるかは私もあまり分かりません。こじ付けとして、1ヶ月間には20日の取引日があるという事で、20SMAが相場の1ヶ月という単位の平均値をチャートで示しているという部分に何か関係があると私は思っています。もちろんこれは日足チャートで見た場合の計算なのですが、何故か20という数値は1時間足や15分足チャートでも比較的安定しています。無意味な神秘性の解明を探るよりも、単純に統計的に見て20という数字が安定しているとだけ捉えればOKです。

さて、買い目線・売り目線の境界線は20SMAとして考えるのを基本とします。もちろん、レンジ場という特殊な状況を除くのは当然です。傾斜がチャートで見られるだけでなく、20SMAを超えたかどうかが鍵になります。平均値を超えていない段階で傾斜が見られた場合、その時にポジションを取れば「フライング」になる可能性があります。これが判断が早すぎた時の失敗のケースです。もちろん、早い段階で取ったポジションでも成功する事はありますが、安定した結果を求めるにはもう少し堅実になる方が得策です。

反発か抜けるか?

支持線・抵抗線と同様に、20SMAで反発がある事もあれば、抜けてから順張りとして買い目線・売り目線の目安にする事も可能です。厄介なのが、相場が毎回同じような形で動いてくれない所です。少し抜けたと思ったら、結局反発という形になったとか、反発したと思ったら結局抜けていった。こういう事はよくあります。5分足チャートでも20SMAは比較的安定しているとはいえ、15分足チャートでの20ASMAはその安定性が倍以上くらいです。つまり、下の時間軸のチャートで色々考えてもしょうがないのです。お薦めの20SMAは15分足と1時間足チャートでのものです。5分足チャートで20というパラメーターのMAは買い目線・売り目線としての機能は弱い方です。ちょうどMAトレードシステムの買い目線・売り目線が50SMAの傾き具合次第であるのと同様に、20SMAは5分足チャートでは小さい数字です。

デイトレードとして分析するべきチャートを15分足か1時間足チャートにしたら(出来れば両方)、それらのチャート上での20SMAとレートの位置関係を把握し、最初にレートが近づくなら一度は反発を期待し、2回目からは抜けることを予測します。これは、3回目に抜けるという前回のシリーズの記事とは違う見方です。前回のシリーズである、「2回目の反発」は買い目線・売り目線という目安ではなく、むしろ直接エントリーに関わるような高値圏・安値圏での2回目の反発ポイントについて書きました。この記事ではミドルラインというチャートの中央に位置する事が多いケースを取り扱っているので、むしろ比較的頻繁に抜けていく事を予測します。


まとめ

20SMAを買い目線・売り目線の判断基準にして、それが明確になったら、今度はエントリーのタイミングを更に細かく見る為に5分足チャートなどで相場を見ていきます。より有利なポジションを取るには、下の時間軸チャートを見るのが鍵です。デイトレードでも、できれば1分足チャートも見ると良いです。一度、買い目線・売り目線のミドルラインを15分足チャートか1時間足チャートに絞れば、基本的には次のようなシナリオを考えます。

1. 最初は反発

2.2回目は抜け

3. σ-2辺りから一気にミドルラインまで戻るような時には、基本的には反発を予測

4. ミドルライン付近で2回反発しているなら、3回目は抜けを予測

5. σ-2が狭いレンジ場のような状況では抜けを予測


漠然とこれくらい抜ければ順張りにしよう、などといったルールもそれ程悪くないです。逆に、少しでも抜けたなら順張りしよう、というようなルールはむしろリスクが高いと思います。更に手堅くやるなら、まずは抜けるのを確認して、その後にレートが再びミドルラインに戻って支持線・抵抗線の転換ポイントとなるのを期待してエントリーするのがお薦めです。

  
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Posted by PipDealer at 16:35Comments(2)攻略ヒント

2015年04月08日

プライスアクションの原点へ 2回目の反発 その2

前回の記事ではデイトレードとして反発ポイントから仕掛けたい場合には、5分足チャートや15分足チャートが必要だと書きました。しかも15分足チャートのロウソクなら損切り貧乏になることがない程、確率が高い傾向になっています。細かい所を見たい時には5分足チャートでもOKなのですが、どちらかを選ぶなら15分足チャートが有利だと私は結論付けています。私も5分足チャートに十分見慣れているとはいえ、やはり15分足チャートで時々チェックを入れます。基本的には、日足、4時間、1時間と上から順序に相場を見ていき、それぞれのチャートで目に付いた反発ポイントにラインを引いておくのが望ましいです。

さて、テーマは引き続き「2回目の反発」についてです。2回反発した箇所があるなら、それはダブルトップ・ダブルボトムを形成した事を意味しているのですが、その箇所が何所に位置しているかに注目する必要があります。その日の高値・安値辺りで2回反発するケースなら、もう一回反発する可能性はありますが、チャートの中央や移動平均線付近で2回反発があった場合なら、むしろ3回目には抜けていくと考えた方がよいです。ボリバンのミドルラインである20SMAは、反発候補のレベルであるのにも関わらず、その箇所では3回目の反発は少ないので、高値圏・安値圏で反発する箇所と、それ以外で2回反発する箇所は別物だと認識しておくべきです。通常のダブルトップ・ダブルボトムがそれぞれ高値圏・安値圏で見られるように、2回反発した箇所も高値圏・安値圏で見られるものだけをピックアップします。そのような箇所では3回目の反発の確率も高くなるからです。基本的には、高値圏での抵抗と安値圏での支持が確率の高いものだからです。

さて、1回反発しただけなら例えその箇所が目だって大きく反発していても、実際に支持線・抵抗線の機能があるかどうかは分かりません。運試しで2回目も反発期待というエントリーは状況によっては悪くありません。各自が明確なルールの下で逆張りエントリーするならOKでしょう。ただし、経済指標の結果が明らかに大きく影響している時などは様子見が安全です。特にNY市場の動きには注意が必要です。極端な値幅の移動があった時は、2回目の反発狙いも悪くないのですが、それ以外では様子見が賢明です。堅実にいくなら、アメリカの重要な指標発表のある日には、指標発表の2時間後くらいから仕掛け方が良いくらいです。それ程、相場の変動が激しくなり、逆張りも順張りも難しくなるケースなので注意が必要です。

過去記事で、2回反発したなら3回目は抜けていくだろうという予測についても書いてありますが、これも究極的には3回目も反発するかどうかはその時にならないと分かりません。明らかなのは、ダブルトップ・ダブルボトムがトリプルトップ・トリプルボトムよりも多いという事です。あくまでも、反発か抜けるかを選択して構えるなら、3回目は抜けるかもしれないと考えながら観察する方が良いと思います。同様に、4回目に抜けるケースも過去記事で触れていますが、これもトリプルトップ・トリプルボトムから更にもう一回反発するのはかなり稀だからです。何度も反発している箇所というのは、そのレベルにはもはや支持線・抵抗線がなく、何時レートが抜けてもおかしくない箇所だと考えるべきです。ちょうどレンジ場で何度も反発したレートのようなものです。その後に相場はブレイクとして大きく動き始めます。


まとめ

このシリーズで書いてきた要点は以下の通りです。


・ヒゲの長いロウソクを目安にラインを引く。
・ボリバンのミドルラインや酒田五法の反転パターンが出ている箇所との併用も考慮する。
・前日の高値・安値は他の日と比較して目立っているケースを重視する。
・デイトレードの視点なら15分足チャートが最適。
・高値圏・安値圏で見られる反発箇所が確率が高く、上の時間軸で見る程、確率の高い支持線・抵抗線を見つける事ができる。
・チャートの中央付近で見られる2回反発した箇所は、むしろ抜けていく傾向がある。
・NY市場でアメリカの重要指標が発表される日は注意が必要。
・ダブルトップ・ダブルボトムがトリプルトップ・トリプルボトムよりも多く、4回目の反発は稀。

  
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Posted by PipDealer at 12:09Comments(12)攻略ヒント

2015年03月27日

プライスアクションの原点へ ラインを何所に引くか

このブログのメインとなるプライスアクション分析に再び戻りたいと思い、そのおさらいシリーズを始める事にしました。水平線である支持線・抵抗線を引く事そのものがプライスアクション分析といっても過言ではないくらいですが、その時に色々と考えるポイントを一つずつみていきたいと思います。このシリーズは通常の記事の長さの半分くらいに短くして書いていきます。ゆっくりとしたペースで夏までに終える予定です。

ヒゲの長いロウソク

ラインを引く基準は、単純に言えば、過去のロウソクによる反発の箇所です。具体的な例の一つとして、ヒゲの長いロウソクの高値・安円がラインを引く箇所になります。ヒゲが長く、しかもコマのようにロウソクの実体が小さいほど重要になります。このことから、十字線はかなり重要な箇所と言えます。酒田五法の反転パターンでも明星が小さいコマですし、毛抜きもロウソクのヒゲに注目しています。その様な箇所は反発候補としてラインを引いておく必要があります。

見るべき時間足チャート

反発候補のロウソクを5分足チャートを中心に引いてしまうと、ダマシになるラインが結構あります。15分足チャートからのラインの方がより確率が高いもので、1時間足チャートならもっと安全になります。つまり、相場の動きをもっと大きな視野で捉えるほど支持線・抵抗線を掴みやすい傾向があり、これはより高値圏・安値圏でのラインが確率の高い反発ポイントであると言えます。ラインは支持線・抵抗線と呼ばれていますので、次にレートがそのラインに戻るなら反発するだろうという予測があるはずです。その予測の確率を上げるには、中途半端な箇所でのラインよりも、高値付近での抵抗線・安値付近での支持線を狙う方が良いです。

ボリバンのミドルライン

20SMAはその付近で支持線・抵抗線のラインがあるなら、反発する箇所として確率の高いものになるケースが多いです。但し、同じケースでも相場がレンジ場のように方向感が無い場合はミドルライン付近でのエントリーはNGです。レンジ場ではミドルラインを上下に行ったり来たりするからです。

その他の条件

ボリバンのミドルラインと同様に、その他のMAやトレンドラインとも併用すれば更に確率アップにつながります。他の酒田五法の反転パターンもそうです。条件を加えるほど概ね高い確率になります。

  
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Posted by PipDealer at 12:54Comments(3)攻略ヒント

2015年03月03日

天井と底は分析可能か?

前回は逆張りを分析するコンセプトについて書きましたが、その残りが今回のテーマである天井と底です。まず最初に、天井・底での反発は最もリスクの高いエントリーです。ここで注意したいのが、その定義としては、天井・底は時にはトレンドの起点になっている事もあるのですが、私が時々狙う天井・底は逆で、トレンドの終点です。つまり、上昇トレンドの終点である天井狙い、下落トレンドの終点である底狙い、です。この2点を分析するのに必須なのが1分足チャートなのですが、それについても触れます。

勝率

デイトレードの視点で天井・底を探るというケースでは、私もそれなりのロジックや分析を知っているのですが、ピンポイントで当てるつもりでエントリーをするなら、その勝率は4割以下になると思います。大きなトレンドはせいぜい週に2回もあるかどうなのですが、これに掴まってしまうとこの種の逆張りは最悪の結果になります。そもそもピンポイントで当てるにはそれなりの仕掛けの回数が前提なので、最初から勝率は4割以下を知っていてチャレンジしています。なので、例えば5連敗してもまだチャレンジするつもりで仕掛けます。ところが、その日のトレンドの継続が予想以上に伸びるケースでは、そのチャンレンジの分負けて、結果的に大きなマイナスになります。この様な大きな損失を避ける為にも、大きなファンダメンタルズの影響があったケースでの天井・底狙いはNGです。というよりも、素直に順張りですね。^^;

仮天井・仮底

一時的に仮天井・仮底になった後で再びトレンド続行というケースがあった場合は、更に勝率が低くなります。先程の大きなトレンドは仮天井・仮底になる事が多いのですが、中型のトレンドでも見られます。ですから、ダブルトップやダブルボトムという形を見ずに天井や底として認識するのは基本的に判断が早いのです。ところが、ダブルトップやダブルボトムにならずに天井・底になるケースもあるので、タイミングを逃したくない事にこだわればチャレンジするのが逆張りの基本的な構えでもあります。エントリータイミングが逆張りにとってはかなり重要だからです。

エントリータイミング

ピンポイントで当てるという作業も、集中して1分足チャートを見ていないとそのタイミングを逃してしまいます。実際に、天井と底になっている箇所は大きな反発になっていて、それは1分足チャートでも観察できます。ちなみに下落のトレンドの終わりを狙う底を当てるのは天井を当てるよりも勝率が更に低いです。相場は少し落ち着いた後でも、更に下落する傾向があるので、仮底になる頻度は仮天井よりも多いのです。究極的には天井・底を捕えたと思っても、短い時間レンジ場に入っただけで、その後はトレンドが続行するようなケースもあったりするので、トレンドが終ったかどうかを1分足チャートや5分足チャートで見極める事はできません。もう少し大きな視野で判断しないと勝率が低くなってしまいます。

仮天井は仮底と比べると、一旦伸び悩むとそれ以上は上昇しない傾向があります。ところが、仮天井狙いのエントリーが簡単というわけでもありません。これもまた厄介です。天井での反発は底の反発と比べて、かなり急展開になります。突然天井となるケースが多いです。その急展開を見極めるのは底よりも難しいです。

マルチタイムフレーム分析

天井・底、それぞれユニークで一長一短であり、こういう色々と細かい部分を知っていても、非常に難しいエントリーです。私もそれなりに今のルールに落ち着いていますが、結局のところ、こういった見極めをするという他のトレーダーにとっては恐らく神業ともいえるような分析(実際にかなり細かい分析です)をするよりも、単純に仮底・仮天井に落ち着いてからエントリーした方が利益につながりやすい、という判断で良いと結論付けています。特に天井・底を狙ってのエントリーが、早すぎる段階でトライした場合は失敗が多くなるだけで、まさに無駄な努力です。はっきり言って、天井・底を精密に1分足チャートを分析するよりも、5分足チャートからのMAによるクロスからの即エントリーが勝率が高いかもしれません。実際に、1分足チャートだけの判断だと、詳細の部分だけを見ているので、まだまだ天井・底でない可能性が高いのに、詳細の形でそれらを判断するような分析になりがちです。あくまでも、5分足チャートや15分足チャート、或いは1時間足チャートといった上の時間軸の分析がより重要になります。

つまり、上の時間軸のチャートから全体を見ていき、それから視野を少しずつ狭くしていくという従来のマルチタイムフレーム分析を加えないと、1分足チャートでの分析は意味がないのです。細部だけが重要な時というのは、最初から相場が概ねどの方向へ動くか決まっている時です。そして、その方向を探るという事は、ある程度の大きさのトレンドになるような動きをキャッチする事を意味しています。次の僅か5分だけ上昇・下落するのを予測してもスキャル的にはOKだとしても、それを分析して予測する事自体は難しいので、分析する必要性もない程です。

例えば、そういった短い期間での上昇・下落を予測する場合は、確かに1分足チャートからの分析だけでもOKなのですが、視野が狭いためにその勝率は高くありません。そういった小さい動きだけを見て分析するのは、ちょうどMAのパラメーターを3と5で使って、それらでできるクロスからのエントリーを考える手法と似ています。小さい数値でのMAなら相場の小さな動きを捉える事ができるのですが、その細かい動きというのはパターン的には安定していません。これと同じで、1分足チャートだけでトレンドの動き・トレンドの終わりを捉えようとすると、そのパターンをキャッチできる回数は多くなりますが、実際にその後にトレンドになるか・トレンドが終るかどうかは別の視点から見ないと分からないのです。もう少し相場全体を見ないと分からないのです。小さい事にこだわるのは時には意味がありません。

次の5分の上昇・下落を予測するよりも、もっと長い期間上昇・下落が続くような大きな動きに注目する方がより大きなトレンドをキャッチする可能性があるので、そうなると5分足チャートや15分足チャートを見る必要が出てきます。より大きな視点からの分析なら勝率が高くなりますし、見つけたパターンも安定性があります。ここまで書くともう分かったと思いますが、デイトレードの視点で相場を分析するのは1分足チャートでのスキャル的な視点よりも安定しているという事です。スキャルが有利なのは、それ程大きな動きがない時でも小さな利益を取る事ができる局面に出くわす回数だけです。勝率自体はデイトレードのエントリーが勝っています。同様に、天井・底を狙ってエントリーするのはスキャル的な視点による細かい分析ゆえに、その勝率は低いものです。天井・底狙いのエントリーは、5回失敗しても次のエントリーで成功すれば総合で利益が出るような感じのケースでないと意味がなく、結局時にはもう少し待ってからのエントリーの方が総合的に損失を抑えられる可能性もあります。


まとめ

トレンドの終わりである天井・底を狙うのは一見すると価値あるエントリーのようですが、結論として、もう少し待ってからのエントリーでも全く悪くありません。記事のテーマ・内容と逆の結論になってしまいますが、その理由が2つあります。一つはその難しさ。そしてもう一つが、天井・底にならずに、仮天井・仮底になる傾向です。要するに、うまく天井・底を当てたと思っても、結局ダブルトップ・ダブルボトムを形成するようなら、最初の仕掛けでなくても良いわけで、早い段階でエントリーするというリスクを負う必要がないからです。天井と底を把握するコツの記事でもダブルトップ・ダブルボトムについて書いてあるように、これらは究極的な天井・底のサインです。割と多くのケースで、これらが出てこないと天井・底として定義するのが難しい程です。つまり、極端に言えば、ダブルトップ・ダブルボトムを見るまでは天井・底を定義しない事と考えるのが概ね安全であり、まさに教科書通りによく言われていることです。それから、ヘッド・アンド・ショルダーもトレンドの終わりに見られるパターンです。この3つがトレンドの終わりに見られる基本のパターンであり、これを見た後でエントリーを考えるのは常に安全です。


  
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Posted by PipDealer at 15:47Comments(0)攻略ヒント

2015年02月28日

逆張りのコンセプト 反発ポイントの見極め方

久しぶりに逆張りについての記事です。目安となる支持線・抵抗線が引ければそのラインで反発する事を期待してエントリーする、この単純な発想が逆張りです。問題はどこにそのラインが潜在しているかです。主に、集団心理が働いている箇所や支持線・抵抗線の転換ポイントとなる箇所が最有力候補なのですが、それでも予測と違う結果になる事はしばしばあります。

上の時間軸チャートで見る方が反発する確率の高い支持線・抵抗線を探る事が可能です。単純に、1時間足チャートで明らかに大きく反発した箇所は5分足チャートでのものよりもずっと信頼性があります。この理由としては、小さくて細かい動きよりも大きな動きにより重要性があるからです。

例えば、上昇トレンドの時に5分足で観察していると陰線が2本連続で出たとします。これをきっかけに、もしかすると上昇トレンドもそろそろ終わりか?などと考えると、小さな動きに気を取られてしまい、大きな流れに逆らう形の視点になってしまいます。この場合、仮に上昇トレンドが天井を確定させていたなら、その逆張りの視点は正解になります。ところが、殆どのケースでそういう見方は間違っています。この2本の陰線がどの様にして連続で出たか、その大きさやその他の条件を踏まえて総合的に分析しないと分からないにしても、通常においてはこの様な動きはリトレースメント(価格の調整)の動きである可能性が高いので、あくまでもトレンド方向にポジションを取るという見方でOKなのです。

更に分かりやすく言えば、大きな流れが明確なのに1分足チャートで逆走し始めたといって、それを元に逆張りで早い段階から根こそぎ取ってやろうなどとすると、ほぼ負けてしまいます。トレンドに乗るというのが基本だとすれば、まさに逆張りはタブー的な手法です。それを踏まえた上で逆張りの優位性をもう一度おさらいします。


期待値が根拠

当然ながら、エントリーする前から何所で反発があるか、そしてそれをきっかけにトレンドが終わり逆走していくか、これらが分かれば相場分析自体必要のないものです。ところが、逆張りの為に相場を分析するというのは、ある意味矛盾した視点で相場を見ているのです。もちろん、大きく反発した箇所では素直に反発する事があり、それだけでOKな事も結構あります。そうでないケースと比較して、いかに精密に支持線・抵抗線をチャートから分析する事が時には必要なのですが、はっきり言ってしまえばその様な努力も無駄になる事もその半分はあると思います。私の意見ですが、分析して分かる箇所もそうでないケースも5割、つまり、逆張りは必ずしも相場分析によってエントリーを考えるものとは違うという事です。これは逆張りの勝率の低さとも関係していると思います。特に天井・底を狙うようなケースを含めると、その勝率は更に低くなります。

では、何故逆張りも手法の一つとして考慮すべきか?それは期待値が高いという根拠があるからです。逆張りの場合、私の意見では最低でも報酬とリスクの比率が3:1になっているというのが必須条件です。逆張りは、「ここからは大きく逆走する」という期待を込めてエントリーするわけですから、逆走の起点からのエントリーであり、それがまた損切りが小さい理由でもあります。この期待値が高いがゆえに、逆張りのスキャルピングのケースだと、時には「これくらいの損失ならとりあえずエントリーしてみるか」という気楽な感じでトライできます。*その代わり勝率が低いので、何度もトライして反発ポイントを探るようなエントリーも必要になる事もあります。


分析の視点

逆張りが成功する理由はたった一つです。その反発レベルにおいて支持線・抵抗線が機能するかどうかです。ラインを引く事とそれを元に反発を予測するのは難しくないのですが、実際に反発するかどうかが問題です。究極的にはその分析による勝率も、私の経験からすれば、15分足と1時間足での分析では、5割もあるかないかと思うほどなのですが、ある種のパターンみたいなものもあります。例えば、先程書いたように、5分足チャートでチャートの中央付近にある大きく反発した箇所よりも、1時間足チャートで大きく反発した箇所というのは、概ねその確率が高くなっています。これは、相場を見ている視点の大きさに違いがあるからです。これを元にしてもう少し細かい所を注意してみると「単にラインを引いてどうなるか待つ」というよりも、もっとロジックのある視点から見る事ができます。

例えば、既に2回反発している箇所は3回目も反発しやすいという集団心理が働きやすい箇所も、それが1時間足チャートだけでなく、日足チャートでも明確になっているなら、そのレベルはかなり高い確率で反発すると私は考えます。もちろん、ライブでその状況を見ながら判断するのは欠かせないのですが、日足チャートでも明らかに大きく反発しているのなら、そこは既に重要な箇所と考えてOKなのです。

ところが、同じ2回反発している箇所ではあっても、3回目で抜けているケースもあります。これはダブルトップブレイクと私は勝手に名前をつけていますが、このケースでのブレイクも時には予測可能なのです。レートがラインに達するというのは同じなのに、どういう違いがあるか?当然ながら違いがあります。この違いは、レートがどうやって過去の反発レベルに達するかです。そのレベルに再び戻るその具合・プロセスを分析する必要があります。

確率的には、レートが急速で戻ってきた支持線・抵抗線は反発する方が高く、じわじわと戻ってくる場合は逆に抜けて行きます。これもかなりしっかりしたロジックがあります。急な展開だとその分のレートの調整も急な戻りになるのに対して、ゆっくりと上下に動きながら注目の支持線・抵抗線に戻ってくるなら、その場合は、レートの調整を加えながら着実に動いているので、むしろブレイクが起こりやすいのです。

レートがラインに達してそれからどうなるかを見るのが大事なのではなく、どうやってレートがそこまで戻ってきたか、そのプロセスを見るのが重要です。ある意味、単にライン際でどうなるかを考えてもしょうがありません。


レンジ場での取引

逆張りが有効なのはレンジ場意外にありません。トレンドの動きに逆らう仕掛けは全てリスクが高いエントリーですから、トレンドという明確に一方向に動いていない時で、尚且つ仕掛けた箇所から逆走していくというのは、レンジ場の高値・安値が最適になります。最も安全なレンジ場からの逆張りは取引量の少ない時間帯です。ところが、その様な時間帯はあまりレートが動かないので利益が小さいものになりがちで、しかも業者によってはスプレッドが大きくなる事もあります。チャンスなのですが、デイトレード的には利幅がかなり小さいので時間をかける割には特に大きな利益になりません。スキャルピングが主なトレードとなりますが、こちらもスプレッドの広がりに注意する必要があります。

時間帯から比較的明確に分かるレンジ場というのは、横ばいになっているケースが多く、主に日本時間の午後12時から2時までになります。これ以外のレンジ場になっている状況がむしろもっと大きなチャンスなのですが、いわゆるレンジ場になる日に焦点を当てるのが賢いやり方だと私は思います。流動性が低い時間帯を狙うよりも、もっと大きな視点から見て相場がレンジ場になっている時がより大きなチャンスです。基本的には、15分足チャートや1時間足チャートでレンジ場になっている日を目安に逆張りを考えます。こういう日は、ロンドンやNY市場でも逆張りが可能です。通常は午後の取引は主にトレンドになる動きをキャッチして順張りを考えたいのですが、相場がレンジ場に入っている時には逆張りの仕掛けが有利になります。


次回は天井と底についてです。
  
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Posted by PipDealer at 10:59Comments(3)攻略ヒント

2015年02月22日

ブレイクの為のトレンドライン 続編

ラインブレイクになりやすいケースを意識したインナートレンドラインの引き方を紹介した記事がありますが、色々と賛否両論があったようなので、今回再び取り上げたいと思います。まず最初に言っておくべきことがあります。その過去記事で紹介した内容は明確な手法そのものではないという事です。基本的に私が紹介したかったのは、従来のトレンドラインやインナーラインが傾斜において高値・安値をキープする支持線・抵抗線の機能を持つのに対して、急角度のトレンドラインは逆にブレイクになりやすいという違った視点です。

その記事では、急角度で勢いよく動いているケースでは、それに対する逆走も比較的明確になるというところです。急角度になっている箇所ではラインブレイクが起こりやすいというだけです。もちろん、それを各自でアレンジして手法にするのは皆さん次第です。というわけで、今回は皆さんが独自に手法として確立できるようにもう少しヒントを考えてみたいと思います。それから、これは初心者向けではないことに注意です。

まず、急角度に伸びていく箇所が実はトレンドの初動であったというケースです。実はこれ自体もそれ程失敗とならないくらいです。ここが過去記事でいわんとしているところです。ラインブレイクで攻略の記事は更にそれを解説しているのですが、これをきちんと理解していなければ、私の意味しているラインブレイクは分かりづらいと思います。ポイントは次の3つです。

1.急角度に動いた箇所は、その勢いを保ち続けるのは難しい

逆を考えれば直ぐに分かります。緩い傾斜はその継続が長いです。そのロジックは、緩い傾斜というのはリトレースメントが何度も入ったからです。調整をしながらゆっくりと傾斜を展開するのはむしろ普通です。これとは逆に、急激な上昇はそれが長くなればなるほどその反動としての逆走も急になります。価格の調整を間に入れなかった為です。

2.一度その勢いを失えば、逆走も早く、深く戻る傾向がある

リトレースメントがないような急な動きは、その勢いを失うと、同じスピードで逆走する事が多いです。トレンドの勢いで急上昇したと思ったら、それと同じ勢いで逆走したというケースがまさにそれです。

3.インナーラインブレイクを逆張りのヒントとして利用


過去記事で取り扱ったインナーラインブレイクは、順張りラインブレイクと違うところです。ラインブレイクが起こりやすいという傾向を更に効果的に利用したのが逆張りの視点です。どうせラインブレイクが起こるのが予測できるのなら、むしろ早めに仕掛ける方が効率が良く、そうすればエントリーも遅すぎなく、しかも損切りも小さくなる、これが私が見ている視点です。

ラインブレイクそのものは逆張りの視点を補うヒントの一つになるというのが最終的に言わんとしている要点で、従来のラインブレイクとは違う、それを紹介したつもりでした。是非ラインブレイクで攻略の記事をもう一度読んでみてください。内容全ては逆張りです。

このラインブレイクが逆張り用になっているというのが理由の一つで、私も細かい逆張り手法のルールとして紹介していません。逆張り自体は特に初心者向けではないからです。この知識を利用できるトレーダーはこれをヒントに色々と考える事があると思いますが、逆張りのコンセプトがまだ分からないうちは内容は難しく感じられたかもしれません。とにかく今回は7つのヒントを挙げてみたいと思います。この中で1と5はとても重要です。

1.支持線・抵抗線を探る

急角度の箇所からブレイクが始まって、5割から6割も逆走していく傾向というのは、大きな視点から見れば、その高値・安値が注目すべき支持線・抵抗線に達したというケースが多くあります。単に「急角度の箇所はラインブレイクする」というのを期待するだけでなく、ラインブレイクになる原因にもなっている「壁」を条件に加えれば、更に確率アップにつながります。基本的にこれが逆張りの王道です。これを補うような形でラインブレイクが参考になるのであり、初心者でもとにかく仮天井・仮底になったところからの逆張りが基本だと押さえればOKです。

2.レンジ場からのブレイク

横ばいのレンジ場からブレイクが始まるトレンドのパターンは意外にも素直に動くものです。その時に急角度をつけた動きに対してラインブレイクは狙わない方が良いというわけです。究極的にはこの場合でも、急な動きに対する反発はあるものです。従って、このパターンからのラインブレイクも成功するケースもあります。

3.大きなファンダメンタルズの影響

私はこれが失敗の最大の原因だと思っています。時にはアメリカの雇用統計などのようにはっきりと何時それが起こるか、或いは何が起こっているか分からないケースもあります。ただ、急な角度がその勢いをキープできる唯一の原因は大きなファンダメンタルズの力が働いているケースしかありません。例えば、ほぼ全ての過去のアメリカ雇用統計の発表のあった動きは酷似しています。大きく伸びた後はレンジ場になり、その後で再びトレンドの方向へ動き出します。この場合なら、急角度の箇所でラインブレイクが起こったとしても3割も戻らないものです。この種のラインブレイクが失敗するケースでよくあるのが、3割の逆走で終ってしまう、つまり浅いリトレースメントになってしまうケースです。

4.クロス円

急な角度の箇所でラインブレイクが起こるのは良くあるのですが、更にそうなる確率の高い通貨ペアが存在します。特に、ポンド・円です。値幅が大きいメジャーペアとして知られているポンド・円は、この種のラインブレイクに適しています。急な角度でラインブレイクになって、5割から6割戻る傾向が見られるのも他のペアと比べると頻度が違います。ユーロ・円もそれ程悪くないです。

5.トレンドの方向だけにポジションを取る

緩やかなトレンドが明確な場合は、そのトレンドの方向だけを意識したポジション取りに徹底すれば、これが恐らく最も安全なやり方になります。例えば、既に下落トレンドの傾斜があった場合、突然上昇した箇所が見られたとします。その急な角度に対するラインブレイクは、ショートになりますので、全体的に見ればトレンド方向と同じポジションであるので、比較的安全だという解釈です。この場合、上昇したところから新しいトレンドになっている可能性も確かにあります。それを更に確かめるには、その上昇は、先の下落トレンドの底が確定したかどうかに関わってきます。もしそうでないなら、一時的な急上昇になるわけで、その箇所でのラインブレイクはかなり有効なものとなります。他の色んな複雑なケースに対応するよりも、これだけに専念した方が総合的に安定性も出てくると思いますので、前の記事で書いたあらゆる場面からのスキャル的な逆張りよりも、こちらの押し目買い・戻り売りの方が重要といえます。

6.短い動きはスルー

急な動きが見られたからといっても、それ自体が短いならトレンドラインを引いてもしょうがありません。ある程度の長さがないと意味がありません。長さ的には15分足チャートのボリバンで、そのミドルラインからσ2バンドまでの長さが良いと思います。急な角度で動いている箇所がある程度の長さでないと、この種のブレイクでの利益は小さくなってしまいます。

7.大きな値幅のレンジ場

きれいに横ばいになっているレンジ場は殆どが小さなレンジ場で、主に早朝5時くらいに見られるレンジ場です。これとは違い、値幅が大きいレンジ場が見られる日があります。このレンジ場は横ばいでもないので、その判断が難しい時もあるのですが、これを分かりやすく見るのが1時間足のボリバンです。このボリバンが比較的横ばいになっているなら、この種のラインブレイクによるエントリーは成功する率が高いと思います。相場の動きが1時間足ボリバンのレンジ場になっているケースなら、急に動いた箇所はトレンドの初動にはなく、値幅の間を行き来するものだからです。

まとめ

急な角度になっている箇所でのラインブレイクは、通常のラインブレイクで考えられている順張りエントリーとは違い、どちらかというとスキャルピングに近い、急な逆走を期待した逆張りを意識したものです。ブレイクによってその後に続くトレンドを考えている一般的な見方とはむしろ真逆です。スキャルピング的で尚且つ逆張りという事で、恐らくこれを十分認識していなかった初心者には難しい内容だったと思います。この種のラインブレイクが起こる傾向を更に逆張りとして利用して考察したのですが、これを順張りのラインブレイクエントリーと早合点した人は多かったようです。動画で見せた急な角度の箇所はラインブレイクが起こりやすい傾向を見せただけであって、それそのものが手法として直ぐに利益が出せるものが重要ではなく、この傾向をむしろ逆張りとして見る、というのが要点です。

ラインブレイクで攻略の記事で、「エントリー自体もラインブレイクでOKな場合も多い」とありますが、これはあくまでも逆張りエントリーが仕掛けられない時の最終的な判断であり、ラインブレイク=エントリーと言う従来の順張りとは異なります。私の説明不足があった可能性、或いはある種の誤解を招いた可能性もあると思いますので、この場を借りてお詫びしたいと思います。ブレイクの為のトレンドラインだけでなく、ラインブレイクで攻略がその続きなので、2つとも読んでください。

  
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Posted by PipDealer at 14:49Comments(6)攻略ヒント

2015年02月20日

グランビルの法則で使えるパターンはこれだ! その2


前回の続きです。



グランビルの法則1の場合をもう少し解説します。久しぶりにレートが移動平均線に戻る時には、レートが移動平均線付近で反発する傾向があります。ですから、移動平均線を超え始めたからといって直ぐにエントリーするという考えはどちらかというとNGだと私は考えます。ちょうど他の条件と絡めてMAによるクロスを考慮するように、移動平均線ブレイク=順張りエントリーではないということです。その条件の一つとして、天井・底の確定が有効です。

レートが既に天井・底に到達していた場合だと、比較的すぐに移動平均線ブレイクが起こります。天井・底が確定した後は、新しい動きが始まるからです。まだモタモタしてレンジ場になっているケースなら、天井・底が確定していないケースもあります。天井・底が比較的明確であるなら、直ぐに移動平均線を抜けていくだろうという予測もOKでしょう。ところが皮肉な事に、天井・底というのは、まさにレートが移動平均線をブレイクして初めて分かるというケースが多く存在します。何故なら、レートが平均値を超えて初めて前の動きから一変したと確認するのが基本だからです。

過去記事にもあるように、20SMAを境に買い目線・売り目線を決めるのが王道のような分析です。ボリバンでミドルバンドと呼ばれる理由は単に真ん中のバンドだからではなく、それが20SMAであり、これを基準としてボリバン自体が作られていて、前のトレンドの終わりを告げる目安が、新たに20SMA(ミドルライン)を抜ける瞬間なのです。ここをレートが通過して初めて、前のトレンドの動きが終ったという解釈が一番安全なのです。考えてみて下さい。レートが移動平均線をタッチせずに動いている間と言うのは、トレンドになっているケースが多く、常に平均値以上・平均値以下を動いている間は逆の動きになるはずがないのです。そして、移動平均線を僅かに超えたからといってもそれは許容範囲で反発する可能性も十分にあるわけで、その場合は移動平均線・20SMAが支持線・抵抗線として機能しているケースなのです。ではどのくらい移動平均線を超えたらそのままついて行けば良いのか?ということになります。それが分かれば1でのエントリーの勝率がアップするわけです。

ある人はひょっとすると10pipsも抜ければ即順張りエントリーだ、というふうにして手法のルールにしているかもしれません。15ならより安全か?20ならもう大丈夫という考えは自然です。残念ながらそういった明確な数字というのはどんなに分析しても分かるものではないのです。それよりも、目安の高値・安値を更新したという動きからはある程度その後の動きも予測できたりするものです。ですから、どの位移動平均線から乖離したという考えよりも、久しぶりに移動平均線を超えた辺りで、しかも前の反発箇所を突破したという動きに注目するべきです。単に移動平均線を元に作られた乖離を示すインジケーターに頼るよりも、プライスアクション分析で反発箇所での動きから予測する方がより的確な相場分析です。

1はこのように少し柔軟に構える必要があるので、2よりかなり複雑なのです。要するに、久しぶりに移動平均線に戻るレートは、反発するか抜けるかを見抜く必要があるのです。1で反発するのなら、それは結局グランビルの法則でいう2ではないか?という事にもなります。そしてそれも正しい見方です。つまり、移動平均線ブレイクの時だけが1という定義なのにも関わらず、抜けても戻ってくるなら2になってしまうわけで、それがケースバイケースになっているのです。ですから、ある程度移動平均線を超えていかないと究極的に1にならないのであって、移動平均線を抜けた瞬間が1ではないのです。ところが、極端に待ち続けると4になるわけで、そうなればそれはもはや移動平均線ブレイクの1ではなく、新しいトレンドの初動という見方に変わります。

同様な事が2にも起こる可能性に気づいた人もいるでしょう。つまり、大きなトレンドの初動から2で反発して再びトレンドが続行するというシナリオではなく、1の移動平均線ブレイクになってしまうケースです。実は、4のようにかなり明確なトレンドの初動を確認した後に移動平均線ブレイクからそのまま逆走を続けて更に新しいトレンドになってしまうケースは極端に少ないのです。混乱を避ける為に言いますが、ブレイクとはその後にトレンドになる動きがあるからブレイクなのです。支持線・抵抗線をちょっと抜けたのがブレイクの定義ではないのに注意してください。ですから、仮に大きな動きの後に移動平均線まで戻って来て、更にその移動平均線を超えて予想意外にリトレースメントが深くなったとしても、それがそのまま逆方向のトレンドにつながるという事はあまりありません。背景に新しいファンダメンタルズの材料が突然飛び込んで来たような時に限定されています。そういったサプライズに出くわしてしまうケースは事故ですし、それは分析不可能な避けられないものです。

さて、この記事の結論はもう明らかです。結論は前回の記事でも書いたように、グランビルの法則は画像中の2が一番予測しやすい、パターンどおりになりやすいケースです。これはつまり、トレンドの初動の大きな動きの後に見られる移動平均線での反発期待からのエントリー、つまり押し目買い・戻り売り狙いというオーソドックスな手法です。こういったごく普通の相場分析が本当に勝率の高いものなのです。無理してトレンドを根こそぎ取ってやろうという行為は神業といっても過言ではありません。私も1に期待を掛けてエントリーする事もありますが、基本は2です。

基本的に3はスルーで良いのです。単純です。実際に私も4と同様に3をスルーするケースが殆どです。明らかに勢いに乗って動くだろうと分かっていても、タイミング的にどこから入るか分からないケースは良くあります。4は天井・底狙いであり、大きな支持線・抵抗線のポイントが分かるケースもあったりしますが、3のリトレースメントが浅くなるという反発ポイントは全く予測ができません。確かに傾向としては8や10EMAと相性が合う事もありますが、これらのMAと合うトレンドはどれか、というところまでは分からないです。難しい事にこだわらずに、分析が可能なところだけを拾えば良いのです。そもそも分析不可能な箇所からのエントリーはルール違反です。これだけです。

  
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Posted by PipDealer at 14:45Comments(5)攻略ヒント

2015年02月19日

グランビルの法則で使えるパターンはこれだ! その1

グランビルの法則の仕組みで書いた内容と同じになりますが、今回は全てのエントリー箇所についてではなく、よく見られるパターンを取り上げて解説します。



上の画像から、8つのエントリー候補があるのが分かると思います。赤の数字はロング、青はショートのエントリー候補です。

移動平均線を用いてレートとの位置関係から上のような8つのパターンを相場で確認する必要があります。画像中の黒い線はレートの動きで、曲線になっている移動平均線はそのレートに応じて動く訳ですが、レートの動きに注目してください。単純に見るだけでも分かるように、横ばいのレンジ場ではない状況が確認できると思います。横ばいに動く相場なら、移動平均線も平たくなっています。

さて、8つの内の4は完全な天井・底狙いの逆張りです。移動平均線から離れて大きく動くような場合は、それそのものがトレンドの初動であったりするわけで、そうするとその後にリトレースメントが入る可能性が高いのですが、何所から逆走するかまでは予測が難しいケースが多々あります。これは結局のところ、目安となる支持線・抵抗線次第なので、それが理由でトレンドの初動の終わりとトレンド自体の終わりは分析によって予測しがたいのです。目安となる支持線・抵抗線が当たれば良いのですが、そうでないなら失敗のトレードになります。もっとも、目安のレベルが明確ならそこで逆張りを試すという考えは決して悪くありません。

いずれにしても私も毎回天井・底を狙うような逆張りはしていません。狙ったとしても数回は必ず外れます。勝率にすれば恐らく3割くらいでしょうか。しかも当てるのは仮天井・仮底になるケースもあったりしますので、それである程度の利確を取った場合はプラスマイナスゼロになる事もあったりします。根気よく天井・底を狙ってその後はじっくりと数時間寝かせて負け分を取らないと意味がないので、次の日に更に高値・安値の更新があった場合なども完全に負けトレードになってしまいます。

仮天井・仮底から実際に天井・底となるにはレンジ場からの逆方向のブレイクが始まった時や、その後にトレンドの勢いがなくなってしまったケースしかありません。その後に再びトレンド方向へ動くようなファンダメンタルズの材料が入るかどうかは実際のところ、その日にならないと分からない部分が多いです。もちろん、スイングトレードの視点で日足チャートで大きな流れを取る場合はそういった予測もある程度できるのですが、私は基本はデイトレードとスキャル(主にスキャル的なトレード)ですので、特に大きなトレンドの天井・底を狙うトレードはしません。ここまで詳しく書かないでもリスクが高い逆張りというのは理解できると思います。

ということで、まずは画像中の1のケースからグランビルの法則をおさらいしてみましょう。

1は移動平均線に再び戻ってきたレートの動きです。それまでは移動平均線に触れることも無く、比較的連続的に陽線・陰線が出ているようなトレンドの動きから一変して、再びレートに戻ってきたのが1です。実は再びレートが移動平均線に戻る時には、直ぐに1のように抜け出ると言うパターンよりも一度は反発する傾向が多いです。これはもちろん、移動平均線のパラメーターにもよるのですが、ここでは20SMAとします。

移動平均線に久しぶりに戻ってくる時には一度は反発する傾向があり、その後で移動平均線ブレイクが起こります。そのブレイクの具合が大きければ、それはもはやトレンドの初動になっている可能性があるくらい別の大きな動きとして認識する必要があります。その大きな動きが画像中の4になるわけです。でも先程書いたように、ここから逆走するのを掴むには目安の支持線・抵抗線の存在無しでは予測が不可能であり、尚且つ支持・抵抗の機能が実際にあるケースでしか逆張りが成功しません。

2が移動平均線ブレイクから更に再び移動平均線まで戻ってきたケースです。ここは1のところで書いたように、ある程度移動平均線から離れて動くレートが再び戻れば一度は反発する傾向がこの2です。但し、2の場合では、再び戻ってきたのが大きく動いた後に限定しているので、トレンドの初動からの逆走による移動平均線タッチ、というケースです。これは移動平均線が支持線・抵抗線になっているケースで、大きな動きからリトレースメントに入ったレートが移動平均線あたりで反発するというパターンです。このパターンは1よりも重要なパターンです。

3も2と似ています。こちらは移動平均線にある程度戻りつつも、途中でトレンド方向へ再び向かうケースです。要するにリトレースメントが浅くなった場合ですね。フィボナッチでは38.2%のレベルでしょうか?期待している箇所よりも早い段階で反発してトレンド方向に行ってしまうケースはよく見られます。それなら早く仕掛けておけばよかったと後悔してしまいそうな局面ですね。ところが、早い仕掛けが成功する確率はそれ程高いものではありません。移動平均線も10以下のものはこの記事で解説しているグランビルの法則になるパターンは少なく、似たような動きになっていても20SMAと比較すれば大きなズレがあります。この辺の調整は時間軸との相性などもありますが、とにかく移動平均線はデイトレードなら20SMAが最も適していると考えてOKです。

1~3は全て順張り的な見方であり、2は時には逆張りに見えるケースもあります。相場の動きによってはそうなります。3のリトレースメントが思っていたよりも浅くなり、早い段階からの反発後にトレンド続行という動きは予測し難いケースが多いので、結局のところ1と2が使えるパターンになります。そして、1の移動平均線に戻ったのがそれがそのまま移動平均線ブレイクになるケースよりも、むしろ一度は反発する傾向を踏まえれば、それは2になりますので、従ってグランビルの法則で最も使えるのは2になります。

次回に続きます。
  
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Posted by PipDealer at 11:47Comments(6)攻略ヒント

2015年01月20日

天井と底を把握するコツ

「頭と尻尾はくれてやれ」は投資の格言として知られていますが、相場分析で最も重要な一つは天井と底を把握する事でもあります。今回の記事はその分析についてです。一見すると矛盾しているようですが、天井と底を把握するという意味はあくまでも相場分析であって、エントリーと直接関係している訳ではないのです。この分析をヒントに上昇・下落トレンドの終わりを探るという把握が最も適しています。

天井でも底でもある一定のパターンがあります。*当然ながら今回紹介するパターンとは全く違う動きをする場合も多くありますので、あえて難しい局面を分析するのではなく、パターンとして認識できる時に分析するのがセオリーです。



画像はダブルボトムですが、天井の場合は逆にダブルトップとして理解して下さい。ロジックは同じです。

さて、典型的なきれいなダブルボトムの例が上の画像です。安値が揃っているというのが条件です。このダブルボトムは仮底としてそのままロングのタイミングを計るという大胆なトレードでもOKな程です。もちろん、トリプルボトムになったり、その後で更なる下落が起こりうる可能性もありますが、きれいなダブルトップ・ダブルボトムはそのままそれが天井・底になる確率が高いです。



最安値まで戻らず、途中でそのまま上昇していったケースのダブルボトムです。私はこういうのを安値・最安値を試す動きとこのブログで紹介していますが、日本語では2番底の用語が一般的です。私は「2番目の底は底ではない」にこだわってその表現をわざと避けています。但し、このパターンはよく見かけます。そして、このまま上昇を続けるケース、最安値まで戻ってからきれいなダブルボトムになるケース、更に下落するケースと3つあります。

残念ながら更に下落するケースはこの形のダブルボトムによくあります。ですから、警戒が必要であり、確実にネックラインからのエントリーを心がける必要があります。手堅く行くなら、最初のネックラインブレイクは見送って、2回目のブレイクからロングというやり方もあります。



最安値から急角度の反発でそのまま上昇トレンドのようになったケースです。ネックラインも無く、ダブルボトムの形でもありません。若干僅かに下落が入る形になりますが、結局これは上昇のリトレースメントになる形となり、そのまま上昇を続けるパターンです。この場合は、再び下落になって2番底の形になるダブルボトムになる可能性もあります。大きく反発しているので、最安値に戻る可能性もやや低く、仮底として考えても悪くありません。一つ問題なのが、ネックラインがないところです。通常のダブルトップならネックラインが早い段階でのロング、少なくともネックラインブレイクが下落トレンドの終わりになります。このV字の戻りは、急激な反発上昇なので、この後の展開もしばらく様子見しないと分からないケースです。


相場を見ていてこの様な形になるのを見つける事が大事なのですが、完全に上のような画像として現れる訳ではありません。概ねこれらのパターンのコンビネーションとして出てきます。例えば、ダブルボトムと2番底のダブルボトムが重なったパターンなどが比較的よく見られるものです。通常のダブルボトムに加え、この場合は2番底が形成したおかげでネックラインが2つの箇所で見られます。下の画像のような形です。



先程の画像を2つくっつけました。これはトリプルボトムのような形としても認識OKでしょう。ポイントはネックラインのレベルで2回反発しているところです。結局のところ、天井や底が何所でなのかはそれ程重要ではないのです。ですから「頭と尻尾はくれてやれ」なのです。ネックラインが重要なレベルであるので、ここを中心にこれからの展開を見るべきなのです。というわけで、この形は私の頭の中ではダブルネックライン、或いは下落トレンドの後のダブルトップという形で覚えています。このダブルネックラインはヘッドアンドショルダーでも同じです。その箇所からレートが抜けていくと大きな展開が良くあります。順張りに適しているので、これらの手法も初心者が身につけておくものでしょう。

*レンジ場ブレイクやトレンド乗りの順張りは直接トレンドの勢いを期待して順張りしているので、それとネックラインブレイクは違うので、同じ順張りでも長時間放置は禁物です。



最後の画像でコンビネーションになっているパターンを紹介しましたが、これが相場でよく見かけるものです。色んな形が組み合わさっているので初心者は見つけにくいようですが、それは目が慣れていないからです。その為にトレンドラインは必ず引く習慣をつけた方が良いと思います。
  
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Posted by PipDealer at 19:09Comments(0)攻略ヒント